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大規模修繕の1年点検では何を見る?足場解体前記録との照合方法

工程・品質・検査 2026.07.21 (Tue) 更新

大規模修繕の1年点検では何を見る?足場解体前記録との照合方法

 

今回は

『大規模修繕の1年点検では何を見る?足場解体前記録との照合方法』

をご紹介させて頂きます!

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大規模修繕が完了してから約1年が経過すると、施工会社等によるアフター点検が予定されている場合があります。

1年点検の有無・時期・対象は契約によって異なります。すべての大規模修繕で一律に実施されるものではないため、まず工事請負契約書と保証書を確認します。

大規模修繕の1年点検では、現在の見た目だけを確認するのではありません。施工前、足場解体前、引渡し時の写真、補修位置図、検査・是正記録と同じ部位を照合します。

足場解体後は同じ条件で確認しにくい部位があります。そのため、高所外壁や防水端部などの足場解体前記録が、1年後の状態を比較する重要な資料になります。

この記事では、1年点検前の準備、外壁・シーリング・防水・鉄部等の確認項目、保証確認、補修後の再点検、次回修繕へ記録を残す方法を整理します。

大規模修繕の1年点検で行う基本手順

  1. 工事請負契約書と保証書を確認する
  2. 施工前・足場解体前・引渡し時の記録を集める
  3. 居住者や利用者から気になる箇所を集める
  4. 建物面・階・部位・写真番号をそろえる
  5. 現在の状態と施工時の同一箇所を比較する
  6. 症状と原因・保証判断を分ける
  7. 補修・経過観察・別工事へ分類する
  8. 補修後の再確認まで記録する
  9. 点検結果を次回修繕へ引き継ぐ

 

大規模修繕の1年点検とは

工事完了後の状態を施工記録と照合する点検

1年点検は、工事から一定期間が経過した時点で、施工した部位の状態や居住者からの申告を確認し、施工時の記録と照合する機会です。

現在の症状だけを見るのではなく、「どの部位を、どの範囲まで、どの材料・工法で施工したか」を確認します。

1年点検の有無・時期・対象は契約によって異なる

点検時期が工事完了から1年後とは限りません。6か月、1年、2年など、工事項目や契約によって異なる場合があります。

対象部位、点検方法、立会者、費用、報告書、補修後の再確認についても契約資料を確認してください。

保証点検・日常点検・法定点検を混同しない

工事後のアフター点検、管理組合が行う日常点検、建築物・設備の法定点検、長期修繕計画上の定期調査は、目的と対象が異なります。

点検で原因や保証対象が自動的に決まるわけではない

ひび割れ、膨れ、剥がれ、漏水等が確認されても、点検時の外観だけで原因や保証対象が決まるわけではありません。

施工範囲、既存状態、使用状況、外力、後付け工事、保証条件等を確認し、必要に応じて追加調査を行います。

維持保全・点検に関する参考情報

公的資料や業界制度で定期的な点検・維持保全の重要性が示されていても、個別工事の1年点検条件は工事請負契約書、保証書、アフターサービス基準等で確認します。

 

