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大規模修繕の完成保証とは?施工会社の倒産時に確認する保証範囲・工事継続・契約前のポイント

発注方式・業者選定 2026.09.14 (Mon) 更新

大規模修繕の完成保証とは?施工会社の倒産時に確認する保証範囲・工事継続・契約前のポイント

 

今回は

『大規模修繕の完成保証とは?施工会社の倒産時に確認する保証範囲・工事継続・契約前のポイント』

をご紹介させて頂きます!

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大規模修繕の完成保証は、施工会社が倒産するなど、工事を継続できなくなった場合に備えるための仕組みです。

ただし、制度によって保証される条件・上限・対象となる事由・残工事の進め方等は異なります。

そのため、「完成保証あり」と書かれているだけで安心と判断せず、自分たちの工事が、どの条件で、どこまで守られるのかを契約前に確認することが重要です。

完成保証を見るときの結論

「保証がありますか?」ではなく、
【もし施工会社が工事を続けられなくなったら、次に何が起こる制度ですか?】
と確認します。

完成保証という言葉だけを覚えても、実際の工事で何が起こるのかは分かりません。

一度、「明日から施工会社が工事を続けられなくなったら?」と考えてみます。

工事が止まってから再開するまで

施工会社が工事を継続できなくなる
現在の現場・契約状態を確認する
どこまで施工済みか確認する
残っている工事を整理する
完成保証の対象条件を確認する
保証制度の手続きを行う
残工事の進め方・代替施工等を確認する
追加負担・保証範囲を整理する
工事再開へ進む

完成保証があるから、この確認作業が不要になるわけではありません。

完成保証は、工事後の不具合を直す保証ではない?

完成保証と、工事完成後の不具合等に対応する工事保証は、同じものではありません。完成保証は主に「施工会社が工事を完了できなくなるリスク」を考える際に確認する仕組みです。

まず、「いつの問題を扱う保証なのか」を分けます。

保証を時間で分けて考える

工事前

施工会社選定・契約条件・支払条件等を確認します。

工事中

施工会社が工事を完了できなくなるリスクに対し、完成保証等の内容を確認します。

工事完成後

施工箇所の不具合等について、工事保証・保証書・アフター対応等を確認します。

工事完成後の保証書については、大規模修繕の保証書とは?工事項目・対象区画・免責・不具合申告の確認方法をご覧ください。

保証期間そのものについては、大規模修繕工事の保証期間に関する記事で確認できます。

「完成保証があります」と言われたら何を聞く?

「完成保証があります」という説明だけで確認を終わらせず、使える条件・保証される内容・上限や対象外・残工事の再開方法・手続きの5つへ分けて確認します。

完成保証を5つに分けて確認する

1
保証が使える条件
何が起きたら保証の対象になる?
2
保証される内容
残工事・費用等の何が対象になる?
3
上限・条件・対象外
どこまでが保証範囲で、何が対象外?
4
残工事の再開方法
誰が、どのように残りの工事を進める?
5
手続き
誰が、どこへ、何を提出して進める?

保証名ではなく、「保証が動く条件と、その後の流れ」を確認することがNo.415の中心です。

施工会社と連絡が取れないだけで完成保証を使える?

完成保証が利用できる条件は制度ごとに異なるため、担当者と連絡が取れない、数日間現場が止まった、工期が遅れているという状況だけで、保証対象になるとは断定できません。

確認したいのは、

  • どのような状態が保証対象となるのか
  • 誰が対象状態と判断するのか
  • どこへ連絡するのか
  • どの資料が必要なのか

です。

具体的な対象条件は、実際に利用する完成保証制度の最新資料・約款等で確認します。

完成保証は「支払った工事代金」を返してくれる制度?

支払済みの工事代金が必ず全額返金される制度とは限りません。残工事、代替施工、費用差額等についてどのような仕組みが設けられているかは、制度ごとに確認する必要があります。

ここで見るべきなのは、

何が失われたとき、何を補う保証なのか?

「お金が返る保証なのか」「残工事を進めるための保証なのか」など、実際の保証内容を資料で確認します。

「支払済み金額が全額返ってくる」「残りの工事を追加負担なしで完成してもらえる」とは一律に判断しません。

完成保証があれば追加負担はゼロ?

