大規模修繕のシーリング工事|打ち替え・増し打ち・サッシ周りの確認

大規模修繕の見積書では、シーリング工事が「外壁目地打ち替え」「サッシ周り増し打ち」「シーリング一式」などと記載されます。
しかし、シーリングが施工されている場所は、外壁目地だけではありません。サッシ、玄関ドア、換気口、設備貫通部、笠木、防水端部など、複数の取り合い部に使用されています。
既存材、下地、目地幅・深さ、接着状態、建具や防水との納まりが異なるため、建物全体を同じ工法で扱うとは限りません。足場設置後の近接調査によって、施工延長や工法が変更される場合もあります。
シーリング材を充填すると内部の下地や接着面が見えにくくなるため、施工前、既存材撤去後、プライマー、充填、仕上げの工程記録が重要です。
シーリング工事は、建物全体を一律に「打ち替え」または「増し打ち」と決める工事ではありません。外壁目地、サッシ周り、建具周り、設備貫通部、防水端部など、部位ごとに既存材、目地形状、下地、接着状態、施工可能な寸法を確認して工法を決めます。
シーリング工法は部位ごとに判断します。打ち替えと増し打ちを一律に優劣評価しません。
ワンリニューアルでは、シーリングを外壁の線状部分として一括管理しません。建物面、階、目地種類、施工延長、撤去状況、施工工程、検査、保証を一つの目地番号でつなぎ、仮設足場上で施工前から足場解体前まで確認します。
目次
- 大規模修繕のシーリング工事とは
- シーリングが施工されている主な場所
- 劣化調査で確認する症状
- 打ち替え・増し打ち・部分補修の違い
- 打ち替えを検討する場合
- 増し打ちを検討する場合
- 二面接着・三面接着と目地の動き
- シーリング材を材料名だけで選ばない
- 見積前と足場設置後に数量を確認する
- ワンリニューアル独自|目地と仮設足場を対応させる
- シーリング工事の施工工程
- プライマー・充填・仕上げを確認する
- 外壁塗装・防水工事との施工順序
- サッシ・玄関ドア周りで確認すること
- 配管・設備貫通部で確認すること
- 古い既存シーリング材で確認すること
- 完了検査で確認すること
- 保証対象目地と対象外目地を分ける
- ワンリニューアル独自|シーリング目地台帳
- ワンリニューアル独自の匿名事例モデル
- 大規模修繕のシーリングに関するよくある質問
- まとめ|目地ごとに工法・数量・工程・保証を管理する
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大規模修繕のシーリング工事とは
部材間の目地に施工する材料
建築用シーリング材は、外壁材、ガラス、サッシ、パネルなどの部材間にある目地へ施工し、防水性や気密性を確保するために使用されます。
外壁・防水・サッシなどの取り合いに使用する
外壁目地だけでなく、窓や玄関ドアの周囲、換気口、配管貫通部、防水端部、金物周りなど、異なる部材が接する部分にも施工されます。
シーリングとコーキングの言葉の扱い
現場では「コーキング」という言葉も使用されますが、本記事では工事仕様書や見積書を統一して確認するため、原則として「シーリング」と表記します。
材料だけでなく目地設計・施工条件が重要
確認するのは材料名だけではありません。目地の幅・深さ、被着体、接着面、下地、目地の動き、露出仕上げか塗装仕上げかなどを確認します。
大規模修繕の工事内容と主要工種では、シーリングを含む工事全体の役割を確認できます。
シーリングが施工されている主な場所
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| 目地の種類 | 主な場所 | 確認する内容 | 関連する工種 |
|---|---|---|---|
| 外壁目地 | パネル・外壁材の縦目地、横目地 | 動き、目地幅・深さ、既存材、下地 | 外壁補修・外壁塗装 |
| サッシ周り | 窓枠と外壁の取り合い | 水切り、排水、施工厚、撤去可能範囲 | サッシ・外壁・防水 |
| 玄関ドア周り | 建具枠と共用廊下壁の取り合い | 枠、内外仕上げ、施工可能寸法 | 建具・共用廊下仕上げ |
| 設備貫通部 | 配管、換気口、フード、支持金物 | カバー、周辺下地、施工可能範囲 | 設備・外壁 |