最初に契約書・保証書・点検予定を確認する

工事請負契約書

工事範囲、引渡し日、アフター点検、補修対応、通知方法、契約上の期限を確認します。

工事保証書

保証対象部位、保証期間、開始日、免責事項、連絡先、保証を受けるための手順を確認します。

メーカー保証書

材料や製品にメーカー保証がある場合は、施工会社の工事保証と対象・条件を分けます。

アフターサービス基準

点検時期、対象工種、確認方法、報告書、補修後の再確認等が定められているか確認します。

設計監理契約

設計監理者が1年点検へ立ち会うか、施工会社から提出された点検報告を確認するかを契約内容から確認します。

引渡し時の議事録・報告書

残工事、経過観察、引渡し後に再確認する事項、是正完了日等が記載されていないか確認します。

点検実施者・立会者・費用負担

施工会社、管理会社、設計監理者、管理組合、一棟オーナーのうち、誰が点検し、誰が立ち会い、費用を負担するかを確認します。

保証期間や免責条件の確認方法は、大規模修繕の工事保証・メーカー保証・免責条件で詳しく解説しています。

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資料確認する項目主な保管者不足時の確認先
工事請負契約書点検時期、工事範囲、通知期限、補修対応管理組合、管理会社、オーナー施工会社、管理会社、前期理事会
工事保証書保証対象、期間、開始日、免責事項管理組合、オーナー施工会社
メーカー保証書対象製品、条件、施工保証との区分管理組合、施工会社施工会社、メーカー
アフターサービス基準点検時期、点検方法、報告書、再確認管理組合、施工会社施工会社、設計監理者
設計監理契約書点検立会い、報告確認、業務範囲管理組合、設計監理者設計監理者
引渡し議事録残工事、経過観察、是正、引継ぎ事項管理組合、管理会社前期理事会、施工会社

 

1年点検前に集めたい施工記録

施工前の建物調査報告書

工事前から存在したひび割れ、漏水跡、錆、補修跡、対象外部位を確認します。

工事範囲図・足場計画図

施工した建物面、階、部位と、足場を設置した範囲を確認します。

補修位置図

外壁ひび割れ、タイル、シーリング、塗装、防水等の補修番号と位置を確認します。

施工前・施工中・施工後の写真台帳

同一部位の状態、下地、使用材料、施工工程、完成状態を比較します。

実施工数量表

契約時の想定数量と、工事中に確認された実施工数量を分けて確認します。

検査・是正記録

検査時に指摘された箇所、是正方法、是正完了写真を確認します。

使用材料一覧

材料名、メーカー、製品、色、仕様、施工箇所を確認します。

最終精算書・変更見積書

追加・減額・対象範囲変更が、補修位置図や数量表へ反映されているか確認します。

工事後の不具合・修理履歴

引渡し後に行われた応急対応、部分補修、居住者申告、漏水対応等を整理します。

施工前・施工中・施工後の写真と補修位置図の見方も参考にしてください。

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施工記録分かること1年点検での使い方次回修繕での使い方
建物調査報告書施工前の劣化・既存症状工事前から存在した症状と分ける劣化の進行や再発を比較する
工事範囲図施工対象と対象外保証確認前に施工範囲を照合する前回未施工範囲を確認する
補修位置図施工箇所・補修番号同じ番号の現在状態を確認する再発箇所・経過観察箇所を引き継ぐ
写真台帳施工前・中・後の状態同じ方向・位置の写真と比較する前回工法・材料を確認する
実施工数量表実際に施工した数量点検対象範囲を確認する次回数量の参考にする
検査・是正記録指摘箇所と是正結果是正箇所を優先確認する再発・継続の履歴として残す
保証書保証範囲・期間・免責条件症状と保証対象を照合する保証期間中の確認履歴を残す

 

居住者・利用者から気になる箇所を集める

点検前アンケートを実施するか判断する

住戸数や建物用途に応じて、点検前に居住者・利用者へアンケートを行うか検討します。

症状・場所・発生時期を分けて聞く

「雨漏りがある」「壁がおかしい」だけでなく、棟、住戸、部屋、窓、壁面、発生時期、天候、頻度を確認します。

写真を添付してもらう

対象箇所の位置が分かる写真と、症状が分かる近景写真を分けて提出してもらいます。

専有部分と共用部分を分ける

専有部分の設備不具合と、外壁・屋上・共用廊下等の工事対象を混同しないようにします。

緊急性がある申告は1年点検まで待たない

漏水の継続、部材の落下、手すり・階段の異常など、安全や使用に関係する症状は通常の1年点検日まで待たず、管理者・施工会社・専門業者へ連絡します。

居住者アンケートで確認する項目

  • 棟・住戸番号
  • 場所・建物面・階
  • 症状
  • 最初に気付いた時期
  • 雨天時との関係
  • 発生頻度
  • 現在も継続しているか
  • 過去に連絡したか
  • 生活への影響
  • 位置が分かる写真と症状の近景写真

 

