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大規模修繕を施工会社へ直接依頼できる?管理組合が確認する発注方式・責任範囲

発注方式・業者選定 2026.10.28 (Wed) 更新

大規模修繕を施工会社へ直接依頼できる?管理組合が確認する発注方式・責任範囲

マンションの大規模修繕は、管理会社を通さず施工会社へ直接相談・依頼できます。ただし、正式な発注では管理規約や必要な決議、契約権限を確認し、設計・工事監理・施工などの担当範囲を明確にすることが重要です。

「マンションの大規模修繕は、管理会社を通さないと施工会社へ依頼できないのでしょうか」

管理組合の理事長や理事、修繕委員会では、このような疑問を持つことがあります。

結論からいうと、マンションの管理組合が施工会社へ直接相談し、必要な手続きを経て工事を発注することは可能です。

ただし、「施工会社へ直接依頼すること」と「責任施工方式を採用すること」は、必ずしも同じ意味ではありません。

施工会社へ直接相談・発注する場合でも、設計や工事監理を別の専門家へ委託することがあります。

また、管理会社を通さず工事請負契約を締結したとしても、管理会社が日常の管理業務や工事に関する連絡調整などを引き続き担当する場合があります。

そのため、大規模修繕を施工会社へ直接依頼するときは、次の点を整理することが重要です。

  • 管理組合として必要な手続きを確認する
  • 採用する発注方式と契約先を整理する
  • 設計・工事監理・施工管理の役割を区別する
  • 管理会社との既存の管理委託契約を確認する
  • 工事範囲・見積・保証・追加工事の条件を確認する

この記事では、施工会社への直接依頼を検討している分譲マンションの管理組合・理事会・修繕委員会に向けて、発注方式の基本、管理会社との関係、実務上の責任分担、契約前のチェックポイントを解説します。

 

大規模修繕を施工会社へ直接依頼することはできる?

マンションの大規模修繕は、管理会社を介さず施工会社へ直接相談・依頼することが可能です。ただし、相談や見積依頼と正式な工事発注は別であり、管理規約、必要な決議、契約内容を確認して進める必要があります。

管理会社を通さず施工会社へ相談できる

分譲マンションの大規模修繕では、管理会社へ相談するほか、管理組合が施工会社へ直接問い合わせる方法もあります。

例えば、次のような内容について、施工会社へ相談することが考えられます。

  • 大規模修繕でどのような工事が必要になるか
  • 建物の現在の劣化状況をどう確認するか
  • 外壁補修や防水工事について相談したい
  • 施工会社へ見積を依頼できるか
  • 管理会社経由以外の発注方法を検討したい

こうした相談を行うことと、施工会社を正式に選定して工事請負契約を締結することは区別する必要があります。

初回相談の段階では、建物の状況や希望する工事内容を共有し、どのような進め方が考えられるかを確認します。

一方、正式な工事発注では、工事範囲、見積金額、契約条件、必要な承認手続きなどを確認しなければなりません。

施工会社へ直接相談することは可能ですが、正式に契約する段階では管理組合として必要な意思決定を行うことが重要です。

正式発注前に確認したい管理組合の手続き

施工会社へ直接発注する場合は、管理組合の管理規約や総会・理事会の権限、予算などを確認する必要があります。

主な確認事項は次のとおりです。

  • 管理規約:工事発注や契約に関する定め
  • 総会・理事会の権限:どの事項について決議や承認が必要か
  • 工事内容:今回実施する修繕の範囲と性質
  • 予算:工事費用と資金計画について必要な承認
  • 契約権限:誰が管理組合を代表して契約を締結するか
  • 管理会社との契約:既存の管理委託業務と必要な協力範囲

ただし、すべての大規模修繕で同じ決議手続きが必要になるわけではありません。

工事の内容、共用部分への変更の有無、管理規約、関係法令、すでに承認されている予算や計画などによって、必要な手続きは異なります。

また、施工会社への初回相談に、必ず総会決議が必要というわけではありません。

正式な発注・契約を進める前に、物件ごとの規約と必要な承認事項を確認しましょう。

管理会社との既存契約も確認しましょう

施工会社へ直接依頼する場合でも、管理会社との管理委託契約が自動的に終了するわけではありません。

管理会社が引き続き担当する管理事務や、工事に関する連絡調整、書類の提供などについては、現在の契約内容を確認する必要があります。

特に管理会社が管理者を務める第三者管理者方式を採用している場合は、契約・意思決定・利益相反への対応などについて、管理規約や関係契約を踏まえた個別の確認が重要です。

マンション管理組合の男性理事が大規模修繕を施工会社へ直接依頼できるか質問し、FIRST担当者が直接相談は可能であり、発注方式や契約条件の確認が必要だと説明する漫画

 

大規模修繕の直接依頼と発注方式はどう違う?

