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中規模修繕の保証は何年?保証期間・対象工事・免責条件を確認

中規模修繕の保証は何年?保証期間・対象工事・免責条件を確認

マンションの中規模修繕を検討するとき、「工事の保証は何年なのか」「防水や外壁補修はどこまで保証されるのか」と疑問を持つ管理組合・理事会の方もいるのではないでしょうか。

中規模修繕の保証期間は一律ではありません。防水・シーリング・外壁補修・塗装など、工事項目や施工仕様、契約条件によって異なります。

特に、建物の一部分だけを施工する場合は、工事を行った範囲と保証対象になる範囲が一致しているかを確認することが重要です。

中規模修繕の保証で押さえたい3つのポイント

中規模修繕の保証は、工事全体に共通する年数が決まっているわけではありません。管理組合は工事項目ごとの保証書案を確認し、次の3点を整理しましょう。

1 保証期間

何年間、いつから保証されるか

2 対象工事

どの部位・範囲が保証されるか

3 免責条件

どのような場合に対象外となるか

保証年数の長さだけではなく、対象となる工事と具体的な保証条件を合わせて比較することが重要です。

中規模修繕の保証は何年?一律に決まっている?

中規模修繕の保証年数に一律の基準はありません。防水、外壁補修、シーリング、塗装など、工事項目や施工仕様、契約内容によって期間は異なります。工事全体の保証年数だけでなく、対象となる工事と開始日を確認しましょう。

中規模修繕は、工事内容や規模によって全国一律に区分される名称ではありません。そのため、「中規模修繕だから何年保証」という共通の保証期間が設定されているわけではありません。

施工会社によって保証条件が異なることもありますが、同じ施工会社の工事でも、工事項目によって保証期間が異なる場合があります。

中規模修繕の保証が一律でない理由

保証条件が異なる主な理由は、施工内容や既存建物の状態に違いがあるためです。

  • 防水・塗装・シーリングなど工事項目が異なる
  • 採用する工法や使用材料が異なる
  • 全面改修か部分補修かによって施工範囲が違う
  • 既存の仕上げや防水層を残す場合がある
  • 施工会社と管理組合の契約条件が異なる

例えば、屋上防水を全面的に施工した場合と、劣化した部分だけを補修した場合では、工事内容も既存部分との関係も異なります。

そのため、工事名称が同じでも、保証の対象や期間が同じになるとは限りません。

保証期間と保証開始日を確認する

保証期間を確認するときは、「何年間保証されるか」だけでなく、いつから保証が始まるのかも確認しましょう。

  • 保証期間は何年間か
  • 保証の開始日はいつか
  • 工事項目ごとに期間が異なるか
  • 対象部位ごとに条件が分かれているか
  • 保証書はいつ、誰から発行されるか
  • 保証終了日はどのように確認できるか

保証開始日についても、すべての工事で引き渡し日から始まると決まっているわけではありません。実際の契約書や保証書の記載を確認することが必要です。

工事保証と法律上の責任は区別する

施工会社が契約などに基づいて設定する工事保証と、法令・請負契約上の契約不適合責任は、同一のものではありません。

保証書の年数だけで法律上の請求期間や責任範囲が決まるわけではなく、契約内容や具体的な事実関係によって判断されます。

建設工事の契約に関する参考資料として、国土交通省の建設工事標準請負契約約款についても確認できます。

中規模修繕の保証で確認したい3つの基本条件

中規模修繕の保証期間・対象工事・免責条件を確認する方法

保証期間・対象工事・免責条件を分けて確認すると、契約前に保証内容を比較しやすくなります。

防水・シーリング・塗装などの保証期間はどう違う?

中規模修繕では、防水、シーリング、外壁塗装、鉄部塗装など、工事項目別に保証条件を確認します。同じ工事項目でも施工方法や材料、補修範囲によって対象や期間が変わるため、工事名だけで保証年数を判断しないことが重要です。