4時点の写真と記録を照合する

施工前

工事前から存在した症状、既存仕様、劣化位置、工事対象外だった箇所を確認します。

足場解体前

高所部の施工状態、補修位置、実施工数量、端部・取り合い、検査・是正箇所を確認します。

引渡し時

完成状態、残工事、是正完了、保証開始日、使用再開条件を確認します。

1年点検時

同じ箇所の変化、新たに見つかった症状、再発・継続、周辺への広がり、応急対応履歴を確認します。

施工前 既存症状・対象外・劣化位置を記録
足場解体前 高所部・補修位置・是正箇所を記録
引渡し 完成状態・残工事・保証開始日を記録
1年点検 同一部位の変化・再発・継続を確認

大規模修繕の足場解体前確認・引渡し・工事記録では、引渡しまでに受け取りたい資料を整理しています。

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部位施工前足場解体前引渡し時1年点検時判断・対応
外壁ひび割れ既存位置・幅・周辺状態補修番号・施工後写真完成状態・残工事再発・周辺変化経過観察・施工会社確認等
タイル補修浮き・欠損・既存補修撤去・張替え・注入位置仕上がり・是正完了ひび割れ・欠損・白華等追加確認方法を検討
シーリング既存破断・施工対象外施工範囲・端部・材料完成写真ひび割れ・剥離・漏水申告原因・保証を分けて確認
防水膨れ・破れ・排水状態端部・立上り・ドレン施工使用再開・是正浮き・水たまり・漏水申告清掃・補修・調査等へ分類
鉄部錆・塗膜剥離・傷下地処理・塗装状態完成状態錆・剥離・使用傷施工範囲と使用状況を確認

1年点検前に施工記録と現在写真を整理します

工事請負契約書、保証書、写真台帳、補修位置図、検査・是正記録、工事報告書、現在の症状写真がある場合は、同一部位を比較するための確認項目を整理できます。

足場解体前写真が不足している場合は、不足している建物面・階・部位を明確にし、地上、共用部、屋上、住戸内等から確認できる範囲を分けます。

 

足場解体後に確認できる部位・しにくい部位

地上から確認できる部位

低層部の外壁、基礎、出入口、低い位置の鉄部や雨樋などは、地上から確認できる場合があります。

共用廊下・階段・バルコニーから確認できる部位

廊下側外壁、手すり、扉、シーリング、バルコニー防水等は、利用範囲と立入り条件を確認して点検します。

屋上から確認できる部位

屋上防水、塔屋、立上り、ドレン、設備架台、屋上周辺の外壁等を確認します。

住戸内から確認する窓・開口部周辺

窓まわりの漏水跡、結露と異なる症状、サッシ周辺、室内側の染みを確認します。

足場解体後に近接確認しにくい高所外壁

高層階の外壁、タイル、シーリング、雨樋、設備周辺は、施工時と同じ距離・角度で確認しにくくなります。

追加の確認方法を検討する部位

望遠撮影、高所撮影、屋上からの確認、専門調査等を検討します。足場がない状態で無理に高所へ接近する方法は避けます。

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部位地上目視共用部確認屋上確認写真・望遠等専門調査次回足場時
低層外壁確認可能な場合あり位置による対象外補助的に使用症状により検討近接確認を記録
高所外壁・タイル全景中心廊下側等に限る上部周辺のみ望遠等を検討必要性を個別判断近接確認候補
シーリング低層部のみ開口部周辺屋上周辺同角度撮影を検討漏水等で検討高所部を確認
屋上防水対象外対象外確認可能位置図と対応症状により検討通常は屋上で確認
バルコニー防水対象外住戸・共用部から確認対象外居住者写真と照合漏水等で検討外壁との取り合いを確認
雨樋・高所鉄部全景中心位置による屋上付近望遠撮影を検討異常時に検討近接確認候補

 

