大規模修繕に仮設足場が必要な理由|ブランコ工法との精度の違い

『大規模修繕に仮設足場が必要な理由|ブランコ工法との精度の違い』
をご紹介させて頂きます!
大規模修繕を検討する際に、「仮設足場を組まず、ブランコ工法やロープアクセスで施工できないか」と提案される場合があります。
見積書から仮設足場の項目を減らせるように見えるため、費用面で魅力を感じる管理組合やオーナーもいるでしょう。
しかし、大規模修繕は、作業員が高所へ一度到達すれば完了する工事ではありません。外壁調査、マーキング、数量確認、下地補修、シーリング、塗装、検査、是正などで、同じ外壁面へ複数回接近します。
ブランコ工法には連続した作業床がないため、作業姿勢、材料や工具の配置、複数人による確認、養生、検査担当者の再進入などに制約があります。
ワンリニューアルでは、全面的な大規模修繕に仮設足場を原則としています。ブランコ工法・ロープアクセスは、足場設置が難しい限定箇所や小範囲の作業で、補完的に検討します。
ワンリニューアルでは、外壁全面を対象とする大規模修繕において、仮設足場を単なる仮設費用ではなく、調査・施工・検査・是正を正確につなぐ作業基盤と位置付けています。
高所へ到達できることと、大規模修繕全体を管理できることは同じではありません。
目次
ワンリニューアルが大規模修繕に仮設足場を必要と考える理由
外壁全面を近接して確認できる
外壁のひび割れ、タイル、シーリング、塗膜、開口部、配管貫通部などは、地上からの目視だけでは状態や範囲を確認しにくい場合があります。
連続した作業床があれば、建物面と階を順番に移動しながら、外壁全体へ近接しやすくなります。
補修箇所を面・階・位置ごとに記録できる
大規模修繕では、補修箇所を「南面・5階・柱型右側」などの建物座標で記録します。
足場の段番号や建物面と補修位置図を対応させることで、施工担当者、管理者、検査担当者が同じ位置を共有しやすくなります。
想定数量と実施工数量を照合できる
外壁補修の数量は、見積時点の想定数量と、足場上で確認した実施工数量が異なる場合があります。
仮設足場から連続的に調査できれば、補修位置、数量、写真を対応させ、増減理由を説明する資料を作成しやすくなります。
複数工種を同じ作業床から施工できる
外壁全面の大規模修繕では、下地補修、タイル、シーリング、塗装、鉄部、雨樋など、複数工種を順番に施工します。
連続した作業床を共通して使用することで、前工程の完了を確認してから次工程へ移る施工計画を組みやすくなります。
施工管理者と検査担当者が同じ箇所を確認できる
職人が施工した場所へ、施工管理者や検査担当者が接近できなければ、写真だけに依存した確認になりやすくなります。
仮設足場があれば、施工者とは別の担当者が同じ位置から補修範囲や仕上がりを確認しやすくなります。
是正箇所へ再び接近できる
検査で確認事項が生じた場合は、位置を記録し、是正後に再度確認します。
大規模修繕では、施工したことだけでなく、指摘、是正、再確認までを一つの管理単位として残す必要があります。
足場解体前に最終確認できる
高所外壁や雨樋、シーリング端部、外壁上部などは、足場解体後に同じ距離や角度から確認しにくくなります。
足場解体前に検査、是正、写真整理、残工事の確認を行い、未確認箇所を残さない工程を組むことが重要です。
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| 仮設足場の役割 | 確認する内容 | 残す記録 | 次工程との関係 |
|---|---|---|---|
| 近接調査 | ひび割れ、浮き、剥がれ、目地、端部 | 調査写真、位置図、マーキング | 見積数量・補修範囲へ反映 |
| 数量確認 | 補修箇所、長さ、面積、箇所数 | 実施工数量表、増減表 | 契約数量・精算数量と照合 |
| 複数工程の施工 | 下地、シーリング、塗装等の順序 | 工程別施工写真 | 前工程完了後に次工程へ移行 |
| 施工中検査 | 下地処理、材料、施工範囲 | 検査記録、指摘位置 | 仕上げ前の是正へ反映 |
