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大規模修繕の施工会社ヒアリング|質問項目・評価表・現場代理人の確認方法

発注方式・業者選定 2026.07.17 (Fri) 更新

大規模修繕の施工会社ヒアリング|質問項目・評価表・現場代理人の確認方法

大規模修繕の施工会社ヒアリングでは、プレゼンの印象や見積総額だけで会社を決めないことが重要です。

最終候補会社には同じ資料を渡し、同じ質問を行い、同じ評価表で比較します。質問内容や面談時間が会社ごとに異なると、回答内容だけでなく比較条件そのものが変わってしまいます。

確認したいのは、見積・工事範囲、施工体制、現場代理人、品質管理・検査、工程・住民対応、追加工事・実数清算、保証・引渡し資料の7項目です。

営業担当者だけでなく、可能な範囲で実際に現場を担当する現場代理人候補にも出席を依頼します。重要なのは説明の上手さではなく、見積書、提案書、工程表、施工体制図などの資料と回答内容が一致しているかです。

この記事では、施工会社へ行う共通質問、評価表、採点方法、現場代理人への確認事項、総会資料へ残す内容を整理します。

ヒアリングで比較する7項目

  1. 見積・工事範囲
  2. 施工体制と責任範囲
  3. 現場代理人候補
  4. 品質管理・検査
  5. 工程・住民対応
  6. 追加工事・実数清算
  7. 保証・引渡し資料

候補会社の集め方、書類審査、見積取得、内定、総会決議までの全体像は、大規模修繕の施工会社を選定する全体的な流れで確認できます。本記事では、最終候補2〜3社へ絞った後のヒアリングと評価を扱います。

 

施工会社ヒアリングは最終候補2〜3社を同じ条件で比較する場

会社紹介を聞くだけの場にしない

会社概要や実績紹介だけで終了せず、今回の建物に対する工事範囲、施工体制、担当者、追加費用条件を確認します。

全社へ同じ質問を行う

共通質問は事前に送付し、各社が同じ条件で回答できるようにします。会社固有の質問は、共通質問とは分けて記録します。

回答時間・提出資料をそろえる

プレゼン時間、質疑時間、追加資料の提出期限をそろえます。資料量の多さではなく、質問への回答と根拠資料の対応を確認します。

追加質問と共通質問を分ける

見積の数量差や仕様差など会社固有の確認事項は、共通評価と混在させないよう別欄に記録します。

口頭回答を書面へ残す

ヒアリング中の説明が契約条件に影響する場合は、質疑回答書、再見積書、仕様書、工程表、契約書案へ反映できるか確認します。

 

ヒアリング前に管理組合が準備する資料

各社へ渡す資料と、管理組合側で使用する評価資料を分けます。後から条件を追加する場合は、原則として全候補会社へ同じ内容を通知します。

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資料作成・提出者内容使用する場面確認事項
建物診断報告書管理組合・診断者劣化箇所、写真、調査範囲提案・見積作成各社が同じ資料を参照しているか
工事仕様書管理組合・設計者等工法、材料、施工条件見積・技術提案代替提案の条件と理由
工事範囲図管理組合・設計者等建物面、階、部位、対象工事数量・足場計画対象外範囲が明確か
見積要項管理組合提出形式、内訳、期限相見積もり数量・単位・単価の表示方法
質疑回答書管理組合・関係者全社共通の質問と回答見積条件統一回答が全社へ共有されているか
工程条件管理組合希望時期、行事、使用制限工程提案住民生活・テナント条件の反映
共通質問票管理組合全候補会社へ行う質問ヒアリング質問漏れと条件差がないか
評価表管理組合評価項目、配点、根拠欄採点・評価会議必須条件と加点項目の区別
議事録様式管理組合回答、根拠、未確認事項ヒアリング後口頭回答を記録できるか

施工会社へ配布する資料

建物概要、診断報告書、仕様書、工事範囲図、見積要項、質疑回答書、希望工程、管理規約・使用細則、住民・テナント条件をそろえます。

管理組合側で作る資料

共通質問票、評価表、必須条件一覧、未確認事項一覧、利害関係確認欄、議事録様式を用意します。

各社へ事前に知らせること

出席を依頼する担当者、プレゼン時間、質疑時間、使用できる資料、追加資料と書面回答の提出期限を通知します。

 

