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大規模修繕の途中で管理会社を変更したら?契約・見積・議事録・工事資料の引き継ぎ確認

管理組合・合意形成 2026.09.17 (Thu) 更新

大規模修繕の途中で管理会社を変更したら?契約・見積・議事録・工事資料の引き継ぎ確認

 

今回は

『大規模修繕の途中で管理会社を変更したら?契約・見積・議事録・工事資料の引き継ぎ確認』

をご紹介させて頂きます!

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大規模修繕の途中でも、管理会社が変更される場合はあります。

ただし、管理会社が変わったからといって、施工会社との工事請負契約や、これまでの総会決議、理事会での判断まで自動的に無効になり、すべてを最初からやり直すとは限りません。

まず、管理会社との管理委託契約、大規模修繕支援等の別契約、施工会社との工事請負契約を分け、契約当事者・契約期間・終了条件・未完了業務を確認します。

そのうえで、工事範囲、見積、総会・理事会の議事録、追加・変更工事、支払、居住者対応、工事中の連絡先、完成図書、保証・アフター点検等を、新しい管理体制へ引き継ぎます。

管理会社変更で重要なのは、「変えるかどうか」ではなく、「変わるなら何を切らさず引き継ぐか」です。

管理会社が変わっても、
大規模修繕の判断履歴まで
ゼロからやり直すわけではありません。

切替日前に、
決定済み・未決・契約済み・支払済みを分け、
新しい管理体制へ渡します。

旧管理会社|現在までの管理・支援体制

管理切替日

新管理会社|切替日以降の管理・支援体制
工事計画 → 現在の最新版・検討状況を引き継ぐ
見積比較 → 比較条件・最新版・未回答事項を引き継ぐ
総会・理事会判断 → 決定済み・未決・保留を引き継ぐ
工事契約 → 契約当事者・金額・工期・支払条件を引き継ぐ
追加・変更 → 提案・確認・承認・契約の現在地を引き継ぐ
支払状況 → 支払済・未払・次回請求を引き継ぐ
未完了事項 → 担当・確認先・期限まで引き継ぐ

管理会社変更を単独の日程として見ず、大規模修繕の工程と重ねて確認することが重要です。

大規模修繕の途中で管理会社が変わったら、工事もやり直す?

管理会社の変更だけを理由に、大規模修繕計画・総会決議・施工会社との工事請負契約をすべて最初からやり直すとは限りません。管理会社との契約と、施工会社との工事契約を分け、変更の影響がある契約・業務だけを確認します。

最初に確認したいのは、「管理会社が変わる」という事実が、現在進行中の大規模修繕のどこへ影響するのかです。

大規模修繕では、少なくとも次の3つを別の契約として考えます。

契約 1 管理委託契約
管理会社との日常管理、管理組合支援、理事会・総会支援等に関する契約。実際の業務範囲は現在の契約書・仕様書等を確認します。
契約 2 大規模修繕支援等の別契約
建物調査、施工会社選定支援、資料作成、設計・工事監理等を、通常の管理委託契約とは別に委託している場合があります。
契約 3 工事請負契約
管理組合等と施工会社との間で締結する、実際の大規模修繕工事に関する契約です。
管理会社変更

すべての契約が同時に終了する

とは限りません。

例えば、管理委託契約が終了しても、施工会社との工事請負契約が別の契約として継続する場合があります。

反対に、旧管理会社と大規模修繕支援等の別契約を締結している場合は、その契約期間・終了条件・未完了業務・成果物を別途確認する必要があります。

工事請負契約については、大規模修繕の工事請負契約書に関する記事をご確認ください。

管理会社自身が工事受注者として関わっている場合も立場を分ける

管理会社自身や関係する事業者が、大規模修繕の施工受注者として関わっている場合もあります。

その場合でも、

管理会社としての立場

工事受注者としての立場

を分けて契約を確認します。

管理会社変更だけで工事請負契約まで当然に終了するとはせず、契約当事者・契約条件・終了条件等を確認します。

管理会社変更と管理者変更も同じとは限らない

管理会社が管理組合の管理者まで担っている場合などは、通常の管理委託契約変更とは別の確認事項が生じる場合があります。

管理会社変更と、管理者変更を一律に同じものとして扱いません。

大規模修繕の途中で管理会社を変更できますか?