施工会社への直接依頼は、誰へ相談し、誰と契約するかという依頼経路の考え方です。一方、責任施工方式や設計監理方式は、調査・設計・施工・工事監理を誰が担当するかという業務分担の違いを示します。

責任施工方式とは

責任施工方式は、施工会社等が調査・診断、改修設計、工事の施工などを一体的に担当する方式です。

管理組合が施工会社と直接契約し、工事を進める形が考えられます。

ただし、責任施工方式であっても、施工会社へ委託する業務範囲がすべて自動的に決まるわけではありません。

例えば、次の項目を確認する必要があります。

  • 建物の劣化調査を誰が行うか
  • 改修設計や施工仕様を誰が整理するか
  • 施工会社が担当する工事範囲
  • 工事中の品質確認をどのように行うか
  • 必要に応じた第三者の技術確認をどう確保するか

施工会社に複数の業務をまとめて依頼する場合でも、契約内容や成果物、確認体制を明確にすることが重要です。

設計監理方式とは

設計監理方式は、設計・工事監理と工事の施工を分けて進める方式です。

一般的には、設計事務所などの専門家が調査・改修設計や工事監理を担当し、施工会社が工事を行います。

この方式でも、管理組合が施工会社と直接工事請負契約を締結することは可能です。

例えば、次のように契約を分けることがあります。

  • 管理組合と設計事務所等の設計・工事監理に関する契約
  • 管理組合と施工会社の工事請負契約

この場合、設計事務所等が技術的な支援や工事監理を担当しても、実際の工事を施工するのは施工会社です。

設計監理方式だから施工会社へ直接発注できない、というわけではありません。

管理会社を窓口として進める場合

管理会社が大規模修繕の相談窓口となり、調整や業者選定の支援などを行う場合もあります。

ただし、管理会社が窓口になること自体は、責任施工方式や設計監理方式と並ぶ独立した発注方式を意味するものではありません。

管理会社がどこまで業務を担当するかは、管理委託契約や別途締結する契約などによって異なります。

例えば、管理会社が連絡調整を行いながら、施工会社とは管理組合が直接契約する場合も考えられます。

また、管理会社が関与する場合でも、設計や工事監理を別の専門家が担当することがあります。

そのため、依頼経路だけではなく、契約主体と各業務の担当者を確認することが重要です。

発注方式・進め方の簡易比較表

発注方式と依頼経路の違いを整理すると、次のようになります。

※👉横にスクロールできます

方式・進め方主な担当・特徴管理組合が確認すること
責任施工方式施工会社等が調査・設計・施工などを一体的に担当する委託業務の範囲、成果物、技術確認の体制
設計監理方式設計事務所等が設計・工事監理を、施工会社が施工を担当する設計・監理契約と工事請負契約の内容、担当者の独立性
管理会社を窓口とする進め方管理会社が連絡調整や選定支援等を担当する場合がある管理会社の契約業務、工事の契約主体、設計・施工の担当

※上表の3行目は発注方式そのものではなく、管理会社が窓口となる場合の依頼経路・支援体制を示しています。方式名と依頼経路は区別して考えましょう。

発注方式の詳細な業務分担や総事業費の比較については、責任施工方式と設計監理方式の違い|大規模修繕の発注方式・費用・選び方で詳しく解説しています。

マンション大規模修繕について、管理会社を窓口にする進め方、設計事務所が設計監理を行う進め方、施工会社への直接発注を図示した漫画。依頼経路と正式な発注方式は区別が必要

「直接発注」と「責任施工方式」は同じ意味ではありません

施工会社へ直接工事を発注しても、設計や工事監理を別の専門家へ依頼する場合があります。

また、管理会社が窓口となる場合でも、実際の工事請負契約を管理組合が施工会社と結ぶことがあります。

発注方式の名称だけで契約主体や担当業務を判断せず、誰と誰が何の契約を結ぶのかを確認しましょう。

 

施工会社へ直接依頼する場合、管理組合の責任範囲は?