ヒアリングへの出席を依頼したい担当者

営業担当者だけでなく、工事中に実務を担当する人を確認します。全員の出席を必須とせず、欠席者については氏名、役割、経歴、配置予定を書面で提出してもらいます。

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出席者主な役割確認したい内容欠席時に提出してもらう資料評価時の注意点
営業・提案担当提案、見積、契約窓口提案書と見積条件、回答書面化担当者名、連絡体制説明力と施工能力を混同しない
現場代理人候補現場運営、工程・品質・連絡配置予定、経験、報告方法経歴書、配置予定表経験年数だけで評価しない
工事責任者会社側の工事統括現場支援、判断権限、代替体制施工体制図、緊急連絡網役職名ではなく権限を見る
品質管理担当検査、記録、是正確認検査基準、記録方法、再確認検査様式、写真台帳例検査回数だけで判断しない
住民対応担当掲示、問い合わせ、調整受付、回答、記録、再周知掲示例、対応フロークレーム件数の保証を求めない

責任施工方式と設計監理方式では、ヒアリングへ参加する関係者や確認範囲が異なります。発注体制は、責任施工方式と設計監理方式の違いを比較するで確認してください。

 

最初に確認する会社・許可・施工体制

会社名・所在地・許可情報

会社提出資料に記載された会社名、所在地、建設業許可番号、許可業種、営業所などを確認します。国土交通省の企業情報検索システムも照合資料として使用できます。

行政処分等の公開情報

国土交通省のネガティブ情報等検索サイトでは、建設業者に関する最近5年分の行政処分等情報が公開されています。検索結果だけで合否を決めず、該当情報がある場合は内容、時期、対象業務、会社からの説明を確認します。

元請・協力会社の関係

自社施工、グループ会社施工、協力会社施工の比率だけで評価せず、誰が元請責任を負い、どの工種を誰が担当するかを確認します。

工種別の施工担当会社

足場、下地、塗装、タイル、シーリング、防水、鉄部などについて、予定会社、工種別責任者、変更時の報告方法を確認します。

保証の発行者と緊急時の責任者

保証書を発行する会社、不具合時の窓口、現場代理人が不在の場合の代替責任者を確認します。

会社情報を確認する公的システム

国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」では、建設業許可等の企業情報を確認できます。掲載までの時間差や情報の反映誤りが生じる場合も案内されているため、会社提出資料や許可行政庁の情報と照合します。

国土交通省「ネガティブ情報等検索サイト」は、行政処分等の公開情報を確認するための資料です。処分情報が見つからないことは、施工品質や将来の問題がないことを保証するものではありません。

 

見積・工事範囲について聞く質問

見積金額を比較する前に、各社の工事範囲、数量、仕様、足場、実数清算、対象外工事をそろえます。

  1. 見積対象の工事範囲を説明してください
  2. 対象外となる工事は何ですか
  3. 数量の算定根拠は何ですか
  4. 一式項目に含まれる範囲はどこまでですか
  5. 下地補修の想定数量はどのように設定しましたか
  6. 実数清算となる項目は何ですか
  7. 増減単価は契約前に確定しますか
  8. 数量が減った場合の精算方法はどうなりますか
  9. 代替仕様の提案理由は何ですか
  10. 諸経費に含まれる業務は何ですか
  11. 他社見積と金額差が出る主な項目はどこですか
  12. 見積有効期限はいつまでですか

下地補修の見込み数量と実数清算については、下地工事の想定数量・単価・実数清算を確認する方法も参考にしてください。

各社の数量・単価・仕様をそろえる方法は、大規模修繕の相見積もりを同じ条件で比較する方法で解説しています。

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質問A社回答B社回答C社回答根拠資料未確認事項回答期限
工事範囲と対象外工事
数量の算定根拠
一式項目の範囲
実数清算・増減単価
施工体制と担当会社
現場代理人の配置
品質検査と記録
住民対応と工程共有
保証と引渡し資料

 