外壁・タイル・シーリング・塗装で確認すること

外壁のひび割れ・欠損

施工前の位置、補修番号、施工後写真と照合し、同じ場所か、周辺へ広がっているかを確認します。

タイル補修箇所と周辺の変化

張替え、注入、目地補修等の位置を確認します。目視だけで内部の浮きや接着状態を断定しません。

白華・汚れ・漏水跡

発生位置、雨天との関係、排水経路、開口部、配管貫通部との位置関係を確認します。

シーリングのひび割れ・破断・剥離

施工部位、端部、入隅、建具周辺、既存シーリングとの境界を確認します。ひび割れだけで施工不良とは判断しません。

塗装面の膨れ・剥がれ・変色

下地補修位置、設備周辺、雨掛かり、汚れ、藻、錆汁等との違いを確認します。

施工対象外部位との区別

今回塗装・補修していない部位や、既存仕上げを残した部位と混同しないよう、工事範囲図を確認します。

 

屋上・廊下・バルコニー防水で確認すること

膨れ・浮き・破れ

施工時写真と比較し、位置、大きさ、周辺への広がりを記録します。

端部・立上り・押え金物

防水材の端部、立上り、笠木、押え金物、シーリングとの取り合いを確認します。

ドレン・排水経路

落ち葉、土、後付け物による詰まり、水たまり、排水方向を確認します。

水たまり・汚れ・漏水申告

降雨後の状態、発生頻度、室内側の申告、下階への影響を整理します。

設備架台・配管周辺

架台基礎、配管支持部、貫通部、後付け設備との取り合いを確認します。

使用制限・清掃・後付け物との関係

清掃不足、植木鉢、マット、デッキ材、設備工事等が排水や防水層へ影響していないか確認します。

 

鉄部・付帯部で確認すること

錆・塗膜剥離

施工前の錆位置、下地処理写真、完成写真と現在状態を比較します。

接合部・ボルト・溶接部

階段、手すり、支持金物等の接合部に変化がないか確認します。

階段・手すり・扉

塗装状態だけでなく、開閉、固定、通行、ぐらつき等を確認します。

雨樋・配管支持金物

変形、外れ、錆、支持部、排水状況を確認します。

給湯器・室外機等の周辺

設備の交換、配管カバーの脱着、後付け工事による傷等がないか確認します。

使用や衝撃による傷との区別

台車、荷物、自転車、清掃、設備作業等による傷の可能性も含め、発生時期と使用状況を確認します。

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部位主な症状施工時記録1年点検方法保証確認再確認
外壁ひび割れ、欠損、漏水跡補修位置図、施工写真同一位置を撮影・比較施工範囲・保証条件を照合変化時期を設定
タイルひび割れ、欠損、白華等張替え・注入位置、検査記録目視・必要に応じ追加調査工法・対象部位を確認専門判断に応じ設定
シーリングひび割れ、破断、剥離施工範囲、材料、端部写真位置・長さ・漏水申告を記録施工箇所・免責条件を確認補修後を含め確認
塗装膨れ、剥がれ、変色下地処理、塗装仕様、完成写真周辺状態と同時に撮影下地・使用・施工範囲を確認広がりを経過観察
防水膨れ、浮き、破れ、水たまり端部、立上り、ドレン写真排水・設備周辺も確認使用条件・保証範囲を確認降雨後等に確認
鉄部錆、剥離、傷、ぐらつき下地処理、塗装、是正写真使用状況と接合部を確認施工部位と外力を分ける安全上の異常は早期確認
雨樋外れ、詰まり、支持部の錆施工・清掃・支持金物写真降雨時・排水先を確認施工範囲を確認清掃後の状態を確認
設備周辺貫通部、配管、架台周辺の変化工事範囲・設備位置写真後付け工事履歴と照合本体工事と設備工事を分ける関係業者と確認

 

点検写真は同じ位置・同じ番号で残す

建物面・階・部位を写す

写真だけを見ても場所が分かるよう、建物面、階、部位、補修番号を記録します。

全景・中景・近景をセットにする

建物全体または対象面、部位の位置が分かる中景、症状が分かる近景を残します。

スケールを入れる

ひび割れ、剥がれ、膨れ等は、安全に撮影できる範囲でスケールを入れます。

施工時の写真番号と対応させる

施工時写真と同じ方向から撮影し、補修位置図の番号と現在写真の番号を対応させます。

撮影日・天候・撮影者を記録する

漏水跡や排水状況は天候によって見え方が変わるため、撮影条件を残します。

写真名だけで場所が分かるようにする

写真ファイル名の例

南面_5階_シーリング_S-052_1年点検_2027-07-15

 