完成保証があっても、管理組合の追加負担が絶対に発生しないとは限りません。保証上限・対象費用・対象外・既施工部分・残工事費・新しい施工会社との契約条件等を確認します。

例えば、確認する項目には、

  • 保証される金額や範囲の上限
  • 管理組合側の負担があるか
  • 保証対象外となる費用
  • すでに施工した部分の扱い
  • 残工事に必要な費用
  • 新しい施工会社の見積
  • 契約変更の有無

などがあります。

具体的な保証割合や金額は、利用する制度の最新資料で確認します。

施工会社が倒産したら、別会社がそのまま工事を引き継ぐ?

新しい施工会社が決まったとしても、翌日から以前とまったく同じ条件・工程で工事を再開できるとは限りません。現場状態・既施工部分・残数量・材料・仕様・保証区分等を確認する必要があります。

次の会社が決まれば終わり、ではありません。

新しい施工会社側では、

  • 前の施工会社がどこまで工事したか
  • 現在の施工面・現場状態
  • 残っている数量
  • 使用材料
  • 仕様書
  • 施工記録
  • 今後の保証区分

などを確認する場合があります。

「別会社へ引き継ぐ」と「そのまま再開できる」は同じではない

残工事を再開する前に、それまでの施工状況を整理する工程が必要になる場合があります。

完成保証は自動的に適用される?

完成保証制度へ加入・登録されていても、施工会社が工事を継続できなくなった瞬間に、自動的に工事が再開されるとは限りません。制度ごとに必要な連絡・確認・書類・手続き等があります。

契約前に、

  • 問題が起きた場合の連絡先
  • 保証制度の運営者
  • 管理組合側で必要となる手続き
  • 必要書類
  • 現場確認の方法
  • 残工事の確認方法

などを確認しておくと、制度の実際の動きが分かりやすくなります。

施工会社が完成保証制度へ参加していれば、自分たちの工事も保証される?

施工会社が完成保証制度へ参加していることと、今回のマンション工事が保証対象として成立していることは、分けて確認します。

「当社は完成保証制度の加盟会社です」という説明だけで終わらせず、

  • 今回の工事が対象か
  • 誰が契約者・保証対象者になるのか
  • いつから保証が有効になるのか
  • 保証を証明する資料があるか
  • 対象期間はいつまでか
  • どの条件で保証対象になるのか

を確認します。

「会社が制度へ入っているか」ではなく、「今回の工事に保証が付いているか」を確認します。

「保証があります」という説明は3種類に分けて聞く

「保証」「保険」という言葉は同じ意味ではありません。何のリスクに備える制度なのかを分けて聞くことが重要です。

よく似た「保証があります」を分ける

「工事保証があります」

工事完成後の施工箇所の不具合等に関する保証なのか、完成保証なのかを分けて確認します。

「保険へ加入しています」

施工中の事故等に対応する工事保険なのか、工事継続不能への完成保証なのかを分けます。

「完成保証制度へ参加しています」

今回の工事に保証が付くのか、保証内容・条件・証明資料まで確認します。

最も避けたいのは、「保証」という言葉をすべて同じ制度として扱うことです。

工事保険があれば完成保証はいらない?