| 完了検査 | 仕上がり、端部、取り合い | 完了写真、検査報告 | 是正または足場解体判断 |
| 是正後確認 | 指摘箇所の対応結果 | 是正前後写真、確認日 | 足場解体前の最終記録 |
ブランコ工法では大規模修繕の精度を確保しにくい理由
連続した作業床がない
ブランコ工法やロープアクセスでは、ロープを設置した下降位置を基準に作業します。
建物面を横方向へ連続して移動できる作業床とは異なり、作業位置ごとに進入方法や支持点を計画する必要があります。
作業姿勢と使用できる工具・材料に制約がある
身体を保持した状態で作業するため、作業姿勢、携行できる工具、材料量、材料交換、廃材回収等の条件を確認する必要があります。
小規模な作業が可能であっても、複数の材料や工程を伴う全面工事まで同じ条件で実施できるとは限りません。
同じ面へ何度も再進入する必要がある
大規模修繕は同じ外壁面へ複数回接近する工事です。
調査、補修、仕上げ、検査、是正ごとに再進入する場合、ロープ位置、作業者、施工箇所、写真番号を継続して管理する必要があります。
複数人で同じ箇所を確認しにくい
施工者、施工管理者、検査担当者が同じ場所へ同時または順番に接近する場合、それぞれのロープ作業計画が必要です。
写真だけで確認するのか、検査担当者も近接確認するのかを事前に決めておく必要があります。
養生を連続して維持しにくい
窓、設備、看板、床面等の養生を、どの範囲へ、どの期間設置するかを確認します。
下降区画ごとに作業する場合、施工範囲と養生範囲がずれないよう、細かな工程管理が必要です。
施工範囲と検査範囲がずれる可能性がある
施工者が入った位置と、検査担当者が確認した位置を対応させなければ、施工済み範囲と検査済み範囲の区別が不明確になる場合があります。
補修位置・数量・写真の連続管理が難しくなる
建物面、階、ロープ位置、下降回数、補修番号、写真番号を共通の記録へまとめる必要があります。
管理方法が決まっていない場合、どの位置を何回確認し、どこまで施工・検査したかを追跡しにくくなります。
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| 制約となる項目 | 確認が必要な内容 | 全面工事で生じる管理事項 | 計画書へ記載すること |
|---|---|---|---|
| 下降位置 | 支持点、ロープ位置、到達範囲 | 隣接区画との重複・未確認範囲 | ロープ配置図、下降番号 |
| 作業姿勢 | 施工面との距離、身体保持、反力 | 工種ごとの施工条件 | 作業方法、使用器具 |
| 材料・工具 | 携行量、交換方法、廃材回収 | 工程ごとの再進入 | 運搬・交換方法 |
| 養生 | 窓、設備、地上区画、周辺部 | 施工範囲との対応 | 養生範囲・期間 |
| 検査 | 検査者の近接確認方法 | 施工済み位置との照合 | 検査位置・写真番号 |
| 是正 | 再進入方法、対象箇所 | 是正後の再確認 | 是正番号・確認結果 |
大規模修繕は一度の下降では完了しない
外壁全面を対象とする大規模修繕では、次の工程で同じ建物面へ繰り返し接近します。
全面的な大規模修繕では、各工程の担当者が同じ建物座標へ接近できることが、数量、施工、検査をつなぐうえで重要です。
仮設足場とブランコ工法の施工精度を比較する
工法を比較するときは、高所へ到達できるかだけでなく、全面調査から是正後の再確認まで成立するかを確認します。
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| 比較項目 | 仮設足場 | ブランコ工法・ロープアクセス |
|---|---|---|
| 外壁全面の近接調査 | 連続して確認しやすい | 下降位置ごとの確認になる |
| 補修位置の記録 | 面・階・足場段で管理しやすい | ロープ位置や下降番号との対応が必要 |
| 材料・工具 | 作業床へ配置しやすい | 携行量や交換方法に制約がある |