中規模修繕では、複数の工事項目をまとめて施工する場合もあれば、必要な部位に限定して施工する場合もあります。

保証条件を確認するときは、工事全体を一括して考えるのではなく、対象工事項目ごとに整理しましょう。

工事項目別に確認する内容

防水工事

対象部位:屋上・バルコニー・共用廊下など

確認事項:施工面積、工法、材料、既存防水との接続部分

防水層のどこまでが保証対象かを確認します。

シーリング工事

対象部位:外壁目地・サッシ周辺など

確認事項:打替え・増し打ち、施工した面や階、対象となる不具合

施工箇所と保証対象の現象を確認します。

外壁塗装工事

対象部位:施工した外壁面

確認事項:下地補修、塗装仕様、使用材料、塗膜の不具合

下地補修と仕上げ塗装の保証条件を区別します。

鉄部塗装工事

対象部位:階段・手すり・扉・設備架台など

確認事項:下地処理、塗装仕様、錆や塗膜不具合の扱い

施工した部材と保証対象の範囲を確認します。

外壁補修やタイル補修についても、どの箇所を施工したか、どのような不具合が保証対象になるかを確認する必要があります。

保証書に「防水工事」「塗装工事」とだけ記載されている場合は、対象範囲や施工仕様が別資料で確認できるかも重要です。

工事保証とメーカー保証は同じではない

保証には、施工会社が施工内容について定める工事保証と、材料・製品についてメーカー等が定める保証があります。

ただし、メーカー保証がすべての工事に付帯するわけではありません。また、材料のメーカー保証があっても、施工全体が無条件に保証されるとは限りません。

保証書の発行者、対象内容、問い合わせ先を区別して確認しましょう。

保証の種類について詳しく知りたい場合は、大規模修繕の工事保証とメーカー保証の違いも参考にしてください。

保証期間は工事項目ごとに確認する

中規模修繕の防水・シーリング・外壁塗装・鉄部塗装の保証条件の違い

防水・シーリング・塗装・鉄部では、施工内容に応じて保証期間や対象が異なります。
※漫画内に保証年数の例示がある場合も、実際の保証期間やワンリニューアルの標準保証を示すものではありません。

中規模修繕で一部だけ工事した場合、どこまで保証される?

一部の範囲だけを施工する中規模修繕では、施工した部分と未施工部分を区別することが重要です。工事後に不具合が生じても、施工箇所から発生したものか、既存部分が原因かによって、契約上の保証の扱いが変わる場合があります。

中規模修繕で特に注意したいのは、建物全体ではなく、一部の範囲だけを施工する場合の保証条件です。

例えば、屋上防水の一部だけを補修した場合、屋上全体が同じ条件で保証されるとは限りません。

一方、施工していない部分から不具合が発生した場合でも、その影響や施工部分との関係によって確認が必要になることがあります。

施工した部分と未施工部分を区別する

次のような部分修繕では、保証対象となる範囲を具体的に確認しましょう。

  • 屋上防水の一部のみ補修した場合
  • 外壁の一面だけを補修した場合
  • 一部のシーリングだけを打ち替えた場合
  • 特定の階の鉄部のみ塗装した場合

「外壁補修を保証する」と記載されていても、施工した部分だけが対象なのか、どの範囲まで含まれるのかを確認する必要があります。

中規模修繕では保証の境界が重要です

部分修繕では、施工した部分・施工していない部分・その接続箇所を分けて確認することが大切です。

保証書の文言だけでは範囲が明確にならない場合は、施工範囲図や工事仕様書などを照合して確認しましょう。

既存部分との接続箇所も確認する

例えば、屋上防水の一部分を補修した場合、新しく施工した防水層と既存防水層が接続する部分があります。

この接続部分で不具合が発生したとき、どこまでが保証対象になるかは、工法や契約条件によって異なります。

管理組合では、次の内容を確認します。

  • 新しく施工した範囲と既存部分の境界
  • 接続部分の施工方法と保証上の扱い
  • 未施工箇所からの影響が疑われる場合の対応
  • 漏水などが発生した場合の原因調査方法
  • 原因が特定できない場合の対応手順

接続部分が必ず保証対象外になるわけではありません。施工仕様と保証条件を確認し、工事後に判断が分かれやすい箇所を事前に整理しておくことが重要です。

保証範囲は図面や施工写真で確認する

保証対象の範囲を具体的に確認するためには、次の資料が役立ちます。

  • 施工範囲図
  • 工事項目一覧・工事仕様書
  • 施工箇所の写真
  • 使用材料一覧
  • 保証条件書・保証書案

保証書だけで対象部位を特定できない場合は、契約図書と照合できるか確認しましょう。

特に部分修繕では、「どこを施工したか」と「どこまで保証されるか」が対応していることが重要です。

中規模修繕の保証で免責条件は何を確認する?