工事保険と完成保証は、同じリスクを対象とするとは限りません。それぞれ何に備える契約・制度なのかを確認します。

一般的には、施工中の事故や第三者への損害等に備える保険と、施工会社が工事を完了できなくなった場合に備える完成保証では、確認するリスクが異なります。

「保険や保証が何個あるか」ではなく「何に備えているか」を見る

同じ名称に見えても、対象となる出来事や保証内容は契約・制度ごとに異なります。

工事保証・完成保証は「いつ使うものか」で分ける

保証制度を理解するときは、制度名を並べるより、「工事中なのか、工事完成後なのか」という時間軸で整理すると分かりやすくなります。

保証・保険を時間で整理する

施工中の事故等
工事保険等の対象を確認
施工会社が工事を完了できない
完成保証等の対象を確認
完成後に施工箇所の不具合等が発生
工事保証・保証書等を確認

これは法的な制度区分を一律に決める図ではありません。

管理組合が、「どのリスクについて、どの資料を確認しているのか」を整理するための考え方です。

完成保証は比較できる形にして確認する

施工会社ごとに説明の仕方が異なる場合でも、同じ項目へ分けて整理すると、保証の「ある・ない」ではなく中身を比較しやすくなります。

契約前に、次の内容を一つずつ確認してみます。

※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。

分類確認する内容施工会社・制度資料で確認
基本情報制度名・保証する主体・今回工事が対象か確認内容を記入
使える条件どの状態で保証対象となるか・誰が判断するか確認内容を記入
保証内容残工事・費用・代替施工・保証上限・対象外確認内容を記入
手続き連絡先・必要書類・申請方法確認内容を記入
工事再開残工事の確認方法・代替施工・既施工部分の扱い確認内容を記入
証明資料保証証明・約款・契約書への記載等確認内容を記入

この表の目的は、管理組合が保証制度を自分で設計することではありません。

施工会社ごとの説明を、同じ項目で並べて確認できるようにすることが目的です。

施工会社を比較するときは、工事金額や施工実績だけでなく、万一工事を継続できなくなった場合の契約・支払・保証条件も確認しておく必要があります。見積・契約条件・施工体制をまとめて比較したい場合は、施工会社選定の段階から整理できます。

大規模修繕の施工会社・契約条件を相談する →

完成保証がある会社と、ない会社ならどちらを選ぶ?

完成保証の有無だけで施工会社の優劣を決めることはできません。施工会社選定では、施工実績・見積・仕様・現場体制・品質管理・保証・契約条件・企業情報等を総合的に確認します。

完成保証がある会社だから必ず優良施工会社、とは判断しません。

反対に、完成保証がない会社だから契約してはいけない、と一律に判断するものでもありません。

完成保証は、施工会社を比較するときの確認項目の一つです。

施工会社選定全体については、大規模修繕の施工会社はどう選ぶ?実績・見積・現場体制・契約前の比較ポイントをご覧ください。

保証があっても、工事代金の支払い方は別に確認する

完成保証があるから、工事代金の支払条件を確認しなくてよいということにはなりません。万一工事が止まった場合、「いくら支払済みで、どこまで工事が完成しているか」が重要になります。

契約前には、

  • 契約時の支払
  • 着工時の支払
  • 中間金
  • 最終支払
  • 施工済み範囲との関係
  • 追加・変更工事の支払
  • 契約残額

などを確認します。

「いくら払ったか」と「どこまで完成したか」を分けない

工事中に問題が起きたときは、支払済み金額と施工済み範囲を合わせて整理する必要があります。

完成保証の説明と工事請負契約書は別々に見ない

完成保証の資料だけを単独で確認するのではなく、工事請負契約書・約款・支払条件・仕様書・工程表等と重ねて確認します。

管理組合が並べたい資料は、

  • 工事請負契約書
  • 契約約款
  • 保証証明
  • 完成保証制度の資料
  • 支払条件
  • 仕様書
  • 工程表

です。

例えば、完成保証上の説明と、請負契約上の工事中止・契約解除・引渡し・支払等の条件を別々に見たままにしません。

工事請負契約全体については、大規模修繕の工事請負契約書とは?契約図書・工事範囲・金額・工期・支払・保証の確認方法をご覧ください。

大手施工会社なら完成保証を確認しなくてもよい?

企業規模や知名度だけで将来の事業継続を保証することはできません。一方で、中小施工会社だから倒産リスクが高いと単純化することも避けます。

管理組合が目指すのは、

「絶対に倒産しない会社」を予想することではありません。

重要なのは、

何か起きても、工事を再構築できる状態を作っておく

契約・支払条件・施工記録・保証資料を整え、工事途中でも「どこまで進んでいるのか」が分かる状態にします。

実際に施工会社が工事を続けられなくなったら?

