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大規模修繕のアスベスト事前調査とは?対象建材・調査結果・報告・見積の確認方法

制度・補助金・確認申請 2026.08.04 (Tue) 更新

大規模修繕のアスベスト事前調査とは?対象建材・調査結果・報告・見積の確認方法

 

今回は

『大規模修繕のアスベスト事前調査とは?対象建材・調査結果・報告・見積の確認方法』

をご紹介させて頂きます!

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大規模修繕のアスベスト事前調査は、建物全体を一括して判断するのではなく、今回の工事で触る部位ごとに確認します。工事範囲、対象建材、調査方法、結果、未調査部分を見積・工程・施工計画へ反映します。

石綿の有無を築年数や外観だけで判断しません。管理組合は技術判定を独自に行わず、調査報告書と工事範囲図を照合し、調査済み・分析待ち・未調査を分けて管理します。

 

大規模修繕のアスベスト事前調査とは

石綿事前調査は、改修工事で撤去、切断、研磨、穴あけ等を行う建材について、石綿含有の有無を工事前に確認するための調査です。大規模修繕では、外壁仕上げ、防水、シーリング、設備周辺など複数の工事項目が対象になり得ます。

WHERE|どの部位か

建物面、棟、階、施工区画、工事項目を特定します。

MATERIAL|どの建材か

仕上材、下地、接着材、周辺材など工事で触る建材を整理します。

RESULT|結果は確定したか

資料確認、現地確認、分析結果、未調査理由を区別します。

ACTION|何へ反映するか

見積、工法、区画、工程、住民周知、廃材処理へ引き継ぎます。

法令上必要となる調査、報告、届出、掲示、調査者要件は、工事内容や規模、建築物・工作物の区分等で確認事項が変わります。施工会社から対象判断の根拠と提出記録の説明を受け、所在地を管轄する行政機関の最新案内も確認します。

 

建物全体ではなく工事対象部位ごとに確認する

調査範囲は「マンション全体」ではなく、今回の工事で物理的に影響を与える部位と対応させます。工事対象外と未調査は同じ意味ではありません。

外壁 撤去・補修・穴あけを行う範囲

外壁仕上材、下地、補修対象部、設備固定部等を区画番号で確認します。

仕上表と照合

塗膜・下地 塗膜だけでなく下層の建材も確認

塗膜除去や下地処理で影響を与える層を、施工方法と対応させます。

試料結果を確認中

シーリング周辺 撤去材と周辺仕上げを分ける

シーリング材だけでなく、接する仕上材や下地へ影響する範囲を確認します。

施工区画を確認

防水・設備周辺 防水層、接着材、設備周辺材を整理

撤去範囲、機器更新、配管作業、開口等を工事項目別に確認します。

改修履歴を追加確認

撤去材・廃材 調査結果を処理条件へ引き継ぐ

撤去方法、区分、搬出、保管、処理記録へ調査番号を対応させます。

工事条件反映前

工事範囲と調査範囲を図面上で照合します。たとえば同じ外壁面でも、塗装のみの区画、下地を撤去する区画、設備固定部を加工する区画では、確認する建材と施工条件が異なります。

工事項目ごとに施工会社へ質問する内容
対象部位
どの棟・面・階・施工区画を調査したか
対象建材
今回の作業で影響を与える層をどこまで確認したか
確認資料
仕上表、改修履歴、現地写真、採取位置図のどれを用いたか
未確認部分
未調査理由と、工事前に確認する期限はいつか

 

設計図書調査・現地確認・分析調査の違い

事前調査と分析調査は同じではありません。事前調査では設計図書等の確認と現地確認を行い、その結果だけで判定できない建材について必要な分析を検討します。

1.設計図書等の確認

竣工図、仕上表、建材資料、過去の改修記録等から、使用建材と施工時期、改修履歴を確認します。

資料番号を記録

2.現地確認

図面と現況、建材の位置、同一材料とみなす範囲、改修跡、施工区画との関係を確認します。

写真・位置図と照合

3.分析調査

資料と現地確認だけでは含有の有無を確認できない場合に、試料番号と採取位置を対応させて分析結果を確認します。

結果確定前は分離管理

分析結果は、試料を採取した一部分だけでなく、その結果をどの施工区画・建材範囲へ適用したかを確認します。異なる仕上げ、改修年代、建材構成が混在する場合は、一つの結果を無条件に全体へ適用しません。