施工会社へ直接依頼する場合も、管理組合は発注者として契約内容や必要な承認事項を確認します。一方、施工・品質管理・工事監理などの実務は、契約や関係法令に応じて施工会社や専門家が担当します。

管理組合が確認する主な役割

施工会社へ直接依頼する場合、管理組合は発注者として必要な意思決定や契約内容の確認を行います。

主な項目は次のとおりです。

  • 工事範囲:今回実施する修繕工事を決定する
  • 予算:必要な承認と資金計画を確認する
  • 契約:契約相手・工事内容・支払条件などを確認する
  • 変更事項:追加工事や仕様変更の承認方法を決める
  • 情報共有:理事会・修繕委員会・区分所有者への報告体制を整える
  • 引渡し:完成確認や引渡し資料、保証内容を確認する

ただし、これらの業務を理事長や理事がすべて自分で実施しなければならないわけではありません。

例えば、見積条件の整理を専門家へ依頼したり、工事中の技術的な確認を工事監理者へ委託したりすることがあります。

また、管理会社に対して、契約に基づく連絡調整や管理事務上の協力を求める場合もあります。

管理組合が発注者となることと、設計・施工・技術管理のすべてを管理組合自身が行うことは異なります。

施工会社や専門家との責任分担

大規模修繕では、管理組合のほかに施工会社、設計者、工事監理者、管理会社などが関係する場合があります。

主な役割を整理すると、次のようになります。

  • 施工会社:工事請負契約に基づく施工、工程管理、品質管理、安全管理など
  • 設計者:契約された範囲での調査、設計、施工仕様の整理など
  • 工事監理者:契約された範囲での設計図書との照合・確認、報告など
  • 管理会社:管理委託契約等に基づく管理事務、連絡調整、支援など
  • 管理組合:発注者として必要な意思決定、契約、承認など

これらの役割は一般的な整理であり、実際には採用する発注方式や各契約の内容によって担当範囲が変わります。

そのため、工事着手前に、各業務の担当者と報告・承認先を確認することが重要です。

「工事監理」と「施工管理」は異なる

大規模修繕では、「工事監理」と「施工管理」を混同しないことも重要です。

工事監理とは、一般に、工事が設計図書に照らして適切に実施されているかを確認する業務です。

一方、施工管理は、施工会社が工事を進めるために実施する工程・品質・安全などの管理業務を指します。

例えば、施工会社が工事の工程表を作成し、職人や資材の手配、安全対策を行うことと、工事監理者が設計図書との適合状況を確認することは、役割が異なります。

ただし、すべての大規模修繕で同じ工事監理体制が必要になるとは限りません。

採用した発注方式や工事の内容、契約上の役割を確認する必要があります。

管理組合が確認すべきなのは、施工会社の施工管理と、必要な技術確認の担当・方法が明確になっているかという点です。

管理組合と外部事業者の役割分担表

※👉横にスクロールできます

確認業務主な担当候補管理組合の確認事項
工事範囲・契約の決定管理組合・権限を有する代表者規約や必要な決議、契約内容、承認権限を確認する
調査・設計設計者・施工会社等委託した業務範囲と成果物、仕様の決定方法を確認する
施工・施工管理施工会社工事内容、現場管理体制、工程・品質・安全の報告方法を確認する
工事監理・技術確認工事監理者・契約した専門家等誰が、何を、どの基準・契約範囲で確認するかを整理する
居住者対応・連絡調整施工会社・管理会社・管理組合等工事案内、問い合わせ窓口、緊急連絡、承認先を明確にする
追加工事・費用変更施工会社・確認担当者・管理組合変更の申請・確認・承認・精算手続きを決める
引渡し・保証施工会社・管理組合・必要な確認担当者引渡し書類、検査記録、保証範囲、不具合時の窓口を確認する

※上表は一般的な役割の整理です。実際の担当者や責任範囲は、管理規約、工事請負契約、設計・工事監理等の契約、管理委託契約などによって異なります。

理事長や理事の権限、総会との役割分担について詳しく確認したい場合は、大規模修繕で理事長・理事はどこまで責任を負う?管理組合・総会・契約・専門家との役割整理も参考にしてください。

マンション大規模修繕を施工会社へ直接依頼する場合に、管理組合が確認する契約手続き、工程報告、品質確認、費用変更、関係者調整、保証やアフター対応を説明する漫画

管理組合は技術的な施工管理をすべて自ら行う必要はありません

管理組合が確認すべきなのは、工事の工程・品質・費用などについて、誰が実務を担当し、誰が報告を受け、どの事項を承認するかという役割分担です。

施工管理や工事監理の実務は、契約内容や関係法令に応じて施工会社や専門家が担当します。

大規模修繕を施工会社へ直接依頼したいとお考えですか?