| 防水端部 | 立上り、笠木、庇、異種材料部 | 防水材との適合、端部、施工順序 | 防水・板金 |
劣化調査で確認する症状
表面の見た目だけで施工方法を決めず、既存材・下地・目地寸法を確認します。
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| 症状 | 確認する状態 | 追加確認事項 |
|---|---|---|
| ひび割れ | 表面に細かな割れが生じている | 施工厚、硬化状態、目地の動き |
| 破断 | シーリング材が目地を横断して切れている | 目地変位、厚さ、接着面数 |
| 剥離 | 外壁材やサッシから離れている | 被着体、プライマー、接着面 |
| 硬化・欠損 | 弾性低下や部分的な脱落がある | 施工年代、既存材、下地 |
| 軟化・べたつき | 表面状態の変化や周辺汚染がある | 既存材と塗材などの組み合わせ |
| 漏水・変色跡 | 目地周辺に染み、錆、汚れがある | 外壁、防水、建具、配管も含めて確認 |
漏水跡があっても、原因をシーリングだけに限定しません。外壁のひび割れ、防水端部、サッシ、配管貫通部などを含めて確認します。
打ち替え・増し打ち・部分補修の違い
打ち替えと増し打ちを一律に優劣評価しません。対象部位と施工条件に応じて、次の5区分に分けます。
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| 工法 | 主な作業 | 検討する場面 | 確認事項 |
|---|---|---|---|
| 打ち替え | 既存材を撤去して新設 | 既存材・接着面を更新する場合 | 撤去範囲、下地、目地寸法 |
| 増し打ち | 既存材を残して上から施工 | 撤去しにくい納まりなど | 施工厚、接着面、材料の適合 |
| 部分補修 | 劣化部分を限定して補修 | 局所的な不具合など | 補修境界、既存部との取り合い |
| 別工種一体 | 防水・建具・設備などと施工 | 端部・取り合い部 | 責任区分、施工順序 |
| 対象外 | 今回施工しない | 状態・計画・予算などから判断 | 理由、写真、次回確認時期 |
打ち替えを検討する場合
既存材の劣化が広範囲にある
ひび割れ、破断、剥離、硬化などが広い範囲で確認され、既存材を残すことが施工条件に適さない場合に検討します。
接着不良・剥離が確認される
外壁材やサッシとの接着状態を確認し、既存材を撤去した後の被着面をどのように処理するかを仕様書へ反映します。
施工厚や目地形状を確認する必要がある
既存材の撤去後に、目地幅、深さ、目地底、バックアップ材などを確認する場合があります。
異なる材料へ変更する
既存材と新設材の組み合わせ、被着体、プライマー、仕上塗材などの適合を確認します。
外壁・サッシ工事と一体で更新する
外壁補修やサッシ交換によって既存目地の納まりが変わる場合は、関連工種と施工順序を調整します。
撤去後に下地を確認する
「既存材撤去」や「全面撤去」と記載する場合は、何をどの範囲まで撤去するのかを仕様書と施工記録で確認します。
増し打ちを検討する場合
既存材を撤去しにくい部位
サッシ、玄関ドア、建具、水切りなどを傷める可能性がある部位では、撤去可能範囲を確認したうえで増し打ちを検討する場合があります。
サッシ周り・建具周りなどの納まり
枠の形状や外壁との段差によって、既存材をすべて撤去しにくい場合があります。
既存材の状態を確認できる場合
既存材の劣化、接着状態、表面処理、新設材との適合を確認します。
必要な施工厚を確保できる場合
増し打ちは既存材の上へ薄く塗る作業ではありません。新設材に必要な厚さと接着面を確保できるかを確認します。
既存材・下地・新設材の適合を確認する
材料・施工条件はメーカー仕様などを確認し、既存材との組み合わせを推測だけで決めないようにします。
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| 部位 | 検討する工法 | 判断前の確認 |
|---|---|---|
| 外壁パネル目地 | 打ち替えを中心に検討 | 目地形状、動き、接着面、下地 |
| サッシ周り | 打ち替え・増し打ちを比較 | 水切り、枠、施工厚、撤去可能範囲 |