| 複数人での確認 | 同じ箇所で確認しやすい | 同時確認や再進入の計画が必要 |
| 複数工程 | 同じ作業床から継続して施工しやすい | 工程ごとに再進入が必要になる |
| 養生 | 連続した範囲へ設置しやすい | 作業区画ごとの計画が必要 |
| 施工中検査 | 管理者が近接確認しやすい | 検査者の確認方法を別途計画する |
| 是正 | 同じ箇所へ戻りやすい | 対象位置へ再度ロープ作業を設定する |
| 写真記録 | 同一位置・方向で残しやすい | 下降位置と写真番号の管理が重要 |
| 外壁全面工事 | ワンリニューアルでは原則採用 | 原則として全面代替には使用しない |
| 局所作業 | 対象範囲に対して仮設が大きくなる場合がある | 限定された調査・補修で検討できる場合がある |
仮設足場を設けても、施工管理、検査、是正、写真・数量記録が不十分であれば、工事品質を管理できません。仮設足場の採用と、適切な施工管理体制は分けて確認する必要があります。
ロープ高所作業の法令上の位置付けを確認する
厚生労働省は、高さ2メートル以上の場所で作業を行う場合、足場を組み立てる等の方法によって作業床を設けることを原則としています。
ロープ高所作業は、高さ2メートル以上で、作業床を設けることが困難な場所において、昇降器具で身体を保持しながら行う作業として定義されています。
ロープ高所作業を計画する場合は、支持物、メインロープ、ライフライン、作業箇所と下方の状況、作業方法、作業人数、落下物対策、緊急時の措置等を確認します。
ただし、この規定だけを根拠に、すべての大規模修繕で仮設足場が法令上必要である、またはブランコ工法の使用自体が認められないとは判断できません。個別案件では、建物形状、作業箇所、工事内容、作業床の設置条件、施工計画を確認します。
ブランコ工法を限定的に検討できる場面
足場を設置しにくい一部分の目視・近接調査
隣地との間隔、建物形状、セットバック等により、部分的に足場を設置しにくい箇所では、限定調査の方法として検討できる場合があります。
小範囲のシーリング補修
対象位置と数量が明確で、周辺調査や広範囲の養生を必要としない場合は、作業計画を確認したうえで検討します。
局所的な塗装・鉄部補修
対象部材、下地状態、材料、施工工程、検査方法が限定できる場合は、適用可能性を確認します。
足場解体後の限定的な是正
足場解体後に確認された小範囲の是正について、再度全面足場を設ける方法と、部分的な進入方法を比較する場合があります。
塔屋・セットバック部等の特殊箇所
本体足場から到達しにくい限定箇所では、仮設足場、ゴンドラ、高所作業車、ロープアクセス等を組み合わせて検討します。
仮設足場と組み合わせる補完作業
建物の大部分は仮設足場で施工し、一部の特殊箇所だけ別の進入方法を使用する計画も考えられます。
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| 作業内容 | ブランコ工法の検討 | 事前に確認する条件 | 記録・検査方法 |
|---|---|---|---|
| 限定箇所の目視調査 | 検討できる場合がある | 調査位置、支持点、撮影範囲 | 位置図、下降番号、写真番号 |
| 小範囲シーリング | 対象範囲が明確な場合に検討 | 撤去、下地、材料、養生 | 施工前・中・後写真 |
| 局所的な塗装・鉄部補修 | 施工条件を確認して検討 | 下地処理、工程、材料携行 | 工程別写真、完了確認 |
| 足場解体後の限定是正 | 再仮設との比較対象 | 対象位置、再進入、検査者 | 是正番号、再確認記録 |
| 塔屋・セットバック部 | 他の仮設方法と比較 | 建物形状、支持点、地上区画 | 施工・検査範囲図 |
| 外壁全面打診・全面塗装 | 全面代替として扱わない | 工種数、進入回数、数量、検査 | 仮設足場を含む計画と比較 |
仮設足場案と無足場工法案の工事範囲をそろえて確認します