現場代理人候補へ確認したい質問

経験・配置

  • 今回と同種・同規模物件の担当経験
  • 入居中マンション工事の経験
  • 今回物件で担当する範囲
  • 現場への配置予定
  • 同時に担当する現場数

工程管理

  • 週間工程表の共有方法
  • 天候・材料遅延時の報告
  • 工種間調整の方法
  • 足場解体前の確認手順
  • 工程変更時の承認経路

品質管理

  • 施工前確認と見本施工
  • 工事写真・使用材料の記録
  • 自主検査・是正・再検査
  • 数量管理と実数清算資料
  • 引渡し資料の作成

住民対応

  • 問い合わせ窓口
  • 週間工程・掲示の作成
  • 騒音、臭気、バルコニー制限の案内
  • 駐車場・駐輪場の調整
  • 緊急連絡方法

追加工事

  • 写真・位置図・数量表の提出
  • 追加見積の提出時期
  • 承認前施工の取り扱い
  • 緊急対応と恒久工事の区別
  • 最終精算の確認方法

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比較項目A社B社C社確認資料評価メモ
類似工事経験経歴書、施工事例
入居中工事経験担当実績
今回の配置配置予定表
同時担当現場配置計画
定例会出席会議体制
工程管理工程表例
写真・数量管理写真台帳、数量表例
住民対応掲示例、対応フロー
追加工事対応追加見積、承認様式
引渡し資料工事報告書例

経験年数や実績件数だけで良否を判断せず、今回物件での配置、役割、報告方法を確認します。

 

品質管理・検査体制について聞く質問

検査回数の多さだけで評価せず、誰が、何を、どの基準で確認し、どの資料へ記録するかを質問します。

施工前の確認 既存下地、施工範囲、使用材料、見本施工、施工条件を確認する人と記録方法。
工種ごとの自主検査 下地、塗装、タイル、シーリング、防水等の検査項目と責任者。
中間・完了検査 検査時期、立会者、判定基準、未完了項目の管理。
是正・再確認 指摘一覧、是正期限、完了写真、再確認者。
足場解体前検査 高所部、実数数量、是正、保証対象を確認する工程。
工事写真・報告書 施工前・施工中・施工後の写真、材料、検査、数量を残す方法。

設計・監理者を配置する場合は、施工会社の自主検査と設計・監理者の確認を分け、それぞれの契約範囲を確認します。

 

住民・近隣対応について聞く質問

  • 工事説明会の担当者は誰ですか
  • 工事中の問い合わせ窓口は誰ですか
  • 掲示・チラシは誰が作成しますか
  • 週間工程をどのように共有しますか
  • 洗濯・バルコニー制限をどう知らせますか
  • 高齢者、子育て世帯、車いす利用者への配慮をどう整理しますか
  • 駐車場・駐輪場の移動をどう案内しますか
  • テナント・店舗への説明は誰が行いますか
  • 近隣からの問い合わせをどう記録しますか
  • 工程変更時の再周知は誰が行いますか

「クレームをゼロにできるか」ではなく、受付、事実確認、回答、記録、再周知の体制を確認します。

工事開始前の説明内容は、大規模修繕の住民説明会で準備する資料と質問で整理しています。

 

追加工事・実数清算について聞く質問

追加費用が発生する条件

当初契約内、実数清算、見積外工事、仕様変更、工程変更を分けて説明してもらいます。

写真・位置図・数量表

追加提案を建物面、階、部位、写真番号、位置図番号、数量、単価で追えるか確認します。

増減単価と減額条件

数量が増えた場合だけでなく、契約数量を下回った場合の扱いも確認します。

承認者・承認期限

追加提案者、技術的確認者、管理組合側の承認者、回答期限を分けます。

緊急安全対応

立入制限や応急対応と、恒久補修の範囲・金額を分けて確認します。

足場延長・工程変更

追加工事費と、足場を残す費用、現場管理費、工程変更費を分けて提示できるか確認します。

最終精算

当初額、追加額、減額、最終額を同じ表で確認できるか質問します。

大規模修繕全体の追加費用は、大規模修繕の追加費用が出る項目と承認ルールをご覧ください。

 