| 設備貫通部 | 部分補修・別工種一体 | 配管、カバー、支持金物、外壁 |
| 防水端部 | 防水工事と一体で検討 | 防水材、端部処理、施工順序 |
二面接着・三面接着と目地の動き
接着面数を確認する
外壁目地では、目地の動きに追従するため、シーリング材がどの面に接着する納まりになっているかを確認します。
バックアップ材の役割
バックアップ材は、目地深さの調整や目地底側の処理に使用される場合があります。
ボンドブレーカーの役割
ボンドブレーカーは、目地底への接着を避けるために使用される場合があります。
目地の動きに追従できる納まりを検討する
目地幅、深さ、接着面、被着体、部材の動きを踏まえて仕様を確認します。
既存目地の深さ・幅を確認する
撤去後でなければ目地内部を確認しにくい場合があります。代表箇所や重点箇所を決め、写真と検査記録を残します。
管理組合が目地設計を独自に判定するのではなく、工事仕様書、施工会社、設計者、材料メーカーの説明を確認します。
シーリング材を材料名だけで選ばない
製品名、用途、被着体、プライマー、仕上塗材などの組み合わせを確認し、特定の材料系統を建物全体へ一律に採用しません。
見積前と足場設置後に数量を確認する
目地種類ごとに数量を分けます。建物面、階、目地種類、工法、施工延長、目地寸法を整理し、「シーリング一式」だけで比較しないようにします。
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| 目地種類 | 見積条件 | 対象外・追加条件 |
|---|---|---|
| 外壁縦目地 | 工法 打ち替え 数量 m・見積前の想定数量 単価 m単価 含む作業 既存材撤去、清掃、プライマー、材料充填、へら仕上げ、廃材処分 | 下地補修、特殊な目地形状、想定範囲外の既存補修跡などを分けて確認します。 |
| サッシ周り | 工法 打ち替え・増し打ちなどを部位ごとに区分 数量 m・開口部数 単価 m単価または開口部単価 含む作業 清掃、指定プライマー、材料充填、へら仕上げ、養生撤去 | 建具の撤去・復旧、内装復旧、水切りや排水部の特殊納まりを確認します。 |
| 設備貫通部 | 工法 部分補修または別工種との一体施工 数量 箇所数 単価 箇所単価 含む作業 周辺清掃、下地確認、プライマー、充填、仕上げ | 配管カバーの脱着、設備移設、支持金物の補修、施工できない範囲を分けます。 |
足場設置後に実測数量を確認します。地上から確認しにくかった目地、設備裏側、既存補修跡、図面と現況の差を調べ、追加・減額の根拠を目地番号ごとに記録します。
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| 数量段階 | 確認時期 | 記録する内容 | 使用目的 |
|---|---|---|---|
| 見積前の想定数量 | 見積依頼・契約前 | 図面、地上調査、既存資料を基にした目地種類別の数量 | 各社へ共通条件を提示する |
| 足場上の実測数量 | 仮設足場設置後 | 建物面、階、目地番号、施工延長、工法、変更理由 | 追加・減額と施工範囲を承認する |
| 施工後の確定数量 | 施工・是正完了後 | 施工済み、対象外、未施工、是正数量を区分した記録 | 最終精算と保証対象を確定する |
大規模修繕費用が高くなる理由と見積の見直し方も参照してください。
ワンリニューアル独自|目地と仮設足場を対応させる
ワンリニューアルでは、外壁全面を対象とする大規模修繕に仮設足場を原則としています。
シーリング工事では、撤去、下地確認、プライマー、充填、仕上げ、検査で同じ目地へ繰り返し接近します。そのため、仮設足場を施工・品質管理の作業基盤として扱います。
- 立面図へ建物面・階・目地番号を付ける
- 目地番号と足場面・足場段を対応させる
- 工区、施工日、施工者を記録する
- 検査者、検査日、是正番号を記録する
- 足場解体前に未施工・未検査・是正を確認する
- 足場解体後の再施工方法を事前に確認する
目地番号例は、サッシ周りを「南面-05階-SASH-003」、外壁縦目地を「東面-03階-PANEL-V-012」とします。