管理会社変更と大規模修繕工事は別の契約関係を含むため、変更の可否・時期は現在の管理委託契約等を確認します。変更する場合は、施工会社との工事契約、総会決議、見積、未決事項、支払等を切替日前に整理します。

この記事では、管理会社を変更した方がよい、変更しない方がよい、大規模修繕前に変更すべき、といった判断は行いません。

管理会社を変更する理由や適切な時期は、マンションごとに異なります。

No.436で確認するのは、管理会社の変更が決まった、または変更を具体的に進める場合に、大規模修繕側で何を整理する必要があるかです。

最初に管理切替日を大規模修繕の工程へ重ねる

管理会社の切替日が決まったら、次の大規模修繕日程と重ねます。

  • 旧管理委託契約の終了日
  • 新管理委託契約の開始日
  • 理事会
  • 総会
  • 施工会社選定
  • 工事請負契約
  • 着工
  • 工事定例会
  • 追加・変更工事の確認
  • 請求・支払
  • 竣工検査
  • 完成・引渡し

切替日の前後に重要な判断・契約・支払が重なる場合は、切替日前に誰が担当し、切替日後に誰が引き継ぐかを明確にします。

※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。

大規模修繕の事項切替日前切替日切替日後担当確認
理事会未決事項・次回確認事項を議事録で整理議事録・資料・判断履歴の受渡しを確認新しい管理体制で未決事項を継続確認管理組合側担当と新管理会社担当を明確化
総会議案・決議済事項・未確定事項を整理総会資料・議事録の保管先を確認決議内容に沿って次の手続を継続次の執行担当を確認
施工会社選定候補会社・見積条件・質疑・比較状況を整理最新版の比較資料を特定未回答・再見積等を継続質疑・資料受領・理事会報告の担当を確認
工事契約契約当事者・金額・工期・支払条件等を確認契約書・契約図書を確実に引き継ぐ契約に沿って工事・変更・支払を継続施工会社窓口と管理組合側窓口を確認
工事定例会前回議事録・未決・回答待ち事項を整理次回参加者・配布先・連絡先を確認会議を途切れさせず次回へ接続参加者・議事録受領者を確認
追加工事提案・見積・確認・承認の現在地を整理未決事項と契約済事項を分ける必要な判断・変更手続を継続見積受領・確認・判断先を確認
請求・支払契約額・支払済・未払・次回請求を整理請求書・支払資料・口座事務等を確認工事契約・支払条件に沿って継続請求受領・確認・支払事務の担当を確認
居住者案内既存案内・問い合わせ・緊急連絡先を整理窓口変更を必要に応じ周知工事案内・問い合わせ対応を継続管理会社・施工会社の窓口を分けて確認
完成・引渡し残工事・検査・完成資料・保証予定を整理誰が完成資料を受け取るか確認保証・点検・修繕履歴へ接続管理組合として保管確認できる状態にする

管理会社変更時に引き継ぎたい大規模修繕資料は?

長期修繕計画、修繕履歴、建物診断、工事範囲、図面、仕様書、見積、比較資料、議事録、契約書、変更資料、支払資料、完成・保証資料等を確認します。ただし、書類を渡すだけではなく、最新版と現在の判断状態も一緒に引き継ぐことが重要です。