保証・アフター対応について聞く質問

  • 保証の発行者は誰ですか
  • 工種別の保証期間はどうなっていますか
  • 保証対象と対象外は何ですか
  • 免責条件は何ですか
  • メーカー保証と施工保証はどう違いますか
  • 点検時期と点検内容は何ですか
  • 不具合連絡の窓口は誰ですか
  • 協力会社が変わった場合の保証体制はどうなりますか
  • 組織変更等があった場合の連絡方法はありますか

保証年数の長さだけでなく、発行者、対象工事、免責条件、点検方法、連絡窓口を比較します。

保証条件の詳細は、大規模修繕の工事保証・保証対象・免責条件で確認できます。

 

施工会社評価表は必須条件と加点項目を分ける

必須条件

見積条件、提出資料、契約主体、現場責任者、追加工事ルール、保証条件など、選定対象として確認が必要な条件です。

加点項目

類似物件経験、現場代理人の具体的な回答、品質記録、住民対応、工程・仮設提案、代替案の比較など、管理組合が重視する項目です。

確認不能項目

回答や資料がない項目は、推測で加点・減点せず「未確認」として残し、回答期限を設定します。

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評価項目必須条件加点項目確認不能再質問最終判定
見積条件指定範囲・形式を満たす差額理由が明確
施工体制責任者・担当会社が明確連絡・支援体制が具体的
現場代理人候補者と配置予定が明確今回物件への回答が具体的
品質管理検査担当・基準が明確記録様式が分かりやすい
住民対応窓口・回答経路が明確建物条件に沿う提案がある
追加工事承認・精算ルールが明確写真・数量資料が具体的
保証発行者・対象・免責が明確点検・連絡体制が具体的

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評価項目配点A社B社C社評価根拠未確認事項
見積・工事範囲20
施工体制15
現場代理人15
品質管理・検査15
工程・仮設計画10
住民・近隣対応10
追加工事・実数清算10
保証・引渡し資料5
合計100

配点は参考例です。建物条件、発注方式、管理組合が重視する事項に応じて変更します。価格や担当者の印象だけで過半数を占める配点は避けます。

候補会社の見積・担当者・施工体制を同じ評価表で整理します

施工会社のプレゼンを比較するときは、説明の印象だけでなく、見積、工事範囲、現場代理人、品質検査、住民対応、追加工事の回答を同じ表へ並べます。

複数社の見積書や提案書がある場合は、回答が資料と一致している項目、再確認が必要な項目、契約前に書面化したい条件を整理できます。

 

採点差が出た場合の整理方法

平均点だけで決めない

総合点が近い場合や評価者間の差が大きい場合は、点数の理由を確認します。

評価者ごとの理由を記録する

「説明が良かった」ではなく、どの回答、資料、条件を評価したかを記載します。

事実と印象を分ける

配置予定、提出資料、見積条件などの事実と、話し方や印象を別欄にします。

必須条件の不足を確認する

総合点が高くても、契約主体、現場責任者、追加工事条件などの必須項目が未確認の場合は、再質問します。

同点時の判断ルールを決める

必須条件、見積条件、現場代理人、未確認事項など、同点時に優先する基準を事前に決めます。

利害関係を確認する

候補会社との関係がある評価者がいる場合は、管理組合内で共有し、評価への参加方法を整理します。

管理組合、理事会、修繕委員会が決める範囲は、大規模修繕で管理組合・理事会が決めることで確認できます。

 

ヒアリング後の追加質問と再見積

全社共通の条件変更は同じように通知する

仕様、数量、工期など共通条件を変更した場合は、同じ内容と期限で全社へ通知します。

会社固有の確認事項を分ける

特定会社の数量差、仕様差、担当者配置などは、共通条件変更と分けて質問します。

口頭回答を書面で確認する

価格、追加費用、工程、保証に関係する回答は、質疑回答書や提案書へ反映します。

再見積の変更箇所を明示する

初回見積から変更した行、数量、単価、仕様、対象外工事を確認します。

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工事項目初回見積再見積増減額変更理由質疑回答契約への反映
仮設・足場
下地補修
外壁塗装
タイル
シーリング
防水
住民対応
保証・引渡し