大規模修繕で仮設足場が重要になる理由と、足場計画と施工・検査・是正を照合する方法も確認してください。
シーリングの工法・数量・足場位置を整理します
立面図、建具表、劣化調査報告書、見積書、工事仕様書、材料一覧、足場計画図から、目地種類と施工範囲を整理します。
打ち替え・増し打ちの範囲、足場上の実測数量、施工工程、保証対象目地を一つの目地番号で確認します。
シーリング工事の施工工程
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| 工程 | 主な確認 | 写真・記録 | 検査時期 |
|---|---|---|---|
| 撤去・清掃 | 撤去範囲、接着面、残材 | 施工前・撤去中・撤去後 | 材料充填前 |
| 下地・目地調整 | 幅、深さ、下地、バックアップ材など | 目地内部・代表箇所 | プライマー前 |
| プライマー | 指定製品、塗布範囲、施工時刻 | 塗布状況・使用材料 | 材料充填前 |
| 充填・仕上げ | 空隙、充填量、端部、へら仕上げ | 充填中・仕上げ後 | 養生前後 |
| 完了・是正 | 施工範囲、外観、未施工、取り合い | 完了・是正前後 | 足場解体前 |
プライマー・充填・仕上げを工程別に記録します。製品ごとの施工可能温度、乾燥時間、養生時間などは、メーカーの現行仕様を確認します。
プライマー・充填・仕上げを確認する
指定プライマーを確認する
シーリング材、被着体、下地に適した指定プライマーを、施工要領書や製品仕様書で確認します。
塗布範囲・塗布漏れを確認する
プライマーの有無だけで施工状態を判断せず、接着面への塗布範囲、施工日、使用製品を記録します。
施工可能時間を確認する
プライマー施工後に材料充填できる時間や条件は製品によって異なります。現行のメーカー仕様を確認します。
空隙・充填不足を確認する
充填時は、目地内部に材料が行き渡っているか、端部や交差部に充填不足がないかを確認します。
へら仕上げを確認する
接着面へ材料を押さえ込み、表面形状を整える工程を確認します。
マスキング撤去時の端部を確認する
養生撤去後の端部、外壁材やサッシへの付着、仕上がりを確認します。
外壁塗装・防水工事との施工順序
シーリング先打ち・後打ちの仕様
シーリングを外壁塗装前に施工するか、塗装後に施工するかは、外壁仕様、材料、設計仕様などによって異なります。
仕上塗材との相性
シーリング材と仕上塗材の組み合わせ、塗膜の追従性、汚染などを確認します。
シーリング上の塗装範囲
シーリング上まで塗装する範囲と、露出仕上げとする範囲を仕様書で分けます。
防水端部との取り合い
防水材、シーリング材、笠木、サッシなどの施工順序を整理します。
汚染・ひび割れなどの確認
材料の組み合わせによって生じる可能性がある変色、汚染、塗膜のひび割れなどを確認します。
工種間の保証区分
外壁塗装、防水、シーリングの施工会社や保証発行者が異なる場合は、取り合い部分の責任区分を確認します。
バルコニー防水とサッシ・外壁の取り合いでは、防水端部の確認方法を解説しています。
サッシ・玄関ドア周りで確認すること
既存建具を傷めずに撤去できるか
サッシ枠、玄関ドア枠、水切りなどを傷めずに既存材を撤去できる範囲を確認します。
施工厚を確保できるか
打ち替え・増し打ちのどちらを採用する場合も、新設材に必要な施工寸法を確認します。
水切り・排水を塞がないか
サッシ下部の排水経路、水切り、排水穴などへ材料を充填しないよう納まりを確認します。
外壁・内装との境界
外壁側のシーリング、室内側の仕上げ、サッシ交換工事の施工範囲を分けます。
建具交換工事との施工順序
建具を交換する場合は、枠設置、外周シーリング、外壁・内装復旧の順序を決めます。
外周目地の保証
サッシ本体、外周シーリング、外壁復旧の保証発行者と窓口を確認します。
配管・設備貫通部で確認すること
エアコン配管・配管カバー
配管カバーを残したまま施工できるか、取り外しが必要か、裏側を対象外とするかを確認します。
換気口・フード
外壁との取り合い、固定部、既存シーリング、排水方向を確認します。
給排水・ガスなどの貫通部
配管の用途、支持方法、周辺下地、設備業者との施工区分を確認します。
配管支持金物
支持金物の固定部や外壁との取り合いを確認します。
外壁との取り合い