管理会社を通さず施工会社へ直接相談したい場合は、建物の状況や希望する工事内容、現在の発注体制などを整理することが重要です。

ワンリニューアルでは、マンション・アパートの大規模修繕、外壁改修、防水工事についてご相談を承っています。

施工会社への直接相談や見積依頼、工事内容の確認をご検討中の管理組合様は、お問い合わせください。

施工会社への直接依頼について相談する

 

施工会社への直接依頼にはどんなメリットと注意点がある?

施工会社への直接依頼では、工事内容や見積条件について施工会社と直接やり取りできます。一方、管理会社や専門家が担っていた業務の分担を整理する必要があり、必ず費用が安くなる、工期が短くなるとは限りません。

直接依頼で期待できること

管理組合が施工会社へ直接依頼する方法には、次のような特徴があります。

  • 施工会社に工事内容や改修方法を直接相談できる
  • 施工範囲や見積条件について直接質問できる
  • 管理組合の希望や優先事項を伝えやすい
  • 工事に関する連絡・確認の経路を整理しやすい
  • 従来の委託業務の内容を見直せる可能性がある

例えば、管理組合が外壁補修や屋上防水について相談したい場合、施工会社へ直接問い合わせることで、工事内容や施工条件を確認できます。

また、提示された見積について、工事範囲や使用材料、施工方法などを施工会社に直接質問することもできます。

ただし、実際の連絡体制や確認のしやすさは、契約内容や施工会社の対応体制によって異なります。

直接依頼という形式だけで、希望するサービスや品質が保証されるわけではありません。

直接依頼で注意したいこと

施工会社へ直接依頼する場合は、管理組合が工事の依頼先や委託業務を確認する必要があります。

特に次の点に注意しましょう。

  • 設計業務:誰が調査・設計・施工仕様を整理するか
  • 工事監理:誰が必要な技術的確認を行うか
  • 施工会社選定:見積だけでなく現場体制や施工実績を確認できるか
  • 契約手続き:管理組合内の承認と契約締結の権限が明確か
  • 居住者対応:工事案内や問い合わせへの対応を誰が担うか
  • 追加工事:変更が生じた場合の確認・承認方法を決めているか
  • 引渡し後:保証や不具合対応の窓口が明確か

例えば、従来は管理会社が工事に関する連絡調整を担っていた場合、直接依頼後もその業務を管理会社へ依頼するのか、施工会社などへ任せるのかを整理する必要があります。

また、設計監理方式を採用する場合は、施工会社とは別に設計・工事監理に関する契約が必要になることがあります。

責任施工方式を採用する場合でも、契約内容や確認体制を明確にすることが重要です。

直接依頼すれば大規模修繕費用は安くなる?

施工会社へ直接依頼した場合でも、必ず工事費用が安くなるとは限りません。

費用は、工事範囲、施工数量、使用材料、施工仕様、仮設設備、工期などによって変わります。

また、設計や工事監理を別途委託する場合には、その業務に関する費用も考慮する必要があります。

管理会社が引き続き工事に関する支援業務を担当する場合は、その契約内容や費用の扱いを確認しましょう。

費用を比較する際は、施工会社へ支払う工事費だけでなく、今回必要な設計・工事監理・支援業務などを含めた条件をそろえることが重要です。

管理会社から提示された見積との比較方法については、管理会社の大規模修繕見積が高いと感じたら?工事範囲・条件をそろえた比較方法で解説しています。

直接依頼は、費用削減だけを目的に判断しないことが重要です

管理会社を通す場合にも、施工会社へ直接依頼する場合にも、それぞれの契約に応じた業務が発生します。

費用だけでなく、技術的な確認体制、管理組合側の調整負担、工事中の報告や保証内容なども含めて判断しましょう。

 

直接依頼する前に何をチェックすべき?