管理会社、施工会社、設計・監理者の説明と契約資料が一致しない場合は、管理会社・施工会社の見積や追加工事の説明が違う場合の確認手順をご覧ください。

 

施工会社の最終選定を進める流れ

1最終候補を決める書類審査と見積精査を基に2〜3社へ絞ります。
2共通資料を配布する診断、仕様、範囲、工程条件をそろえます。
3共通質問を送付する回答準備期間と提出期限を統一します。
4ヒアリングを行う提案、実行体制、説明・記録能力を分けて確認します。
5評価表へ記入する点数だけでなく根拠と未確認事項を残します。
6未確認事項を再質問する推測で評価せず、期限を設けて回答を求めます。
7再見積を確認する変更箇所、増減額、対象外工事を比較します。
8評価会議を行う採点差、必須条件、利害関係を整理します。
9内定条件を決める契約前に確認する事項を付して候補を内定します。
10総会で説明する比較方法、内定理由、契約条件を共有します。
11契約前確認を行う最終見積、仕様、工程、保証、特約を照合します。

 

回答は口頭説明から契約条件までつなげる

口頭回答誰が、いつ、何を説明したか記録
根拠資料を確認見積書、図面、工程表、体制図等を確認
提案内容と照合口頭回答と提出資料の一致を確認
未確認事項を整理回答できない項目を明確化
書面回答質疑回答書や追加資料へ反映
評価表へ反映事実、根拠、未確認を区別
契約条件へ反映見積、仕様、工程、特約等へ反映

 

内定前に確認すること

  • 最終見積と工事範囲
  • 現場代理人と施工体制
  • 全体工程・週間工程の共有方法
  • 支払条件
  • 追加工事と実数清算
  • 住民対応と緊急連絡
  • 品質検査と足場解体前確認
  • 保証と引渡し資料
  • 契約書案と特約
  • ヒアリングで示された内定条件

内定通知は契約締結そのものではありません。契約前には、ヒアリング回答が最終見積、仕様書、工程表、契約書案へ反映されているか確認します。

契約前の確認手順は、大規模修繕の契約前に見積・追加費用・保証・工期を確認するで解説しています。

契約条件の書面化に関する公的情報

国土交通省「建設工事標準請負契約約款について」では、改正された標準約款と正誤情報が公開されています。個別の大規模修繕では、実際に締結する契約書、約款、特約、仕様書、見積書を優先します。

国土交通省「ガイドライン・マニュアル」では、発注者・受注者間における建設業法令遵守ガイドラインの改訂版が公開されています。口頭回答だけで工事内容や金額を変更せず、条件を確認して書面へ反映します。

 

総会で施工会社の選定理由を説明する

総会資料では、会社の宣伝内容ではなく、管理組合がどの条件で比較し、何を理由に内定したかを整理します。

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比較項目A社B社C社内定会社を選んだ理由契約前の確認事項
見積・工事範囲
施工体制
現場代理人
品質管理
工程・仮設
住民対応
追加工事・精算
保証・引渡し
総額・支払条件

選定方式、候補会社、共通条件、質疑回答、見積比較、必須条件の充足状況、内定理由、未確認事項、決議内容、選定参加者と利害関係の確認を議事録へ残します。

 

管理組合と一棟オーナーでは評価方法が異なる

管理組合

理事会や修繕委員会など複数の評価者が参加し、修繕積立金、総会説明、議事録、合意形成を含めて選定します。

一棟オーナー

オーナー本人や法人の決裁、資金繰り、工期、入居者・テナント対応、保有方針などを踏まえて判断します。

一棟所有物件の会社選定は、一棟オーナーが大規模修繕会社を選ぶチェックポイントをご覧ください。

 

