マンション3回目の大規模修繕は何が変わる?費用・設備更新・前回工事・修繕積立金の確認方法

『マンション3回目の大規模修繕は何が変わる?費用・設備更新・前回工事・修繕積立金の確認方法』
をご紹介させて頂きます!
マンションの3回目大規模修繕では、外壁・防水・シーリングなど過去にも施工した部分を再び修繕するだけでなく、給排水・電気・消防・インターホンなどの設備更新を検討する時期と重なる場合があります。
そのため、第2回の工事費と第3回の見積総額をそのまま比較しても、なぜ費用が変わったのかは分かりません。
まず第1回・第2回の修繕履歴を確認し、今回の見積を「再修繕」「補修数量の変化」「設備更新」「仮設」「調査・検査」「変更・追加」へ分けて確認します。
3回目だから高いと考えるのではなく、過去と今回で「工事の中身」が同じかどうかを先に確認することが重要です。
前回工事費に値上がり分を足して計算しません。
前回と今回で
「工事の中身」が同じかを先に確認します。
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目次
そもそも今回の工事は本当に「3回目」?
「3回目」という回数だけでは工事内容を判断できません。過去に全面的な大規模修繕とは別に、屋上防水・外壁・設備等を部分的に施工している場合もあるため、実際の施工履歴を確認します。
同じ「3回目の大規模修繕」でも、マンションによって過去の修繕内容は異なります。
例えば、
- 大規模修繕とは別年度に屋上防水を施工している
- 給水管だけ先に更新している
- 外壁タイルを部分的に補修している
- 鉄部塗装を中間年に行っている
- 設備工事を大規模修繕とは別契約で進めている
といった場合があります。
したがって、3回目=特定の築年数とは固定しません。
確認したいのは、築年数そのものよりも、
第1回・第2回で「何を施工したか」
です。
過去の施工内容を整理する方法については、過去の大規模修繕履歴を確認する記事をご覧ください。
「外壁を修繕した」という一行だけでは足りない
可能であれば、過去の完成図書から、
- 工法
- 使用材料
- 施工範囲
- 最終数量
- 下地補修内容
- 追加・変更内容
- 保証
まで確認します。
同じ「外壁塗装」という名称でも、第2回と第3回で施工範囲や仕様が違えば、単純な金額比較はできません。
マンションの3回目大規模修繕は、1回目・2回目より高くなる?
3回目だから必ず高くなるとは限りません。ただし、過去にも施工した外装・防水の再修繕に加えて、設備更新や補修数量の変化等が重なる場合があり、工事範囲が変われば総額も変わります。
前回工事費と今回見積を比較するときは、物価や単価の変化だけでなく、
- 工事項目が増えていないか
- 施工数量が変わっていないか
- 材料・仕様が変わっていないか
- 設備工事が追加されていないか
- 仮設・施工条件が変わっていないか
を確認します。
「前回より高い」という結果だけを見るのではなく、何が増え、何が変わったのかを分解します。
↓ 今回の見積条件
前回より見積が高くなっている場合でも、「物価上昇だけが原因」と決めつけません。
同じ工事条件へそろえたうえで、初めて単価差を確認しやすくなります。
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
金額を比較する前に、前回と今回の工事条件をそろえます。
3回目では「設備」を別の予算として確認します。
3回目大規模修繕では設備も同時に更新する?
必ず同時に更新するものではありません。設備の現在状態、点検結果、故障・更新履歴、部品供給、将来計画、予算、工事時期等を確認し、今回行う設備と次回へ送る設備を分けます。
3回目の大規模修繕では、外壁・防水等の再修繕と、設備更新の検討時期が重なるマンションがあります。
対象となり得る設備には、
- 給水設備
- 排水設備
- 電気設備
- 照明
- 消防設備
- インターホン
- 機械式駐車設備
- その他共用設備
などがあります。
ただし、「3回目だから設備を全部交換する」とは考えません。
同じ設備系統でも、全交換・部分更新・修繕・継続使用など、判断が分かれる場合があります。
設備更新そのものを大規模修繕と同時に行うかについては、大規模修繕と設備更新を同時に行うか確認する記事をご覧ください。
給水管については、マンションの給水管更新に関する記事、排水管については、マンションの排水管更新に関する記事も確認できます。
3回目では下地補修・タイル補修も増える?
一律に増えるとは言えません。前回の施工実績、現在の劣化状態、調査方法、見積数量、施工時の実数、過去の補修跡等を確認します。
築年数が進んでいるからといって、下地補修数量が必ず増えるわけではありません。
また、前回より数量が増えていたとしても、
- 調査方法が変わった
- 調査範囲が広がった
- 数量の計上方法が変わった
- 今回の施工範囲が広がった
- 実際の劣化状態が変わった
など複数の理由が考えられます。
数量が増えた=劣化が同じ割合で増えたとは判断しません。
下地補修等で見積数量と施工数量が変わる考え方については、大規模修繕の実数精算に関する記事をご確認ください。
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
3回目だから外装も設備も全部工事するべき?
一律には決めません。現在の状態と工事の必要性を確認し、今回施工する理由だけでなく、今回施工しない理由と次回確認時期まで整理します。
工事範囲は、
↓
工事の必要性
↓
今回施工する理由
↓
今回施工しない理由
↓
次回確認する時期・条件
の順に整理します。
「施工する・施工しない」だけの二択ではなく、各部位・設備を次の7つへ分けると整理しやすくなります。
この考え方で重要なのは、施工しなかった項目も記録することです。
例えば設備を継続使用すると判断した場合は、
- なぜ今回更新しなかったのか
- 何の調査・点検を根拠にしたのか
- 次にいつ確認するのか
- どの状態になったら再検討するのか
まで残します。
工事をした履歴だけでなく、判断した履歴を残します。
次は「払えるか」だけではなく、
「払った後」を確認します。
3回目大規模修繕で修繕積立金はいくら残せばよい?