調査者・分析機関の確認方法

管理組合は調査の技術判定を行うのではなく、誰が調査し、どの資格・役割で実施したか、分析をどの機関へ依頼したかを提出資料で確認します。建築物、工作物、工事内容によって確認すべき調査者要件が異なる場合があるため、施工会社に対象判断を説明してもらいます。

 

調査報告書で確認する7つの項目

調査報告書を受け取っただけでは確認完了ではありません。工事範囲図と報告書の施工区画、対象部位、試料番号、結果、未調査部分が一致しているかを確認します。

石綿事前調査|結果確認ファイル
1.工事対象
工事項目、棟、階、建物面、施工区画
2.対象建材
建材名称、使用位置、確認した層・周辺材
3.調査実施者
氏名、所属、役割、必要な資格等の確認資料
4.調査方法
設計図書等、現地確認、試料採取、分析の区分
5.試料・結果
試料番号、採取位置図、分析結果番号、適用範囲
6.未確定事項
分析待ち、未調査、確認不能、追加調査の理由
7.工事への反映
施工方法、区画、見積、工程、周知、廃材処理

「石綿なし」という結論だけでなく、どの資料と方法で、どの範囲を確認した結果かを見ます。調査対象外とされた部位についても、今回の工事範囲外なのか、別工事で確認するのかを記録します。

 

調査結果を見積・工程・施工計画へ反映する

調査結果は報告書に保管するだけでなく、見積、工程、施工計画、住民周知、廃材処理へ反映します。調査結果と工事条件が一致しているかを確認します。

見積へ反映

調査・分析、必要な作業区画、養生、専門作業、廃材処理、追加調査を区分します。

工程へ反映

結果確定日、着手可能日、追加調査、住民周知、工事変更の確認期間を組み込みます。

施工計画へ反映

対象区画、施工方法、作業範囲、立入管理、養生、記録、緊急時の連絡方法を確認します。

完成記録へ反映

調査番号、施工区画、工事写真、廃材処理記録、変更承認を完成図書へつなぎます。

見積書で分ける費用

  • 当初の事前調査に含まれる範囲
  • 試料採取・分析に関する費用
  • 未調査区画の追加調査条件
  • 調査結果による施工方法・区画の変更費用
  • 工程変更や住民対応に関する追加条件

追加費用が発生する可能性だけを強調せず、何が当初見積に含まれ、どの条件から追加になるかを確認します。工事変更が必要な場合は、調査結果、変更理由、費用、工程、承認者を書面で引き継ぎます。

調査報告書と工事範囲図は一致していますか?

施工区画、対象建材、試料番号、分析待ち、未調査範囲、見積条件を共通番号で整理すると、調査結果を施工計画へ確実に引き継げます。

 

未調査部位や分析待ちをどう管理するか

調査済み、分析待ち、未調査を分けて管理します。結果が確定していない部位を、非含有として工事へ進めてはいけません。

台帳名
石綿事前調査・工事項目照合台帳
管理コード
ASA-351
施工区画
南面外壁・区画S-03
対象部位
既存塗膜・下地調整材
図面・仕上表
外壁改修図-02、仕上表-01
調査状態
試料A-04の結果待ち
未調査理由
足場設置後に確認する高所区画
追加調査期限
当該区画の着手前までに確認
見積反映
追加調査と工事変更条件を区分
引継ぎ先
工程表、施工計画書、変更書類、完成図書

高所、隠蔽部、入居中住戸等で工事前に確認できない場合は、未調査理由、確認可能となる時点、作業停止範囲、追加調査の承認者を決めます。着工後に想定外の建材が確認された場合も、現場判断だけで作業を継続せず、確認と承認の流れへ戻します。

追加調査や施工条件の変更は、大規模修繕の変更契約へつなぎ、費用・工程への影響を図面番号と変更番号で管理します。

 