正式な工事契約の前に、建物の劣化状況、管理組合の意思決定体制、工事範囲と予算、施工会社の体制、保証・アフター対応を確認しましょう。あわせて、設計・工事監理の担当や追加工事の承認方法も整理します。

契約前のチェックリスト

施工会社へ直接発注する前に、次の項目を確認しましょう。

□ 建物の劣化状況と修繕範囲

今回必要な工事と、調査が必要な箇所を整理しているか。

□ 管理規約・決議・契約権限

総会・理事会の必要な承認事項と契約締結権限を確認しているか。

□ 管理会社との既存契約

管理委託契約の内容と、工事中に必要な協力・調整業務を確認しているか。

□ 工事見積・施工仕様

工事範囲、数量、材料、工法、対象外工事、見積条件が明確か。

□ 施工会社の確認

工事内容に応じた許可・施工実績・現場体制・担当者などを確認しているか。

□ 設計・工事監理の担当

調査・設計・技術確認を誰が担当するか明確になっているか。

□ 追加工事・仕様変更

変更が発生した際の申請・承認・金額確認・精算方法を決めているか。

□ 居住者対応・連絡窓口

工事案内、問い合わせ、緊急連絡の担当を整理しているか。

□ 引渡し・保証・アフター対応

完了確認の方法、引渡し資料、保証の対象と条件、不具合時の連絡先を確認しているか。

これらの項目は、管理組合が自らすべての実務を担当するためのものではありません。

誰が担当し、誰が確認・承認するかを明確にするためのチェックリストです。

施工会社の実績・体制はどこまで確認する?

施工会社へ直接依頼する場合は、工事内容に対応できる施工体制があるかを確認する必要があります。

例えば、次のような項目が考えられます。

  • マンション大規模修繕の施工経験
  • 外壁補修や防水工事など対象工種への対応
  • 必要な建設業許可や配置技術者
  • 現場管理体制
  • 居住者対応や安全管理の方針
  • 見積範囲と施工仕様
  • 完成確認、保証、アフター対応

ただし、施工会社の実績だけで工事品質を判断できるわけではありません。

今回の建物に必要な工事内容と、施工会社が提案する仕様や現場体制が適切かを確認することが重要です。

施工会社選定の具体的な比較項目については、大規模修繕の施工会社はどう選ぶ?実績・見積・現場体制・契約前の比較ポイントで詳しく解説しています。

費用だけでなく契約後の対応も確認する

直接依頼を検討する際は、工事見積の金額だけで判断せず、契約後の対応も確認しましょう。

例えば、工事中に外壁の想定外の損傷が確認され、補修範囲の変更が必要になる場合があります。

そのような場合に、誰が追加工事の必要性を確認し、どのような手続きで管理組合が承認するのかを決めておくことが重要です。

また、工事完了後に不具合が発生した場合の連絡窓口や、保証の対象・適用条件も確認しておきましょう。

契約前には「工事を誰が施工するか」だけでなく、「変更・確認・引渡し・保証をどう進めるか」まで整理することが大切です。

施工会社への直接依頼を検討する管理組合向けに、建物状況、管理組合の体制、費用と予算、施工会社からの情報収集、契約後のサポートを確認するポイントを説明する漫画

 

施工会社へ直接相談するときは何を伝えればよい?

施工会社への初回相談では、建物の所在地・規模、修繕を検討する理由、希望時期、管理組合内の検討状況を伝えます。資料が不足していても、現在分かっている情報から相談し、必要な確認事項を整理できます。

初回相談で伝える内容

施工会社へ直接相談する場合は、建物の概要と今回相談したい内容を整理しておくと話を進めやすくなります。

主な項目は次のとおりです。

  • 建物の所在地・築年数・規模
  • 大規模修繕を検討している背景
  • 現在気になっている劣化や不具合
  • 希望する工事の内容と時期
  • 長期修繕計画や過去の修繕履歴の有無
  • 管理組合内で決まっている事項
  • 管理会社との連絡・調整の状況
  • 相談担当者と今後の連絡方法

図面や修繕履歴が不足している場合でも、分かっている情報と未確認の事項を区別して伝えることが重要です。

ただし、正式な工事見積では、必要に応じて現地確認や数量・仕様の整理が必要になります。

資料準備や初回相談の具体的な手順については、大規模修繕の見積依頼はどう進める?管理組合が施工会社へ渡す資料と相談手順をご覧ください。

相談の段階で決めておきたいこと

施工会社へ直接相談する段階では、最初から工事範囲や発注方式がすべて確定している必要はありません。

一方で、管理組合内で次の事項を整理しておくと、相談を進めやすくなります。

  • 現在は情報収集の段階か
  • 具体的な工事発注を検討している段階か
  • 誰が施工会社との連絡窓口になるか
  • どの事項について理事会等で確認が必要か
  • 管理会社へどのような協力を依頼するか

また、施工会社から提案を受けた内容を、どのように理事会や修繕委員会で共有するかも整理しておきましょう。

正式な発注へ進む際には、管理組合の規約や必要な決議、契約内容を確認する必要があります。

依頼先の種類や役割を整理したい場合は、大規模修繕工事の依頼先はどこ?会社の種類・役割・選定条件を一覧で比較も参考にしてください。

 

大規模修繕を施工会社へ直接依頼する際のよくある質問

施工会社への直接相談は可能ですが、正式発注には管理組合の必要な手続きが伴います。直接依頼と責任施工方式は別の概念であり、管理会社との契約、設計・工事監理の担当、予算や保証条件を確認することが重要です。

Q1.管理会社を通さず施工会社へ相談できますか?