免責条件とは、契約上の保証が適用されない場合などを定めた条件です。自然災害、第三者による破損、使用状況、未施工部分からの影響などが確認対象になります。ただし、該当するだけで必ず対象外とは限らず、具体的な契約内容や発生原因によって判断されます。

保証書には、保証対象となる不具合だけでなく、対象外となる条件が記載されている場合があります。

免責条件が設定されていること自体が問題なのではなく、どのような場合に適用されるのかを契約前に理解しておくことが重要です。

保証対象になる可能性がある不具合

契約で定められた保証条件によっては、施工した部分に発生した不具合や、施工方法・材料に関係する不具合が保証対象となる場合があります。

例えば、施工した防水層や塗膜に不具合が見つかった場合でも、その原因と保証条件の確認が必要です。

施工箇所に不具合が発生したという理由だけで、施工会社の保証責任が確定するわけではありません。

免責・対象外になり得る条件

保証条件書で確認しておきたい代表的な例には、次のようなものがあります。

  • 地震・台風などの自然災害による損傷
  • 第三者による工事や破損の影響
  • 日常使用に伴う損耗や経年変化
  • 施工していない部分の不具合
  • 維持管理条件を満たしていない場合
  • 既存部分に原因がある場合

これらは確認項目の例であり、すべてが一律に保証対象外となるわけではありません。

また、契約上の免責規定があることと、実際の不具合にその規定が適用されることは別の問題です。

保証の適用可否は、不具合の原因や契約条件、具体的な状況によって判断されます。

不具合が発生したときは原因を断定しない

保証期間中に不具合が見つかった場合、管理組合だけで原因や保証対象外かどうかを判断する必要はありません。

まずは次の情報を記録し、契約上の連絡窓口へ確認しましょう。

① 不具合の発生場所を記録
↓
② 写真・発見日時・状況を保存
↓
③ 保証書と施工範囲を確認
↓
④ 契約上の窓口へ連絡
↓
⑤ 原因調査と対応方針を確認

漏水や落下の危険など緊急性がある場合は、被害拡大の防止や安全確保を優先しながら、状況を記録して施工会社などへ連絡します。

工事後の不具合対応については、大規模修繕工事後の保証期間と不具合対応も参考にしてください。

保証対象と免責条件を分けて確認する

中規模修繕の保証対象と免責条件の違いを確認する方法

保証対象になる可能性がある不具合と、対象外になり得る条件を区別して確認します。
※漫画内の例は一般的な確認事項です。実際の保証可否は、契約内容や不具合の原因などによって異なります。

管理組合は契約前に保証条件をどう比較する?

管理組合は、施工会社ごとの保証年数だけでなく、対象工事、対象部位、保証開始日、免責条件を同じ項目で比較することが重要です。工事範囲と保証内容を対応させ、保証書案で確認できない事項は契約前に質問しましょう。

中規模修繕の見積を比較するときは、工事金額だけでなく、保証条件も共通の項目で整理しましょう。

特に部分修繕では、保証対象となる部位や未施工部分との境界が曖昧にならないよう確認することが大切です。

保証条件の比較表を作成する

次の表は、理事会・修繕委員会が施工会社へ確認するときに使用できるチェック表です。

※👉横スクロールできます
確認項目確認する内容管理組合が質問すること
保証期間工事項目ごとの年数各工事は何年保証ですか?
保証開始日保証が始まる日いつから始まりますか?
対象工事保証対象の工事項目どの工事が対象ですか?
対象部位施工した場所・範囲どこまで保証されますか?
未施工部位工事していない部分の扱い未施工部分との境界はどうなりますか?
免責条件対象外になり得る条件どの条件が対象外になりますか?
保証書の発行発行者・時期・書式保証書案を契約前に確認できますか?
不具合時の対応連絡先・調査・補修手順原因調査は誰が行いますか?
費用負担調査費・補修費など保証適用前後の費用はどう扱いますか?

各項目について施工会社ごとの回答を整理すると、保証期間だけでは分からない違いを確認しやすくなります。

保証書案と見積書・工事範囲表を照合する

保証条件を比較するときは、保証書案だけでなく、工事範囲が分かる資料との整合性を確認しましょう。

主に確認する書類は次のとおりです。

  • 見積書
  • 工事仕様書
  • 施工範囲表・施工範囲図
  • 工事請負契約書案
  • 保証条件書・保証書案

見積に含まれている工事が、どの保証条件に該当するかを確認します。

例えば、外壁の一部補修が見積に含まれている場合は、その施工箇所が保証対象として特定できるかを確認しましょう。

保証書だけで施工範囲が分からない場合は、施工範囲表や図面など、別の契約資料と対応しているかを確認することが重要です。

見積書自体の確認については、中規模修繕の見積書で確認したい項目をご覧ください。

また、工事請負契約書全体の確認方法は、工事請負契約書で確認したい条件で解説しています。

保証が長い会社を選べば安心?