見積ごとに足場、調査、施工、検査、是正の範囲が異なる場合は、総額を比較する前に条件を整理します。
足場計画図、外壁図、工事項目、数量表、工程表、検査計画から、どの建物面を、何回確認・施工し、誰が検査するのかを照合できます。
費用だけで無足場工法を選ばない
仮設足場費だけを比較しない
仮設足場の金額が見積からなくなっても、調査、地上監視、ロープ設置、材料運搬、検査、是正等の費用が別項目として発生する場合があります。
下降回数・再進入回数を確認する
調査、施工、検査、是正の各工程で、何回進入する計画なのかを確認します。
地上監視・立入区画・落下物対策を確認する
作業箇所の下方をどの範囲まで区画し、歩行者、車両、住民動線をどのように管理するかを確認します。
材料運搬・ロープ設置・支持点養生を確認する
材料や工具の運搬方法、ロープの支持点、接触部の養生、設置と撤去の回数を確認します。
検査・是正費用を確認する
施工者による自主検査だけでなく、施工管理者や検査担当者がどの方法で確認するかを見積条件へ入れます。
工期延長・天候中断条件を確認する
風雨等で作業を中止する条件、工程を再設定する方法、地上区画の延長等を確認します。
足場案と同じ工事範囲で比較する
仮設足場の項目が見積からなくなっても、大規模修繕全体の調査・施工・検査・是正が同じ範囲と精度で実施できなければ、同条件の比較にはなりません。
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| 費用項目 | 仮設足場案で確認すること | ブランコ工法案で確認すること | 比較条件 |
|---|---|---|---|
| 事前調査 | 足場設置前・設置後の調査範囲 | 下降位置、回数、未確認範囲 | 同じ外壁面を対象にする |
| 仮設・進入 | 足場範囲、存置期間、防護 | ロープ設置、支持点、地上区画 | 全工程分を含める |
| 材料・運搬 | 作業床への配置、小運搬 | 携行、交換、引上げ、廃材回収 | 同じ材料・工程で比較する |
| 施工管理 | 巡回、工程確認、写真管理 | 下降位置、進入記録、地上管理 | 管理者の確認範囲をそろえる |
| 検査 | 近接検査、足場解体前検査 | 検査者の再進入、撮影方法 | 同じ部位・数量を確認する |
| 是正 | 足場存置中に再施工・再確認 | 再度ロープ作業を設定 | 是正後確認まで含める |
| 天候・工程変更 | 足場存置期間への影響 | 作業中止、再進入、区画延長 | 変更条件を見積へ記載する |
ブランコ工法の提案を受けたときに確認すること
工法名や総額だけで判断せず、調査から完了確認までの作業計画を確認します。
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| 確認項目 | 施工会社へ確認する内容 | 確認資料 | 判断時の着眼点 |
|---|---|---|---|
| 対象範囲 | 建物面・階・部位のどこを施工するか | 工事範囲図 | 足場案と同じ範囲か |
| 調査方法 | 全面をどの順序で近接確認するか | 調査計画、ロープ配置図 | 未調査範囲が残らないか |
| 進入回数 | 工種・検査・是正ごとの回数 | 工程表 | 全工程が含まれているか |
| 数量管理 | 補修位置と実数量をどう記録するか | 位置図、数量表 | 写真と数量が対応するか |
| 材料・工具 | 携行、交換、廃材回収の方法 | 作業計画 | 仕様どおり施工できるか |
| 養生・地上区画 | 窓、設備、歩行者、車両への対応 | 仮設計画図 | 作業範囲と対応しているか |
| 検査 | 誰がどの位置から確認するか | 検査計画 | 施工者以外の確認方法があるか |
| 是正 | 指摘後の再進入・再確認方法 | 是正フロー | 完了まで費用に含むか |
| 記録 | 位置・写真・数量をどう統一するか | 写真台帳様式 | 次回修繕へ引き継げるか |
ワンリニューアル独自|仮設足場で工事精度をつなぐ方法
足場計画図に建物面・階・段番号を付ける