設備を動かさずに施工できる範囲と、施工できない範囲を図面・写真へ残します。
エアコン配管・配管カバー周りの外壁工事も参照してください。
古い既存シーリング材で確認すること
建物の竣工年・過去の改修年
竣工年、過去の大規模修繕年、部分補修年を確認します。
既存材の種類
既存図書、工事記録、現地調査から、既存材の種類を確認します。外観だけで材種を断定しません。
分析・調査の要否
年代、材種、施工履歴などに応じて、専門機関による分析の要否を確認します。
撤去材の保管・処分
既存材の調査結果や関係する条件に基づき、撤去、保管、運搬、処分方法を確認します。
個別建物の竣工図、立面図、建具表、過去の改修記録、工事仕様書、メーカー施工要領を優先します。日本シーリング材工業会の技術資料や国土交通省の公共建築改修工事標準仕様書は、技術的な参考資料として確認します。
古い既存材は年代・材種に応じて確認し、PCBやアスベストの含有を根拠なく断定しません。
完了検査で確認すること
足場解体前に完了検査・是正を行います。目地台帳と現地を照合し、施工済み、未施工、対象外、是正中を区別します。
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| 検査項目 | 確認内容 | 記録 |
|---|---|---|
| 施工範囲 | 目地番号、施工延長、未施工、対象外 | 立面図・目地台帳 |
| 仕上がり | 表面、端部、交差部、養生跡、汚れ | 完了写真 |
| 接着状態 | 剥離、破断、充填不足や空隙の疑い | 検査結果・指摘番号 |
| 取り合い | 建具、防水、塗装、設備周辺 | 工種別確認記録 |
| 是正 | 指摘範囲、再施工、再確認 | 是正前後写真 |
すべての目地を一箇所ずつ同じ枚数で撮影するとは限りません。施工仕様、検査計画、代表箇所、重点箇所を決めて記録します。
保証対象目地と対象外目地を分ける
保証対象目地と対象外目地を分けます。保証年数だけでなく、対象部位、工法、材料、施工会社、保証開始日、申告方法、点検窓口を確認します。
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| 保証区分 | 確認する内容 | 記録資料 |
|---|---|---|
| 施工対象目地 | 部位、目地番号、工法、材料 | 保証対象一覧 |
| 既存・対象外目地 | 未施工理由、既存状態、次回確認 | 対象外一覧・写真 |
| 他工種との取り合い | 外壁、防水、建具、設備との責任区分 | 保証区分表 |
| 点検・申告 | 点検時期、連絡先、申告方法 | 保証書・点検計画 |
大規模修繕の工事保証・メーカー保証の確認方法も参照してください。
ワンリニューアル独自|シーリング目地台帳
ワンリニューアルでは、シーリング工事を「何m施工したか」だけで完了させません。どの目地を、どの工法・材料で施工し、撤去後に何を確認し、どの工程を検査したかを目地番号で残します。
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| 目地番号・位置 | 既存状態 | 数量・工法 | 施工・検査記録 | 保証・引継ぎ |
|---|---|---|---|---|
| 南面-05階-SASH-003 | サッシ周り・既存材と接着状態を確認 | 想定12m・実測13m・増し打ち案 | 施工前、プライマー、充填、完了写真 | 保証対象・1年点検へ引継ぎ |
| 東面-03階-PANEL-V-012 | 外壁縦目地・剥離範囲を確認 | 想定8m・実測8m・打ち替え案 | 撤去後、下地、目地寸法、是正記録 | 材料・施工保証番号を登録 |
| 北面-02階-PIPE-004 | 設備貫通部・カバー干渉あり | 1箇所・別工種一体施工 | カバー撤去前後、施工範囲、完了確認 | 設備側との保証区分を記録 |
上表は目地台帳の記入例であり、実在する建物の施工結果を示すものではありません。実案件では、建物名、施工数量、写真、材料、保証内容を確認して登録します。
ワンリニューアル独自の匿名事例モデル
以下は、実在する特定建物の成果を示すものではなく、目地台帳を使った管理方法を説明する匿名モデルです。