管理会社変更時に引き継ぐ対象は、紙やデータだけではありません。

1|資料 長期修繕計画、修繕履歴、建物診断、工事範囲、図面、仕様書、数量表、見積書、見積比較、施工会社選定資料、工程表、総会資料、理事会議事録、契約書、変更資料、請求資料、工事写真、保証資料、完成図書等。
2|判断履歴 何が決定済みか、何が確認待ちか、何が保留か、何を総会で判断するのか、何が契約済みかを整理します。
3|未完了業務 施工会社からの回答待ち、再見積、追加工事確認、契約書確認、保証対応、点検予定、資料未提出、支払待ち等の「まだ終わっていない仕事」を渡します。
4|連絡・担当関係 施工会社窓口、管理組合担当、新管理会社担当、設計・監理者、現場代理人、居住者問い合わせ先、緊急連絡先等を確認します。

すべてのマンションで上記すべての資料が存在するという意味ではありません。

重要なのは、現在の大規模修繕で実際に使っている資料と業務を特定することです。

「最新版」がどれか分からない引き継ぎにしない

大規模修繕では、同じ種類の資料が何度も更新されます。

特に、

  • 見積書
  • 工事範囲
  • 仕様書
  • 工程表
  • 追加・変更資料

は、旧版と最新版が混在しやすい資料です。

引き継ぎ時には、

  • 資料名
  • 作成日
  • 最終更新日
  • 現在使用中の資料か

を確認します。

「ファイルがある」だけでなく、「現在どのファイルを使っているか」が分かる状態にします。

旧管理会社が作成した資料だから使えない、とは限らない

旧管理会社が作成・整理した議事録、見積比較、総会資料、修繕履歴等が、管理会社変更によって直ちに無効になるとは限りません。

新管理会社が内容や前提条件を再確認することは考えられますが、最初からすべて作り直す前に、

確定した資料

検討途中の作業資料

を分けます。

新しい管理会社へ「何が決まっているか」をどう伝える?

資料だけでなく、議題ごとに「決定済み」「確認待ち」「保留」「総会判断待ち」「契約済み」「完了」を分けます。旧管理会社との会議で話題に出ただけの事項を、決定済みと誤認しないことが重要です。

決定済み

確認待ち・保留

総会判断待ち

契約済み

完了

例えば、議事録に工事範囲案が記載されていても、それが、

  • 単に説明された案なのか
  • 継続検討中なのか
  • 理事会で整理した案なのか
  • 総会へ提案する案なのか
  • 総会で承認された内容なのか
  • すでに工事契約へ反映されているのか

では扱いが変わります。

「議事録に書いてある」ことと、「決定済み」であることを同じにしません。

管理会社が変わったら大規模修繕の総会決議もやり直す?

一律には判断できません。すでに承認された工事範囲・予算・施工会社・契約内容と、管理会社変更によって実際に変わる事項を分け、必要な手続を管理規約等に基づいて確認します。

まず、既存の総会決議について、

  • 何を決めたのか
  • 工事範囲は何か
  • 施工会社は誰か
  • 工事予算はいくらか
  • 工事契約はすでに締結済みか
  • 管理会社へ別途依頼した業務はあるか

を確認します。

そのうえで、管理会社変更によって、実際にどの項目が変わるのかを整理します。

管理会社変更

既存の大規模修繕決議への影響

は分けて確認します。

大規模修繕の総会決議については、大規模修繕の総会決議に関する記事をご確認ください。

書類だけでなく「未完了業務」を新管理会社へ渡す

管理会社変更時は、完了済みの資料だけでなく、施工会社からの回答待ち、再見積、追加工事確認、資料未提出、支払待ちなど、途中の業務を引き継ぐことが重要です。

引き継ぎで抜けやすいのは、正式書類ではなく「宿題」です。

例えば、

  • 施工会社からの回答待ち
  • 再見積待ち
  • 居住者からの回答待ち
  • 追加工事の確認中
  • 契約書の確認中
  • 保証対応中
  • 点検予定
  • 鍵の返却待ち
  • 工事資料の未提出
  • 請求・支払待ち

などです。

未完了業務には、小さな状態表示を付けると整理しやすくなります。

未対応 回答待ち 期限あり 完了

それぞれ、内容・担当・確認先・期限・次の会議を対応させます。

旧管理会社から書類を受け取っただけで、
「回答待ち」「確認中」「期限あり」の業務が消えていませんか?