東西南北等の建物面、階、足場段、通り番号を設定し、関係者が共通して使う位置情報にします。
補修位置図と足場位置を対応させる
ひび割れ、タイル、シーリング、防水端部等の補修番号を、足場計画図上の位置と対応させます。
調査数量・契約数量・実施工数量を分ける
事前調査による概算、契約時の想定数量、足場上で確認した実数量、最終精算数量を分けて記録します。
工種ごとの使用期間を工程表へ入れる
下地補修、シーリング、塗装、鉄部、検査等が、どの期間に足場を使うかを工程表へ反映します。
施工中検査と完了検査の位置を記録する
検査範囲、検査日、確認者、写真番号、指摘内容を建物座標と対応させます。
是正箇所を通常施工箇所と分ける
是正番号を付け、指摘前、是正中、是正後の写真を残します。
足場解体前の最終確認を行う
未施工、未検査、未是正、写真不足、数量未確定がないかを確認してから、足場解体工程へ進みます。
写真・数量・保証資料を次回修繕へ残す
工事写真、補修位置図、実施工数量表、検査・是正記録、保証書を、同じ番号体系で保管します。
ワンリニューアルでは、仮設足場を「職人が高所へ上がるための設備」だけとは考えていません。調査位置、補修数量、施工工程、検査、是正、写真記録を同じ建物座標上でつなぐための作業基盤と考えています。
足場計画と本体工事工程を照合する方法では、工種ごとの足場使用期間と検査時期を詳しく解説しています。
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| 管理番号 | 建物座標 | 調査記録 | 施工記録 | 検査記録 | 是正記録 | 引継ぎ資料 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 南面-05-S-012 | 南面・5階・足場第6段 | シーリング端部を確認 | 撤去・下地・充填写真 | 施工中・完了検査 | 是正番号R-003 | 写真台帳・保証資料 |
| 東面-03-C-028 | 東面・3階・足場第4段 | ひび割れ位置・長さ | 補修工程・実数量 | 仕上げ前確認 | 該当なし | 位置図・数量表 |
| 北面-08-T-006 | 北面・8階・足場第9段 | タイル補修位置 | 撤去・張替え記録 | 完了確認 | 目地是正を記録 | 写真・是正報告 |
仮設足場とブランコ工法を検討する記入例
以下は実案件の結果ではなく、管理組合やオーナーが工法条件を比較するための記入例です。
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| 検討項目 | 建物条件の記入例 | 仮設足場案 | ブランコ工法案 | 確認結果 |
|---|---|---|---|---|
| 工事範囲 | 外壁4面・屋上・外階段 | 全対象面を連続施工 | 下降位置ごとに施工 | 全面工事のため足場案を基本とする |
| 工種数 | 下地、シーリング、塗装、鉄部 | 同じ作業床を共用 | 工種ごとに再進入 | 工程間の確認方法を比較する |
| 補修数量 | 足場設置後に実数確認 | 面・階・段で集計 | 下降番号で集計 | 数量と写真の対応方法を確認する |
| 検査 | 施工中・完了・是正後 | 検査者が近接確認 | 検査者の進入を別途設定 | 検査範囲と費用を比較する |
| 特殊箇所 | 塔屋背面のみ足場設置困難 | 本体足場から到達不可 | 限定箇所で補完検討 | 部分的な組合せを検討する |
| 採用方針 | 外壁全面が工事対象 | 本体工事へ採用 | 限定箇所のみ検討 | 費用だけでなく施工・検査条件で判断する |
大規模修繕のブランコ工法に関するよくある質問
ブランコ工法だけで大規模修繕はできますか
施工可能な作業はありますが、外壁全面を対象とし、複数工種、検査、是正を繰り返す工事では、作業範囲と管理方法を詳細に確認する必要があります。ワンリニューアルでは、全面的な大規模修繕に仮設足場を原則としています。