見つかった症状を分類する

施工時から変化がない

施工時記録と比較して変化が見られない場合も、確認方法と写真番号を残します。

変化があるが原因が分からない

外観だけで原因を決めず、施工会社や設計監理者等へ確認します。

保証書の対象部位に該当する可能性がある

工事範囲、保証期間、免責事項、通知期限と照合します。

使用・外力・後付け工事等が関係する可能性がある

設備交換、住戸工事、清掃、物品設置、衝撃等の履歴を確認します。

緊急性がある

漏水の継続、落下、通行や安全に関係する異常が疑われる場合は、点検予定日を待たずに連絡します。

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分類状態次の行動担当者期限残す記録
異常なし施工時から明確な変化なし写真と確認範囲を保存点検担当者点検時写真、点検結果
経過観察変化はあるが緊急性が低い再確認日を設定管理組合、管理会社等個別設定位置、写真、再確認日
清掃・日常管理汚れ、詰まり、後付け物等清掃・管理後に再確認管理会社、清掃担当等早めに設定作業前後写真
施工会社へ確認施工箇所に症状がある契約・施工記録を添えて連絡施工会社等保証条件を確認連絡日、回答、現地確認
原因調査原因を外観で判断できない追加調査の方法を検討専門家、施工会社等症状に応じる調査方法、結果
応急対応漏水・落下・通行等への影響通常点検を待たず対応管理者、専門業者等早急に確認発生日、応急措置
別工事を検討施工対象外・設備・後付け工事等別途見積・計画へ分類管理組合、専門業者等計画に応じる対象外理由、見積

 

保証確認と補修依頼の進め方

症状を写真・位置図で整理する

建物面、階、部位、補修番号、発生日、天候、現在の状態を整理します。

施工範囲と保証対象を照合する

工事範囲図、写真台帳、保証書、免責事項を確認します。

施工会社・設計監理者等へ確認する

原因や責任を先に断定せず、資料を添えて現地確認を依頼します。

原因調査と保証判断を分ける

症状の原因を確認する段階と、保証対象・費用負担を決める段階を分けます。

補修方法・範囲・費用負担を確認する

補修箇所、周辺部、使用材料、施工方法、足場等の仮設、費用負担を書面で確認します。

補修予定日と居住者案内を整理する

立入り、騒音、臭気、窓、バルコニー、通行等への影響を確認します。

補修後に再確認する

補修完了写真だけで終了せず、再確認時期と確認方法を決めます。

1 症状発見 部位、日時、天候、生活への影響を確認します。
2 写真・位置を記録 建物面、階、部位、補修番号をそろえます。
3 緊急性を確認 通常点検まで待てる状態かを確認します。
4 契約・保証を照合 施工範囲、保証期間、免責事項を確認します。
5 現地確認 施工会社、設計監理者等と確認します。
6 対応区分を決定 補修、経過観察、別工事等へ分類します。
7 補修・経過観察 材料、工法、範囲、費用負担を記録します。
8 再確認・保管 補修後の状態を確認し、次回修繕へ残します。

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段階確認事項使用資料主な決定者・確認者残す記録
症状整理場所、日時、天候、頻度、影響現在写真、居住者申告管理組合、管理会社等受付記録、位置図
施工範囲確認施工対象、対象外、補修番号工事範囲図、写真台帳施工会社、設計監理者等照合結果
保証確認期間、対象、免責、通知期限契約書、保証書契約当事者等回答日、回答内容
現地確認症状、周辺部、追加調査施工時記録、現在写真関係者現地確認報告
対応決定補修、経過観察、別工事、費用調査結果、契約資料管理組合、施工会社等対応方針、承認記録
再確認補修後の状態、再発、完了補修前後写真、完了報告管理組合、関係者再確認結果