居住者説明では確定事項と調査中事項を分ける

居住者説明では、確定した調査結果と、分析待ち・未調査の事項を分けて伝えます。「調査をしたため建物全体に問題はない」と広く説明しないことが重要です。

説明資料には、今回の工事範囲、調査対象、現在の確認状態、追加調査の予定、工事工程への影響、問い合わせ窓口を記載します。専門用語だけを並べず、居住者の生活に関係する作業区画、立入制限、窓の開閉、バルコニー使用等の条件を施工計画と一致させます。

住民説明で区別する内容

  • 確定事項:調査済み区画、確認した建材、決定した工事条件
  • 調査中事項:分析待ち、足場設置後に確認する区画、回答予定日
  • 変更時の対応:工程・作業条件を変更する場合の再周知方法
  • 問い合わせ先:管理組合、管理会社、施工会社等の連絡窓口

管理組合では理事会資料と居住者説明の表現をそろえ、追加調査や追加費用の承認経路を決めます。一棟オーナーでは、空室、入居中住戸、店舗ごとに調査・連絡条件を分けます。

 

匿名Hマンションの調査範囲訂正事例

匿名Hマンションでは、外壁塗膜とシーリングを改修する計画でした。当初資料では一部の建材情報を確認できず、工事範囲図と調査範囲図の区画番号も一致していませんでした。

匿名Hマンション|調査範囲の訂正履歴
1.工事範囲と調査範囲を照合

外壁面、シーリング区画、下地処理範囲を施工区画番号で並べました。

2.未確認部位を抽出

建材資料がない区画と、工事範囲図にだけ記載された部位をASA-351台帳へ登録しました。

3.試料番号と施工区画を対応

採取位置図、試料番号、分析結果番号を同じ施工区画へひも付けました。

4.工事条件を更新

結果確定後に施工方法、工程、見積条件、住民説明資料を更新しました。

5.旧版を失効管理

旧工程表と旧見積に失効表示を付け、最新版を施工計画と完成図書へ引き継ぎました。

旧工程表・旧見積

分析待ち区画が確定済みと同じ工程へ含まれ、追加調査条件が明記されていませんでした。

この事例では、石綿の具体的な含有結果や除去工事の有無を結論としていません。調査区画と工事区画を一致させ、結果が確定した後に工事条件を更新したことが確認の要点です。

 

よくある質問

築年数が古いマンションはアスベストがあると判断できますか?
築年数だけでは判断できません。今回の工事対象部位、設計図書、建材資料、改修履歴、現地確認、必要な分析結果を確認します。
大規模修繕では建物全体を調査しますか?
今回の工事で撤去、切断、研磨等を行う部位を中心に必要な調査範囲を確認します。工事範囲外と未調査は区別して記録します。
事前調査と分析調査は同じですか?
同じではありません。事前調査では設計図書等と現地を確認し、それだけで判定できない場合に必要な試料分析を検討します。
調査結果報告書を受け取れば確認は完了ですか?
報告書の受領だけでは完了しません。工事対象部位、施工区画、試料番号、結果、未調査部分が工事範囲図と一致しているかを確認します。
調査費用は工事見積へ含まれますか?
見積条件によって異なります。当初調査、分析、足場設置後の追加調査、調査結果による施工変更を分けて確認します。
着工後に未確認の建材が見つかった場合はどうしますか?
現場だけの判断で作業を続けず、対象区画を明確にして確認者、追加調査、工程、費用、住民周知、承認手続きを整理します。

 

石綿調査は工事範囲図と結果を照合する

アスベストがあるか、ないかだけを確認するのではなく、どの工事部位を、誰が、どの資料と方法で確認し、その結果を工事条件へどう反映したかを記録します。

  • 築年数や外観だけで石綿の有無を判断しない
  • 建物全体ではなく今回の工事対象部位ごとに確認する
  • 工事範囲図と調査範囲図の区画番号をそろえる
  • 設計図書調査、現地確認、分析調査を区別する
  • 試料番号と結果を施工区画へひも付ける
  • 確認済み、分析待ち、未調査を分ける
  • 見積、工程、施工計画、住民説明へ結果を反映する
  • 追加調査や工事変更を書面で引き継ぐ
  • 調査・施工・廃材処理の記録を完成図書へ残す

石綿調査を、報告書の受領だけで終わらせない

工事範囲、対象部位、調査結果、未確認部分、見積、工程、施工計画を共通番号で整理し、変更経緯を完成図書まで追える状態にすることが重要です。

 

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