ブランコ工法は法令上使用できないのですか
使用自体が一律に認められないわけではありません。ロープ高所作業は、作業床の設置が困難な場所で行う作業として規定され、作業計画や設備等の条件が定められています。
無足場工法の方が費用を抑えられますか
対象範囲や作業内容によって異なります。仮設足場費だけでなく、下降回数、ロープ設置、地上管理、材料運搬、検査、是正、工程変更等を含めて比較します。
外壁全面の打診調査をブランコ工法で行えますか
実施方法は建物条件と計画によって異なります。下降位置、調査範囲、マーキング、数量集計、写真記録、再確認方法を確認してください。
足場が設置できない面はどうしますか
部分足場、ゴンドラ、高所作業車、ロープアクセス等を比較し、対象部位、支持条件、地上区画、施工・検査方法を整理します。
仮設足場を設ければ工事精度は確保できますか
仮設足場は作業基盤になりますが、施工計画、施工管理、検査、是正、記録が必要です。足場の有無だけで工事品質は決まりません。
足場解体後の小さな補修にも全面足場が必要ですか
対象位置、範囲、施工内容、検査方法によって異なります。局所的な是正では、部分仮設やロープアクセス等を比較する場合があります。
見積では何をそろえて比較しますか
工事範囲、調査範囲、進入回数、数量、仕様、養生、地上管理、検査、是正、記録、工程変更条件をそろえます。
仮設足場・無足場工法の確認チェックリスト
- 外壁全面か限定箇所かを整理した
- 対象となる建物面・階・部位を図面へ示した
- 調査・施工・検査・是正の範囲を分けた
- 同じ外壁面へ進入する回数を確認した
- 補修位置と数量の記録方法を確認した
- 材料・工具・廃材の運搬方法を確認した
- 窓・設備・看板等の養生方法を確認した
- 地上の立入区画と住民動線を確認した
- 施工管理者の確認方法を確認した
- 検査担当者が近接確認する方法を確認した
- 是正後の再確認方法を確認した
- 天候による中断・工程変更条件を確認した
- 写真番号と建物位置を対応させた
- 足場案と同じ工事範囲で費用を比較した
- 限定箇所だけ別工法を使う可能性を確認した
- 足場解体前の最終確認項目を決めた
- 工事記録を次回修繕へ残す方法を決めた
まとめ|全面的な大規模修繕では仮設足場を原則とする
ワンリニューアルでは、外壁全面を対象とし、複数工種・複数工程を伴う大規模修繕には、仮設足場が原則として必要だと考えています。
仮設足場は、作業員が高所へ移動するためだけの設備ではありません。近接調査、補修位置、実施工数量、施工工程、検査、是正、写真記録を同じ建物座標上でつなぐ作業基盤です。
高所へ到達できることと、大規模修繕全体を管理できることは同じではありません。
ブランコ工法・ロープアクセスでは、連続した作業床がなく、作業姿勢、材料配置、再進入、複数人確認、養生、検査、是正、写真管理等に制約があります。
そのため、外壁全面の打診、広範囲の下地補修、全面シーリング、外壁塗装、複数回の検査・是正を行う工事では、無足場工法を仮設足場の全面代替として扱いません。
一方で、足場設置が難しい限定箇所、小範囲の調査・補修、足場解体後の限定的な是正、塔屋やセットバック部等では、補完的な方法として検討できる場合があります。
工法を比較するときは、仮設足場費の有無だけではなく、調査範囲、施工範囲、進入回数、数量管理、検査、是正、写真記録まで同じ条件へそろえてください。
仮設足場でも施工管理・検査・記録が必要です。個別案件では建物形状・工事範囲・作業計画を確認します。
全面工事に必要な仮設足場と限定作業の条件を整理します
ブランコ工法や無足場工法の提案を受けた場合は、足場費の有無だけでなく、調査、数量確認、複数工程、検査、是正、写真記録がどこまで含まれているかを確認します。
足場計画図、外壁図、見積書、数量表、工程表から、仮設足場で施工する範囲と、別工法を補完的に検討できる範囲を整理できます。
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