議事録と未完了一覧をセットで引き継ぐと、次の担当者が続きを確認しやすくなります。

※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。

分類引き継ぐ内容現在状態新担当確認期限
資料診断、工事範囲、仕様、見積、議事録、契約、工程、変更、請求、完成資料等最新版・確定版・作業版を区別新管理会社の資料受領担当と管理組合側確認者を特定切替後の最初の理事会・工事会議までに確認
判断履歴決定済み、確認待ち、保留、総会判断待ち、契約済み等議題ごとの現在地を確認理事会と新管理会社担当で共有次の判断・会議より前に確認
未完了業務再見積、回答待ち、追加変更、未提出資料、支払、点検等未対応・回答待ち・期限あり・完了を区別受取担当・確認先・判断先を分ける各工程・契約・支払期限に合わせて確認
連絡・担当施工会社、設計・監理者、現場、管理組合、居住者窓口、緊急連絡等継続・変更・利用終了を区別新しい連絡窓口を明確化切替日までに外部関係者へ必要な連絡を確認

管理会社変更後は施工会社の連絡窓口も変える?

一律には決まりません。施工会社窓口、管理組合窓口、新管理会社、設計・監理者、現場代理人、居住者問い合わせ先等について、誰へ連絡するかを切替日前後で確認します。

ここで注意したいのは、

連絡窓口が変わる

契約上の発注者・承認者が変わる

とは限らないことです。

新管理会社が施工会社との連絡を受けるようになっても、工事請負契約上の発注者や、追加工事等の判断主体が自動的に新管理会社へ移るとは限りません。

確認候補は、

  • 施工会社の担当者
  • 現場代理人
  • 管理組合側の窓口
  • 新管理会社の担当者
  • 設計・監理者
  • 居住者からの工事問い合わせ先
  • 緊急時の連絡先

です。

管理会社と施工会社の一般的な役割分担については、大規模修繕における管理会社と施工会社の役割に関する記事をご確認ください。

工事中に変わる場合は、次の工事定例会を切らさない

工事中に管理会社が変更される場合は、次回の工事定例会について、

  • 参加者
  • 配布資料
  • 前回議事録
  • 未決事項
  • 施工会社からの回答待ち
  • 追加・変更工事
  • 居住者問い合わせ

等を引き継ぎます。

前回議事録を読むだけでなく、その後に残っている未完了事項まで確認します。

工事開始後の会議については、大規模修繕の工事定例会とは?工程・追加工事・議事録の確認方法をご覧ください。

大規模修繕の支払途中で管理会社が変わる場合は?

契約金額、支払済額、未払額、追加・減額、請求予定、出来高、別契約費用、次回支払時期を整理します。管理会社変更だけを理由に施工会社への支払を停止するとはせず、工事請負契約と支払条件を確認します。

資金の引き継ぎでは、口座残高だけを確認しても十分とは限りません。

現在の資金状況

契約済み・未払額

追加・減額の状況

次回請求予定

今回工事で今後必要な金額

を確認します。

管理会社が請求書の受領や支払事務を支援していた場合でも、事務窓口と工事請負契約上の支払関係を混同しません。

誰と工事請負契約を締結しているか、誰への支払義務があるのか、どの条件で支払うのかを契約書で確認します。

大規模修繕支援の別契約がある場合は終了条件も確認する

旧管理会社と、通常の管理委託契約とは別に、

  • 建物調査
  • 設計
  • 施工会社選定支援
  • 工事支援
  • 工事監理等

の契約を締結している場合があります。

その場合は、

管理委託契約の終了

大規模修繕支援等の契約の終了

を同じものとして扱いません。

契約期間、終了条件、成果物、報酬、未完了業務等を個別に確認します。

設計・監理者が別契約なら管理会社変更後も継続する場合がある

設計・監理者が管理会社とは別の契約相手である場合、管理会社が変わっても契約が継続する場合があります。

その際は、

  • 契約相手
  • 連絡窓口
  • 工事定例会への参加
  • 資料提出先
  • 確認・承認経路

を確認します。

設計監理方式については、大規模修繕の設計監理方式に関する記事をご確認ください。

工事中の管理会社変更は居住者へ何を案内する?