保証期間は施工会社を比較する際の重要な項目ですが、年数が長いことだけで施工品質や対応体制を判断することはできません。

例えば、保証期間が長くても対象範囲が限定されていたり、不具合発生時の対応条件が分かりにくかったりする場合があります。

反対に、保証期間の数字だけでは差が小さく見えても、対象工事や不具合時の対応内容に違いがある場合もあります。

保証期間・対象範囲・免責条件・不具合時の対応方法を合わせて比較することが重要です。

契約前に確認したいのは保証の実質的な内容

保証年数が異なる見積を比較するときは、対象となる工事や仕様が同じかを先に確認しましょう。施工範囲や保証条件が異なるままでは、年数だけの比較では判断できません。

契約前に保証条件を整理するポイント

中規模修繕の保証期間・対象工事・免責条件を契約前に比較するポイント

保証期間・対象工事・免責条件を整理し、保証書案と工事範囲表を照合してから契約条件を確認しましょう。
工事範囲と保証条件を整理したい管理組合へ

中規模修繕の見積や保証書案を確認しても、施工範囲と保証対象の関係が分かりにくい場合があります。

ワンリニューアルでは、建物状態・施工予定箇所・工事範囲・見積内容についてご相談いただけます。

保証条件を含めて工事内容を比較したい場合は、現在検討している工事項目や見積資料を整理したうえでご相談ください。

工事範囲・保証条件について相談する 建物診断について確認する

中規模修繕の保証についてよくある質問

中規模修繕の保証で迷った場合は、期間の長さだけでなく、どの施工箇所の何が保証されるかを確認します。部分修繕では未施工箇所との境界が重要となり、保証とアフター点検の対象や条件も分けて考える必要があります。

部分修繕でも保証は受けられますか?

部分修繕でも、契約上の保証が設定される場合があります。

ただし、保証対象となる部位や期間、適用条件は、施工内容や契約条件によって異なります。施工した範囲と保証対象が分かる資料を確認しましょう。

保証期間中なら必ず無料で補修されますか?

保証期間内であっても、すべての不具合が無条件で無料補修の対象になるわけではありません。

対象部位、不具合の原因、保証条件、免責事項などを確認する必要があります。

保証適用の判断前に原因調査が必要な場合は、その費用負担や対応方法も契約内容に基づいて確認しましょう。

アフター点検と工事保証は同じですか?

アフター点検と工事保証は異なります。

アフター点検は工事後の建物状態を確認するためのものであり、工事保証は契約などで定められた条件に基づく対応です。

点検の実施時期や回数、保証との関係は契約内容によって異なります。

詳しくは、大規模修繕後のアフター点検と保証の確認ポイントをご覧ください。

まとめ|中規模修繕の保証は年数・対象・免責を確認する

中規模修繕の保証期間は工事内容や契約条件によって異なります。管理組合は保証年数だけでなく、施工した部位、未施工部分との境界、免責条件を確認し、工事範囲と保証書案を照合したうえで施工会社を比較しましょう。

中規模修繕の保証を契約前に確認するときは、次の点を押さえておくことが重要です。

  • 保証年数は全国一律ではないことを理解した
  • 工事項目ごとの保証期間と開始日を確認した
  • 保証対象となる施工部位・範囲を確認した
  • 未施工部分との境界や接続箇所の扱いを確認した
  • 免責条件を保証書案で確認した
  • 保証書案と工事範囲表・見積書を照合した
  • 不具合時の連絡方法と原因調査の対応を確認した

中規模修繕では、工事範囲を限定することがあるため、施工した部分と未施工部分の関係を明確にしておくことが大切です。

保証期間だけを比較するのではなく、「何を、どこまで、どのような条件で保証するのか」を確認しましょう。

中規模修繕の工事範囲・見積・保証についてご相談ください

ワンリニューアルでは、マンションの建物状態を確認し、工事範囲や施工条件を整理しながら、修繕工事のご提案を行っています。

保証対象となる工事範囲が不明な場合や、複数社の見積・保証条件を比較したい場合はご相談ください。

施工会社を選ぶ際には、ワンリニューアルについても、施工実績・工事範囲・見積内容・施工体制・品質管理・住民対応・保証を、他の候補会社と同じ基準でご確認ください。

工事範囲・見積について相談する 施工事例を確認する ショールームを確認する

中規模修繕の保証は、年数が長ければよいというものではありません。

実際に施工する部位と保証対象を明確にし、契約前に条件を確認すること。それが管理組合にとって、工事後の認識違いを減らすための重要な準備になります。