実際に工事継続不能となった場合は、保証申請だけを先に考えるのではなく、まず施工済み部分・未施工部分・支払済み金額・施工記録・残工事等を整理します。

確認する項目には、

  • 施工済み部分
  • 未施工部分
  • どこまで完成しているか
  • 支払済み金額
  • 現場の安全状態
  • 施工記録
  • 残工事
  • 保証資料

などがあります。

実際に施工会社が工事を継続できなくなった場合の初動については、別記事「大規模修繕中に施工会社が倒産したら?工事中断・支払・完成保証と管理組合の確認ポイント」で詳しく整理しています。

契約前に机へ並べたい5つの資料

完成保証だけを単独で見るのではなく、見積・契約・支払・保証・施工会社の体制を一緒に確認します。

施工会社決定前に並べる5つの資料

1
施工会社の見積書
何を、いくらで施工する契約なのか確認します。
2
工事請負契約書・約款
工事中断・契約・支払等の条件を確認します。
3
支払条件
いつ、いくら支払う契約なのか確認します。
4
完成保証の資料・証明
何が起きたとき、何が保証されるのか確認します。
5
施工会社の体制・企業情報
誰が、どの体制で今回の工事を実施するのか確認します。

価格だけでも、保証だけでも施工会社を選ばず、5つの資料を重ねて判断します。

ワンリニューアルでは「完成保証あり」という一言だけで施工会社を比較しません

完成保証は、施工会社が工事を完了できなくなった場合に備える一つの仕組みです。

ワンリニューアルでは、施工会社の実績・見積・工事請負契約・支払条件・施工体制・完成保証を一体で確認し、「万一工事が止まったとき、自分たちの工事がどうなるのか」を契約前に説明できる状態にすることを重視しています。

まとめ|完成保証は「あるか」ではなく、工事が止まった次を確認する

大規模修繕の完成保証は、施工会社が工事を継続できなくなった場合へ備えるための仕組みの一つです。

しかし、「完成保証付き」という言葉だけでは、管理組合がどこまで守られるのかは分かりません。

契約前に確認する順番

誰が保証する?
何が起きたら保証対象?
何が保証される?
上限・対象外は?
残りの工事はどうなる?
追加負担はある?
誰が手続きする?
どの資料で確認できる?

さらに、完成保証だけを見るのではなく、

施工会社

見積

契約

支払条件

施工記録

完成保証

を一体で確認します。

No.415で管理組合が持ち帰りたい質問は、

「保証がありますか?」

ではありません。

「もし工事が止まったら、この保証によって次に何が起こりますか?」

です。

保証の名称ではなく、万一のときに自分たちの工事がどのように扱われるのかを契約前に確認することが重要です。

施工会社選定から工事全体の進め方まで確認したい方は、マンション大規模修繕の工事内容や全体の進め方も併せてご覧ください。

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「完成保証ありと言われたが内容が分からない」「施工会社ごとに保証条件が違い比較できない」「工事請負契約・支払条件と一緒に確認したい」など、見積・契約・施工会社の体制を含めて整理できます。

大規模修繕の完成保証に関するよくある質問

Q.大規模修繕の完成保証とは何ですか?

A.大規模修繕の完成保証は、施工会社が倒産するなど工事を継続できなくなった場合に、残工事の実施や費用等について一定の保証を行う仕組みです。保証条件・限度・代替施工の方法などは制度ごとに異なるため、契約前に内容を確認します。

Q.完成保証があれば施工会社が倒産しても追加費用はかかりませんか?

A.完成保証があっても追加負担が絶対に発生しないとは限りません。保証限度、対象費用、既施工部分、残工事、新しい施工会社との契約条件等によって異なるため、保証内容を個別に確認する必要があります。

Q.完成保証と工事保証は同じですか?

A.同じではありません。完成保証は主に施工会社が工事を完了できなくなるリスクへの備え、工事保証は完成後の施工箇所で発生する不具合等への対応を確認するものです。実際の対象範囲は各制度・保証書で確認します。

Q.施工会社が完成保証制度へ参加していれば、自分のマンションも保証されますか?

A.施工会社が制度へ参加していることだけで、今回の工事が自動的に保証対象になるとは限りません。対象工事として保証が成立しているか、保証証明・条件・対象期間等を確認します。

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