管理会社変更、問い合わせ先、工事問い合わせ先、緊急連絡先、既存の工事予定に変更があるか等を整理します。実際に必要となる通知内容・方法は、契約・管理規約・工事状況等に応じて確認します。

工事中に管理会社が変わると、居住者から見れば「誰へ連絡すればよいのか」が分かりにくくなる場合があります。

最低限、

  • 管理会社の切替日
  • 管理に関する新しい問い合わせ先
  • 大規模修繕工事の問い合わせ先
  • 緊急時の連絡先
  • 既に案内済みの工事予定に変更があるか

などを整理します。

管理会社が変わることと、施工会社・現場代理人・工事監理者等が変わることも同じではありません。

どの担当者が変わり、どの担当者が継続するかを確認します。

大規模修繕中の居住者案内については、大規模修繕の工事案内・住民周知に関する記事をご覧ください。

居住者情報・鍵・共有データの扱いも確認する

大規模修繕では、状況によって、

  • 居住者への連絡情報
  • 住戸立入りに関する情報
  • 共用部等の鍵
  • 工事用の連絡網
  • 管理システム上の情報
  • 共有データ

を扱う場合があります。

管理会社変更時には、新しい管理体制へ渡すものと、旧管理会社側で利用を終了するものを分けて確認します。

鍵についても、誰が保管し、誰が使用し、いつ返却・引き継ぐのかを確認します。

住戸内への立入りが関係する場合は、大規模修繕の住戸内立入りに関する記事もご確認ください。

大規模修繕の完成直前に管理会社が変わる場合は?

残工事、竣工検査、是正、最終請求、完成図書、保証、アフター点検、問い合わせ先を確認し、完成日だけでなく完成後の管理まで引き継ぎます。

工事がほぼ完成していても、大規模修繕の管理が終了したとは限りません。

完成前後には、

  • 残工事
  • 竣工検査
  • 是正工事
  • 最終請求
  • 完成図書
  • 保証書
  • 修繕履歴への反映
  • アフター点検
  • 完成後の問い合わせ先

などが残っています。

工事完成
で切らず、

保証・点検・次回修繕へつなげます。

完成図書を旧管理会社だけに残さない

完成図書は、次回の大規模修繕や保証対応で重要な資料です。

管理会社変更時には、旧管理会社が資料を保管していたという事実だけで終わらせず、管理組合として何を受け取り、どこに保管され、新しい管理体制で確認できるかを整理します。