外壁全面の大規模修繕で、当初見積では図面と地上確認を基に外壁目地とサッシ周りの想定数量を設定しました。仮設足場設置後に目地を近接確認したところ、設備配管の裏側、過去の部分補修箇所、図面に記載されていない短尺目地が確認されました。
外壁パネル目地は既存材撤去後に下地と目地寸法を確認する打ち替え、サッシ周りは撤去可能範囲と施工厚を確認して打ち替え・増し打ちを分け、設備貫通部は設備業者と施工順序を調整しました。
数量変更は、建物面、階、目地番号、延長、工法、変更理由を一覧化して承認し、施工前、撤去後、プライマー、充填後、完了検査の写真を同じ番号へ登録しました。
足場解体前には、目地台帳から未施工、対象外、検査未完了、是正中の箇所を抽出し、現地と照合しました。確定数量と保証対象目地を台帳へ反映し、1年点検へ引き継ぐ資料としました。
大規模修繕のシーリングに関するよくある質問
シーリングとコーキングは違いますか
現場では近い意味で使われる場合があります。本記事では工事仕様や数量を統一して確認するため、シーリングと表記しています。
大規模修繕ではすべて打ち替えますか
部位、既存材、目地形状、撤去可能範囲などによって異なります。打ち替え、増し打ち、部分補修、対象外を分けます。
増し打ちは問題がありますか
増し打ちという工法名だけでは判断できません。既存材、接着面、施工厚、材料の適合を確認します。
サッシ周りも打ち替えできますか
建具、水切り、排水、外壁との納まりによって異なります。撤去範囲と施工可能な寸法を確認します。
既存シーリングはすべて撤去しますか
仕様書で撤去対象と範囲を定めます。目地底、接着面、周辺部材への影響も確認します。
シーリングの上から塗装できますか
材料、仕上塗材、設計仕様、メーカー条件によって異なります。先打ち・後打ちと塗装範囲を確認します。
シーリング数量はどのように計算しますか
建物面、階、目地種類、施工延長、工法などに分けます。開口部や設備貫通部は、mではなく箇所数で管理する場合があります。
足場設置後に数量が増えることはありますか
地上から見えなかった目地や図面との差が確認され、数量が変わる場合があります。位置、延長、工法、変更理由を記録します。
雨天時に施工できますか
下地の状態、天候、温湿度、材料の施工条件などを確認します。施工可否は使用製品の仕様と現場条件に基づいて判断します。
施工後はどのように検査しますか
施工範囲、仕上がり、端部、取り合い、未施工、是正結果を目地番号と写真で確認します。
シーリング工事には保証がありますか
契約内容によって異なります。対象目地、工法、材料、施工会社、対象外部分、申告方法を確認します。
まとめ|目地ごとに工法・数量・工程・保証を管理する
大規模修繕のシーリング工事では、建物全体の目地を種類別に整理します。
建物面・階・目地種類ごとに番号を付け、劣化状態、既存材、下地、目地寸法を確認します。
打ち替え、増し打ち、部分補修、別工種一体施工、対象外を部位ごとに分けます。
材料とプライマーは、被着体、既存材、仕上塗材、防水材などとの適合を確認します。
見積前の想定数量、足場上の実測数量、施工後の確定数量を分けます。
撤去後、プライマー、充填、仕上げを工程別に記録し、足場解体前に完了検査・是正を行います。
保証対象目地と対象外目地を台帳へ残し、1年点検と次回修繕へ引き継ぎます。
大規模修繕のシーリング工事で重要なのは、打ち替えか増し打ちかを一律に決めることではありません。目地の場所、既存材、下地、施工寸法、材料、仮設足場、施工工程、検査、保証を一つの目地番号でつなぐことです。
シーリング目地台帳で施工前から点検まで管理します
現在ある立面図、建具表、写真、見積書、工事仕様書から、目地種類、工法、数量、施工工程、検査、保証を整理します。
目地ごとに工法が異なる場合があることを前提に、仮設足場上で想定数量と実測数量を照合し、施工中写真と完了検査記録を同じ目地番号へまとめます。
材料・施工仕様はメーカーや設計者などへ確認し、既存材の分析が必要な場合は専門機関へ確認します。漏水原因はシーリングだけに限定せず、外壁、防水、建具、設備も含めて確認します。
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