全国共通の「これだけ残せばよい」という金額はありません。今回工事費だけでなく、工事後残高、今後予定する設備更新、第4回大規模修繕、その他の計画修繕、借入返済等を確認します。
と
次の修繕まで資金が続く
は、同じ判断ではありません。
確認したいのは、
- 今回の大規模修繕工事費
- 今回同時に行う設備更新費
- 工事後の修繕積立金残高
- 数年以内に予定している別工事
- 今回先送りした設備
- 第4回大規模修繕までの収支
- 借入等がある場合の返済計画
です。
長期修繕計画については、長期修繕計画と次回工事を確認する記事をご覧ください。
大規模修繕全体の費用については、大規模修繕全体の費用の考え方をご確認ください。
資金不足が見えた場合も、先に不足額を整理する
工事費と将来収支を確認した結果、資金が不足する場合には、
- 工事内容の再確認
- 施工時期の調整
- 一時金
- 借入
- 修繕積立金計画の見直し
などを検討する場合があります。
ただし、不足額が分かる前に資金調達方法を決めません。
3回目の大規模修繕は外装と設備を分けた方がよい?
同時施工・別年度施工のどちらが常に良いとは言えません。工事の必要性、資金、施工条件、仮設、設備停止、住民生活への影響、次回計画等を確認して判断します。
複数工事を同時期に行うことで、共通の仮設・管理体制を使用できる場合はあります。
一方で、設備工事によっては外部足場と関係がない場合もあります。
そのため、「同時にやれば必ず安い」「分ければ必ず高い」とは判断しません。
どれかを推奨するものではありません。
同じ「3回目」でも、今回どこまで施工するかによって予算構造が変わることを確認します。
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
第3回の工事内容を一つの「建物カルテ」にまとめる
第1回・第2回・現在状態・第3回の判断・実施工・第4回への申し送りを、部位・設備ごとに一つの流れで確認できるようにします。
3回目の大規模修繕では、前回工事費と今回見積を総額だけで比べず、過去の修繕履歴、現在の劣化、外装の再修繕、設備更新、修繕積立金を同じ流れで確認することが重要です。
第1回・第2回の完成図書や今回見積がある場合は、今回施工する工事と次回へ残す工事を整理できます。
3回目大規模修繕では工事中の数量変更も次回へ残す
工事開始後に数量・仕様・施工範囲等が変わった場合は、台帳を当初見積の状態で止めず、実際に施工した内容と最終金額へ更新します。
大規模修繕では工事開始後に、
- 下地補修数量
- タイル補修数量
- 追加工事
- 仕様変更
- 減額工事
- 施工範囲変更
等が発生する場合があります。
↓
契約
↓
実施工
↓
最終精算・完成記録
へ更新します。
追加工事の承認・見積・契約については、大規模修繕の追加工事に関する記事をご確認ください。
3回目大規模修繕が終わったら何を第4回へ残す?
完成図書、最終施工範囲、数量、仕様、変更内容、設備更新履歴、保証、最終金額に加えて、今回実施しなかった工事と次回確認時期も残します。
第4回で確認できる状態にしたい資料は、
- 完成図書
- 最終施工範囲
- 最終数量
- 施工仕様
- 追加・変更内容
- 施工写真
- 検査結果
- 保証
- 設備更新履歴
- 未施工項目
- 次回確認事項
- 最終工事金額
です。
完成時の資料整理については、3回目の施工記録を完成図書へ残す方法をご確認ください。
今回やらなかった工事も「忘れた工事」にしない
今回、意図的に施工しなかったものは、単なる未実施ではありません。
次回へ送った工事・設備として残します。
その際は、
- なぜ今回見送ったのか
- いつ再確認するのか
- 何を確認して次回判断するのか
- 長期修繕計画へ反映したか
を記録します。
「最初に施工したこと」
↓
「再修繕したこと」
↓
「外装+設備を判断したこと」
↓
「今回残した課題を引き継ぐ」
ワンリニューアルでは、3回目大規模修繕を「前回より高いか安いか」だけで比較せず、第1回・第2回の施工履歴、現在の建物診断、外装・防水の再修繕、設備更新、修繕積立金、今回施工しない項目までつなげて整理することを重視しています。
まとめ|3回目大規模修繕は「前回より高いか」ではなく、建物の履歴を次回へつなぐ
マンションの3回目大規模修繕は、過去と同じ工事をもう一度繰り返すだけではありません。
第1回・第2回に施工した外壁・防水等を再び修繕する一方、設備更新や将来の資金計画を同時に検討する場合があります。
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3回目の大規模修繕は、過去と同じ工事をもう一度行うだけの工事ではありません。
過去の修繕履歴と現在の建物を重ね、外装・設備・資金を整理し、次回へ残す工事まで決める節目です。
マンション大規模修繕の工事内容と全体の進め方へ戻ることで、第3回の判断が大規模修繕全体のどこに位置するのか確認できます。
今回の見積そのものを確認する場合は、今回の大規模修繕見積を確認する記事もご覧ください。
「前回より見積が高い理由を整理したい」「設備更新を今回含めるべきか確認したい」「第1回・第2回の工事内容と今回見積を比較したい」「工事後の修繕積立金まで確認したい」など、過去の完成図書・建物診断・今回見積・長期修繕計画から、第3回大規模修繕の工事範囲を整理できます。
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