完成図書の内容については、大規模修繕の完成図書に関する記事をご覧ください。

管理会社変更で施工会社の保証が当然に失効するとは限らない

施工会社の保証については、

  • 保証主体
  • 保証対象
  • 保証期間
  • 保証条件
  • 保証書
  • 問い合わせ先
  • 不具合申告方法
  • 点検予定

を確認します。

管理会社変更だけで施工会社保証が当然に失効するとはせず、実際の保証内容を確認します。

大規模修繕の保証期間については、大規模修繕の保証期間に関する記事をご確認ください。

アフター点検については、大規模修繕後のアフター点検に関する記事へ進んでください。

大規模修繕の引き継ぎを「引き継ぎ明細」で確認する

資料を渡したかどうかだけではなく、何を受け取り、何が決定済みで、何が未完了で、誰が次に担当し、支払や保証がどこまで進んでいるかを一つの明細で確認します。

大規模修繕 管理会社変更時の引き継ぎ明細

管理切替日旧契約終了日・新契約開始日と、大規模修繕工程を照合 旧管理会社現在担当している大規模修繕関連業務と未完了業務を確認 新管理会社切替後に受け持つ管理・連絡・資料保管等の範囲を確認
荷物 1|資料 長期修繕計画・修繕履歴・建物診断・工事範囲・図面・仕様書・数量表を確認 見積書・比較資料・施工会社選定資料・総会資料・理事会議事録を確認 工事請負契約・変更資料・請求資料・工事写真・完成・保証資料を確認 複数版がある資料は最新版・作成日・最終更新日を確認
荷物 2|判断履歴 決定済み事項と、その根拠となる総会・理事会資料を対応させる 総会判断待ち・保留・追加確認中の事項を決定済みと分ける 契約済み事項は、実際の契約書・契約条件へつなぐ 完成済み事項は、完成資料・保証・修繕履歴へつなぐ
荷物 3|未完了業務 再見積・回答待ち・追加工事確認・未提出資料・点検予定・支払待ちを整理 各事項について担当・確認先・期限・次の会議を確認 未対応・回答待ち・期限あり・完了の現在状態を明確にする
荷物 4|連絡・担当 施工会社、現場代理人、設計・監理者、管理組合担当の連絡先を確認 新管理会社の工事関連窓口と、居住者問い合わせ窓口を確認 緊急連絡先・鍵・共有データ等について、継続利用と利用終了を確認
荷物 5|資金・支払 工事請負契約額と別契約費用を確認 支払済額・未払額・追加・減額・次回請求予定を確認 請求・支払事務の担当と、契約上の支払関係を分けて確認 最終請求・完成後支払・保証対応まで見通せる状態にする
受領確認 旧管理会社側:提出済み資料・未提出資料・未完了業務を確認 新管理会社側:受領資料・担当業務・次に確認する事項を確認 管理組合側:決定事項・契約・未決・支払・完成後予定を全体確認

「資料を渡しました」で終わらず、
何を受け取り、何がまだ残っているかまで確認します。

大規模修繕の途中で管理会社が変わる場合は、管理委託契約だけでなく、工事範囲、見積、総会・理事会の判断、施工会社との契約、追加変更、支払、完成・保証資料まで一つの引き継ぎ対象として整理することが重要です。

現在の資料から、旧管理会社から新管理会社へ渡す項目と未決事項を整理できます。

管理会社を変更する時点によって、引き継ぎの重点は変わる

計画中、施工会社選定中、総会前、契約後、工事中、完成前後、保証期間中では、優先して引き継ぐ事項が異なります。管理会社変更時期の良し悪しを一律に決めるのではなく、その時点で進行中の業務を確認します。

※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。

変更時点最優先で確認未決になりやすいこと次の確認先
計画中長期修繕計画、建物診断、工事範囲、概算予算今回工事の範囲、調査、支援方法、予算案理事会・修繕委員会等
施工会社選定中候補会社、見積条件、質疑回答、比較資料再見積、未回答質問、比較条件の統一理事会・選定会議等
総会前議案、見積、予算、契約案、最新工事範囲未確定事項、委任事項、追加確認事項理事会・総会
契約後・着工前工事請負契約、工程、支払、着工資料、連絡先着工準備、住民案内、提出資料、窓口整理施工会社・管理組合・工事監理者等
工事中工事定例会、追加変更、住民対応、検査、請求・支払回答待ち、追加見積、仕様変更、問い合わせ、出来高確認等次回工事定例会・理事会等
完成前後残工事、竣工検査、最終請求、完成図書、保証是正、未提出資料、最終精算、保証窓口施工会社・工事監理者・管理組合等
保証期間中保証書、保証対象、アフター点検、修繕履歴未実施点検、是正、保証対応、次回連絡施工会社・新管理会社・管理組合等

管理会社変更前に大規模修繕工事を止めるべき?

管理会社変更だけを理由に、工事を一律に停止・延期するとは限りません。一方、引き継ぎが不足したまま何も確認せず進めることも避け、現在の契約、工程、未決事項、担当、支払等を確認します。

工事の中断・延期には、

  • 工事請負契約
  • 工事工程
  • 建物状態
  • 施工状況
  • 既に発注済みの材料・作業
  • 居住者への影響

など、多くの要素が関係します。

工事を止める
または
そのまま進める

という二択ではなく、
現在地と未決事項を明確にします。

新しい管理会社から工事内容の見直しを提案されたら?