 

点検報告書に残したい内容

点検日時・天候・参加者

点検条件が分かるように記載します。

点検対象・対象外

どの建物、面、階、部位を確認し、どこを確認していないかを明確にします。

使用した資料

契約書、保証書、写真台帳、補修位置図等を記載します。

点検方法と確認範囲

地上目視、共用部、屋上、住戸内、写真照合等を分けます。

指摘箇所一覧と写真・位置図

点検番号を付け、位置図と写真番号を一致させます。

保証確認結果

対象・対象外を即断できない場合は、「確認中」「追加資料待ち」等の状態を記録します。

補修・経過観察・別工事の分類

対応区分、担当者、期限、再確認日を記載します。

次回点検への引継ぎ

「異常なし」だけでなく、どこをどの方法で確認したかを残します。

 

補修後は再点検まで記録する

補修前・補修中・補修後の写真

同じ位置・方向で撮影し、補修範囲が分かるようにします。

使用材料・工法・補修範囲

材料名、施工日、対象範囲、下地処理等を記録します。

保証の扱い

元の保証期間を引き継ぐか、補修部分に別の保証が設定されるかを確認します。

居住者への完了案内

工事完了、使用再開、経過観察、問い合わせ先を案内します。

再確認時期

次の降雨後、一定期間後、保証期限前など、症状と補修内容に応じて決めます。

同様の症状が他箇所にないか確認する

同一材料、同一面、同じ納まりの箇所を確認対象として整理します。

 

1年点検の結果を長期修繕計画へ戻す

今回補修した箇所

補修位置、材料、工法、完了日、再確認日を記録します。

経過観察箇所

現在の写真、変化、次回確認時期を残します。

施工対象外だった箇所

今回工事の対象外であることと、今後の調査・工事時期を記録します。

次回足場時に確認する箇所

高所外壁、雨樋、高所鉄部等、足場解体後に近接確認しにくい部位を一覧化します。

設備・別工事へ分けた箇所

外装工事とは別の専門業者・更新計画へ分けます。

保証期限前に再確認する箇所

保証期間、症状、経過観察結果を踏まえて確認時期を整理します。

前回工事記録を2回目大規模修繕へ引き継ぐ方法も参考にしてください。

 

ワンリニューアル独自|足場解体前記録を1年点検へつなげる方法

足場解体前に高所部の基準写真を残す

外壁補修、タイル、シーリング、塗装、防水端部、高所鉄部、雨樋、設備まわり、是正箇所を同じ基準で撮影します。

足場計画図と補修位置図を対応させる

建物面・階だけでなく、足場の段や作業位置と補修番号を対応させます。

想定数量と実施工数量を残す

見積時の想定数量と、足場上で確認した実施工数量を分けます。

足場解体後に見えにくくなる箇所を指定する

地上撮影、屋上確認、住戸内確認、利用者申告、次回足場時確認等の方法を事前に決めます。

是正箇所は通常施工箇所と分けて記録する

検査で是正した箇所は、1年点検で優先して確認できるよう、別の番号や区分を付けます。

点検番号を次回修繕まで維持する

工事完了後に番号を変更せず、1年点検、補修、再確認、次回大規模修繕まで同じ番号を使用します。

ワンリニューアルでは、足場を単なる仮設費としてではなく、近接調査、補修数量、検査、是正、写真記録をつなぐ基準として扱います。

足場計画と本体工事工程を照合する方法では、足場を使用する工種と検査時期の整理方法を解説しています。

足場施工会社を母体とする実務視点は、点検精度、原因判定、保証対応、建物の状態を保証するものではありません。個別判断には現地確認と契約資料が必要です。

 

