大規模修繕前の劣化診断とは?|赤外線調査・中性化試験で劣化を見極める
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『大規模修繕前の劣化診断とは?|赤外線調査・中性化試験で劣化を見極める』
をご紹介させて頂きます!
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大規模修繕を成功させるために最も重要なのは、「正確な劣化診断」です。
見た目がきれいでも、内部では鉄筋の腐食やコンクリートの中性化が進行していることがあります。
「前回から10年以上経ったけど、もうやるべき?」「どこまで傷んでいるか分からない」──そんな不安を抱えるオーナー様・管理組合は少なくありません。
この記事では、外壁タイルの浮きやクラック、鉄筋の腐食などを科学的に可視化する最新の赤外線調査・中性化試験・非破壊検査の仕組みを解説。
さらに、調査報告書の見方や、修繕計画への反映方法まで、プロの視点でわかりやすくまとめました。
目次
劣化診断の目的と実施タイミング
● 劣化診断の目的
- 建物の現状を正確に把握するため
┗表面だけでは分からない内部劣化(鉄筋腐食・空隙・漏水経路)を把握。 - 修繕の必要性と優先順位を決めるため
┗「どこを・どの程度・どんな方法で直すか」を判断。 - 見積精度を高めるため
┗劣化状況を把握することで、過剰・過少な見積を防ぐ。
● 実施タイミング
大規模修繕の計画前(おおむね築10〜15年ごと)に実施
特にタイル浮き・ひび割れ・雨漏りなどの兆候がある場合は早急に診断
● 実施主体
管理組合やオーナーが依頼し、建築士・劣化診断技術者などの専門家が調査を行う。
診断結果は「劣化調査報告書」としてまとめられ、修繕計画の基礎資料になります。
📌 劣化診断=“治療ではなく、健康診断”
問題を早期発見すれば、重症化を防ぎ、修繕費を大幅に抑えられます。
劣化の主な種類と発生原因
建物の劣化は、見た目の変化だけでなく構造内部の変化として進行します。
代表的な劣化症状と原因を以下に整理します。
・クラック(ひび割れ) 乾燥収縮・地震・凍結膨張 雨水浸入
┗→鉄筋腐食
起こりうる現象
タイル浮き・剥落 接着劣化
躯体変形 落下事故・防水不良
鉄筋爆裂 中性化・強度低下
水分侵入 コンクリート剥落
コンクリート中性化 CO₂侵入 鉄筋腐食
耐久性低下・漏水 防水層劣化
目地亀裂 内部カビ・腐食・電気設備損傷
これらの現象は、紫外線・雨風・温度差によって年々進行します。
特に鉄筋爆裂やタイル剥落は、安全性に直結する重大リスク。
外観に小さなクラックがあるだけでも、内部では腐食が広がっていることがあるため、
表面的な目視点検では不十分です。ここで登場するのが、赤外線や非破壊検査などの科学的調査です。
赤外線調査でわかる「見えない浮き」
● 赤外線調査とは
外壁の温度分布を赤外線カメラで撮影し、タイルやモルタルの浮き・剥離を可視化する非破壊検査です。
浮いた部分は熱伝導率が低く、周囲より温度が異なるため、画像上で明確に識別できます。
● メリット
非接触・短時間で広範囲を調査可能(1日で数千㎡)
高所や足場が不要(ドローン調査対応可)
客観的データとして保存・比較できる
● 注意点
天候・日射条件によって精度が変わる(晴天での撮影が必須)
目視・打診との併用が理想(赤外線だけでは確定できない)
● 費用目安
1㎡あたり 300〜600円程度(規模により変動)
● 事例
外壁タイルの約5%に浮きが検出され、該当箇所を樹脂注入で補修。
施工前後の赤外線画像を比較し、劣化進行の有無を定量的に確認。
感覚や経験だけに頼らない信頼性の高い修繕計画を立てるうえで不可欠です。
中性化試験と鉄筋腐食の関係
● 中性化とは
コンクリートは本来アルカリ性(pH12〜13)ですが、空気中のCO₂が侵入すると中性化が進行します。
中性化が鉄筋に到達すると防錆機能が失われ、錆・爆裂・剥落が発生します。
● 試験方法
コンクリートを少量採取。
フェノールフタレイン液を吹き付け。
アルカリ性部分は赤色、中性化部分は無色に変化。
中性化深さを測定し、鉄筋位置(かぶり厚)と比較。
● 判定基準
中性化深さ < かぶり厚 → 問題なし
中性化深さ ≧ かぶり厚 → 鉄筋腐食の危険あり
● 対策
ひび割れ補修や防水更新でCO₂の侵入を防止
中性化抑制塗料・表面含浸剤の塗布
● 費用目安
1箇所あたり 5,000〜8,000円程度(採取・分析含む)
特に築20年以上では、中性化が深く進行しているケースが多く、放置は危険です。
非破壊検査・付帯調査
劣化診断では、赤外線・中性化以外にも以下の調査を組み合わせると精度が高まります。
調査方法 内容 特徴
打診調査 タイルやモルタルを打音で確認 経験豊富な技術者が行う基本調査
鉄筋探査 電磁波で鉄筋位置とかぶり厚を測定 中性化リスクの把握に有効
塩分濃度試験 海沿い物件などで実施 塩害による鉄筋腐食を防止
漏水調査 散水・赤外線・目視を併用 防水層の劣化箇所を特定
これらを組み合わせることで、表面+内部+環境の三方向から劣化を分析できます。
調査精度が上がるほど、無駄のない施工計画が立てられ、コストの最適化につながります。
劣化調査報告書の見方と活用法
調査後に提出される「劣化調査報告書」は、修繕の設計図のようなものです。
● 主な構成
- 建物概要(構造・築年数・調査日程)
- 劣化状況(部位別写真・面積・数量)
- 調査方法と結果(赤外線・中性化データ)
- 補修提案と概算費用
- 総評・今後の対応方針
報告書は、どの部位に・どの程度の劣化があるかを明確に示しており、
修繕範囲・工法・見積比較の判断基準になります。
ワンリニューアルでは、報告書をデジタル化し、
写真付きでBefore/After比較を行うことで、オーナー様が“見て理解できる”資料を提供しています。
劣化診断の費用相場と進め方
建物規模 調査範囲 費用目安
- 30〜50戸 外壁全面・屋上・バルコニー 約30〜50万円
- 50〜100戸 外壁全面+赤外線+中性化試験 約60〜100万円
- 100戸以上 各種複合調査 100万円〜150万円前後
調査期間は約1〜2週間
結果をもとに、長期修繕計画・見積書作成・住民説明へと進みます。
大規模修繕の前に診断を行うことで、
「本当に必要な工事だけを見極める」ことが可能になり、結果的に数百万円単位のコスト削減につながることもあります。
まとめ
大規模修繕の品質を決めるのは、実は「工事」ではなく「劣化診断」の精度です。
赤外線調査・中性化試験・非破壊検査などの科学的データに基づく判断こそ、無駄のない修繕の第一歩。
ワンリニューアルでは、専門の劣化診断技術者が建物の健康状態を“数値と画像”で可視化。
感覚ではなく、確かなデータで建物の未来を守ります。
修繕を始める前に、まず「診断」から。
それが、資産を長く、美しく保つための最良の選択です。

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