旧管理会社側で作成された資料と新しい提案の差分を確認します。どちらが正しいかを会社名だけで判断せず、工事範囲、数量、仕様、予算、施工会社、総会承認、契約済みかどうかを整理します。

新管理会社から、例えば、

  • 工事範囲を見直したい
  • 仕様を変更したい
  • 数量を再確認したい
  • 予算を再確認したい
  • 施工会社選定を再確認したい

といった提案が出る場合があります。

その際は、

現在の工事内容を確認

新提案との差分を確認

なぜ変更を提案しているか確認

未決事項か契約済み事項か確認

必要な判断・契約手続を確認

「新しい会社だから正しい」「旧管理会社の案だから変える」という判断にはしません。

特に、まだ検討中の事項と、総会承認・工事契約まで済んでいる事項では扱いが異なります。

工事内容を変更する場合は、大規模修繕の変更契約に関する記事、仕様・材料を変更する場合は、大規模修繕の仕様変更・材料変更に関する記事をご確認ください。

完成後に管理会社が変わる場合も大規模修繕資料は必要?

必要です。完成図書、保証、残工事、アフター点検、修繕履歴は、次回修繕や保証対応に使用するため、管理組合として確認できる状態で新しい管理体制へ引き継ぎます。

完成直後は工事が終わったように見えますが、大規模修繕の情報はその後も使います。

例えば、

  • 保証期間中の不具合対応
  • アフター点検
  • 修繕履歴の更新
  • 長期修繕計画の見直し
  • 次回大規模修繕の工事範囲検討

などです。

したがって、管理会社変更が工事完成後であっても、完成・保証資料を引き継ぎ対象から外しません。

旧管理会社|ここまでの管理・修繕支援

管理切替日

新管理会社|ここからの管理・修繕支援
資料 ✓ 最新版・完成資料を確認
判断履歴 ✓ 決定済み・未決・契約済みを確認
未完了業務 ✓ 担当・期限・確認先を確認
連絡・担当 ✓ 施工会社・管理組合・居住者窓口を確認
資金・支払 ✓ 支払済・未払・次回請求を確認

ワンリニューアルでは、管理会社変更を「管理会社だけの問題」として切り離すのではなく、大規模修繕の契約、見積、総会・理事会の判断、追加変更、支払、完成図書、保証までを一つのプロジェクトとして整理し、管理体制が変わっても工事情報が途切れない状態をつくることを重視しています。

まとめ|管理会社が変わっても、大規模修繕プロジェクトは続く

大規模修繕の途中で管理会社が変更される場合に重要なのは、管理会社を変更すること自体の是非だけではありません。

まず、管理委託契約、大規模修繕支援等の別契約、施工会社との工事請負契約を分けます。

次に、管理切替日を大規模修繕の工程へ重ね、切替日前後に理事会・総会・施工会社選定・契約・追加工事・支払・完成等の重要な予定がないか確認します。

そして、資料だけでなく、決定事項・未決事項・未完了業務・連絡関係・支払状況まで新しい管理体制へ渡します。

何の契約が変わる?

何の契約は継続する?

何が決定済み?

何が未決?

施工会社との契約は?

次の支払は?

工事中の窓口は?

誰が追加変更を見る?

完成資料は誰が受け取る?

保証・点検は誰が引き継ぐ?

大規模修繕中の管理会社変更で重要なのは、旧管理会社から新管理会社へ書類の箱を渡すことではありません。

契約、決定事項、未決事項、支払、連絡、完成後の予定まで、大規模修繕プロジェクトそのものを切れ目なく引き継ぐことです。

マンション大規模修繕の工事内容や全体の進め方へ戻ることで、管理会社変更時に引き継ぐ項目を、大規模修繕全体の工程の中で確認できます。

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