はい。管理組合が施工会社へ直接相談することは可能です。

ただし、初回相談や見積依頼と、正式な工事請負契約の締結は区別する必要があります。

正式な発注では、管理規約や必要な決議、契約権限、管理会社との既存契約などを確認しましょう。

Q2.直接依頼と責任施工方式は同じですか?

同じ意味ではありません。

直接依頼は、管理組合が施工会社へ直接相談・発注する依頼経路の考え方です。

責任施工方式は、施工会社等が調査・設計・施工などを一体的に担当する方式です。

設計監理方式でも、管理組合が施工会社と直接工事請負契約を締結する場合があります。

Q3.直接依頼すれば管理会社は不要になりますか?

必ずしも不要になるわけではありません。

管理会社が引き続き日常の管理事務や、工事に関する連絡調整などを担当する場合があります。

どの業務を管理会社に依頼するかは、管理委託契約や別途の契約内容に基づいて確認する必要があります。

Q4.施工会社へ直接依頼すれば大規模修繕費用は安くなりますか?

費用削減は保証されません。

工事費用は、工事範囲・施工数量・使用材料・施工仕様・仮設条件などによって異なります。

また、設計・工事監理・管理会社の支援業務などを別途依頼する場合は、それらの費用も確認する必要があります。

業務範囲をそろえて比較することが重要です。

Q5.理事会だけで施工会社への発注を決められますか?

一律には判断できません。

必要な決議や承認手続きは、工事内容、管理規約、予算、関係法令などによって異なります。

管理組合として正式な契約を締結する前に、総会・理事会の権限、必要な承認事項、代表者の契約締結権限を確認しましょう。

 

まとめ|大規模修繕の直接依頼は可能。発注方式と責任範囲を確認して進めよう

マンションの大規模修繕は、管理組合が施工会社へ直接相談・発注できます。ただし、発注方式と契約主体を区別し、設計・工事監理・施工・管理会社の業務分担、必要な決議、契約条件を確認して進めることが重要です。

施工会社への直接依頼を検討する際は、次の点を押さえましょう。

  • 直接相談は可能:管理会社を介さず施工会社へ問い合わせることができる
  • 正式発注は別:管理規約や必要な決議、契約権限を確認する
  • 発注方式を区別:直接依頼と責任施工方式は同義ではない
  • 設計監理方式でも直接契約は可能:設計・工事監理と施工を分ける場合がある
  • 業務分担を明確に:施工会社・設計者・工事監理者・管理会社の担当を確認する
  • 施工管理と工事監理を区別:誰が工程・品質・技術確認を行うか整理する
  • 費用だけで判断しない:設計・工事監理・支援業務などを含めて比較する
  • 契約後の対応も確認:追加工事・引渡し・保証・アフター対応を確認する

施工会社へ直接依頼することで、工事内容や見積条件について直接相談しやすくなる場合があります。

一方で、管理組合が必要な意思決定を行い、契約内容や業務分担を確認することは変わりません。

また、直接依頼したからといって、管理組合が設計・工事監理・施工管理の実務をすべて担当するわけではありません。

これらの実務は、採用する発注方式や契約内容に応じて施工会社や専門家へ委託することができます。

大規模修繕を施工会社へ直接依頼する場合は、管理組合に合った発注方式と役割分担を整理し、必要な手続きと契約条件を確認して進めましょう。

大規模修繕を施工会社へ直接依頼するならワンリニューアルへ

管理会社を通さず施工会社へ直接相談したい場合は、建物の状況や工事希望内容、発注方式、管理組合内の検討状況を整理することが重要です。

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有資格者 花形智博

花形智博

  • 2級建築施工管理技士(仕上げ)
  • 一級とび技能士
  • 足場の組立て等作業主任者
  • 石綿作業主任者
  • 足場作業主任者能力向上教育

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