足場施工会社を母体とする実務視点|プレゼンでは足場図と本体工事を照合する

足場計画図と工事範囲を照合する

外壁、タイル、シーリング、防水端部、高所鉄部、雨樋、設備、看板など、足場が必要な工事項目と足場範囲を対応させます。

住民動線・作業員動線を確認する

エントランス、非常口、駐車場、駐輪場、店舗入口、資材搬入、廃材搬出の動線を足場計画と合わせて確認します。

見積の足場範囲と図面を照合する

足場見積の面積や一式範囲が、工事範囲図・足場計画図と一致しているか確認します。

足場設置後の調査・実数清算を確認する

近接調査後に数量が確定する下地・タイル等について、写真、位置図、数量、増減単価、承認方法を質問します。

足場解体前の検査・是正工程を確認する

自主検査、確認、是正、再確認、解体判断、足場解体の順序を工程表で確認します。

足場担当者と本体工事担当者の連絡経路を確認する

足場の変更、残置、組替えが本体工事へ影響する場合の連絡責任者を確認します。

足場施工会社を母体とすることを品質や費用の優位性として断定するのではなく、仮設条件と本体工事の整合を確認する実務視点として扱います。

足場範囲や住民動線の確認は、大規模修繕の足場計画図・住民動線・工程を確認するで詳しく解説しています。

 

施工会社ヒアリングの質問チェックリスト

チェック数だけで施工会社の良否を判定するものではありません。不足している回答、資料、担当者、契約条件を整理するために使用します。

  • 全社へ同じ資料を渡している
  • 全社へ同じ共通質問を行う
  • プレゼン時間が同じ
  • 質疑時間が同じ
  • 回答期限が同じ
  • 営業担当者が出席する
  • 現場代理人候補が分かる
  • 工事責任者が分かる
  • 住民対応担当者が分かる
  • 工種別施工会社が分かる
  • 元請責任者が分かる
  • 建設業許可等を確認している
  • 公開されている行政情報を確認している
  • 工事範囲が分かる
  • 見積対象外が分かる
  • 数量根拠が分かる
  • 一式項目の内訳が分かる
  • 下地補修の想定数量が分かる
  • 実数清算項目が分かる
  • 増減単価が分かる
  • 減額条件が分かる
  • 現場代理人の配置予定が分かる
  • 同時担当現場数を確認している
  • 定例会への出席者が分かる
  • 品質検査の担当者が分かる
  • 検査基準が分かる
  • 工事写真の形式が分かる
  • 是正・再確認の手順が分かる
  • 住民問い合わせ窓口が分かる
  • 週間工程の共有方法が分かる
  • 工程変更時の報告方法が分かる
  • 追加工事の承認方法が分かる
  • 緊急対応の範囲が分かる
  • 保証の発行者が分かる
  • 保証対象・免責条件が分かる
  • 引渡し資料が分かる
  • 必須条件と加点項目を分けている
  • 未確認項目を推測で採点していない
  • 評価理由を記録している
  • 利害関係を確認している
  • 口頭回答を書面で確認している
  • 再見積の変更箇所が分かる
  • 内定条件が書面になっている
  • 総会資料へ選定理由を記載する

 

まとめ|同じ質問・同じ資料・同じ評価表で比較する

施工会社ヒアリングは、最終候補会社を同じ条件で比較する場です。会社紹介やプレゼンの印象だけで判断せず、見積、施工体制、担当者、品質管理、住民対応、追加工事、保証を確認します。

営業担当者だけでなく、現場代理人候補の配置、役割、工程管理、写真・数量管理、住民対応を確認します。

自社施工率や協力会社数だけで評価せず、元請責任、工種別担当会社、品質管理、連絡経路、保証の発行者を確認します。

施工実績は総件数ではなく、建物用途、規模、外壁材、入居中工事、足場条件など、今回物件との類似条件から見ます。

評価表では必須条件、加点項目、未確認事項を分け、点数とともに評価理由を記録します。口頭回答は書面化し、再見積、仕様書、工程表、契約書案へ反映します。

最終的な選定理由は、点数順位だけでなく、比較条件、必須条件の充足、主な評価理由、契約前の確認事項として理事会・総会資料へ残します。

施工会社の選定理由を、理事会・総会で説明できる形へ整理します

施工会社選定では、最も安い会社やプレゼンが上手な会社を選ぶのではなく、今回の建物条件に対して、誰が、どの範囲を、どの資料と体制で担当するかを確認します。

候補会社が2〜3社に絞られている場合は、共通質問、評価表、再質問、再見積、内定条件を整理し、総会資料へ反映できます。

 

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