ワンリニューアル独自の1年点検シート

以下は実案件の点検結果ではなく、記録方法を示す点検様式の記入例です。実際の点検では、施工記録と現地確認に基づいて記入します。

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点検番号建物面部位施工項目施工時補修番号保証区分施工前写真足場解体前写真1年点検写真症状発生時期居住者申告応急対応保証確認再確認日対応結果
Y1-001南面5階サッシ右側目地シーリング打替えS-052契約書・保証書を確認南面5階_S052_施工前南面5階_S052_解体前南面5階_S052_1年端部に変化を確認点検前アンケートで申告雨天時に気になるとの申告現時点でなし関係者確認中現地確認後に設定原因・対応区分を確認後に記載
  • 点検番号を付けた
  • 建物面・階・部位を記録した
  • 施工時補修番号と対応させた
  • 施工前写真を確認した
  • 足場解体前写真を確認した
  • 1年点検写真を同じ方向から撮影した
  • 症状と発生時期を分けて記録した
  • 居住者申告と現地確認を分けた
  • 緊急性を確認した
  • 施工範囲と保証条件を照合した
  • 原因と保証判断を分けた
  • 対応担当者と期限を決めた
  • 補修後の再確認日を設定した
  • 次回修繕への引継ぎ事項を記録した

 

大規模修繕の1年点検に関するよくある質問

1年点検は実施されますか

点検の有無、時期、対象は契約によって異なります。工事請負契約書、保証書、アフターサービス基準を確認してください。

点検費用は誰が負担しますか

契約に含まれる場合と、追加費用が必要になる場合があります。立会い、追加調査、仮設等の費用区分も確認します。

管理組合だけで点検できますか

日常的に確認できる範囲はありますが、原因調査や高所部、保証判断には施工会社、設計監理者、専門業者等への確認が必要になる場合があります。

居住者アンケートは必要ですか

建物規模や点検範囲によって判断します。住戸内からしか確認できない漏水跡や窓周辺の症状を集める方法として利用できます。

足場を再び設置しますか

通常の1年点検で必ず足場を再設置するわけではありません。症状、確認部位、緊急性に応じて追加の確認方法を検討します。

高所外壁はどのように確認しますか

足場解体前写真、地上・屋上・共用部からの確認、望遠撮影等を組み合わせます。近接調査の要否は個別に判断します。

ひび割れがあれば保証対象ですか

ひび割れの位置、施工範囲、既存状態、原因、保証条件によって異なります。外観だけで判断しません。

シーリングのひび割れは施工不良ですか

施工部位、下地、動き、材料、工法、既存状態等の確認が必要です。ひび割れだけで施工不良とは断定できません。

点検後の補修は無料ですか

保証対象、原因、契約条件、免責事項、追加工事の有無によって異なります。費用負担を書面で確認します。

1年点検後に症状へ気付いた場合はどうしますか

保証書の期間、通知条件を確認し、写真、位置、発生日、症状を整理して関係者へ連絡します。緊急性がある場合は次回点検まで待ちません。

次の点検は何年後に行いますか

全国一律の時期ではありません。契約、保証期間、長期修繕計画、建物状態、経過観察箇所に応じて設定します。

 

まとめ|現在の状態だけでなく施工時記録と照合する

大規模修繕の1年点検を準備するときは、まず工事請負契約書と保証書を確認します。

1年点検の有無、時期、対象部位、立会者、費用、補修対応は契約によって異なります。

施工前、足場解体前、引渡し時の写真、補修位置図、数量表、検査・是正記録を集めます。

居住者や利用者から気になる箇所を集め、建物面、階、部位、発生時期を整理します。

写真は建物面・階・部位・番号をそろえ、施工時と同じ方向から撮影します。

足場解体後は同じ条件で確認しにくい部位があるため、高所部の基準写真と補修番号を活用します。

症状と原因・保証判断を分け、外観だけで施工不良や保証対象を決めません。

緊急性がある症状は1年点検まで待たず、管理者や関係業者へ連絡します。

補修を行った場合は、補修前・補修中・補修後の写真と、再確認結果まで記録します。

点検結果は、今回の対応だけで終わらせず、長期修繕計画と次回大規模修繕へ引き継ぎます。

大規模修繕後の1年点検と施工記録の照合を支援します

現在ある契約書、保証書、写真台帳、補修位置図、検査記録、現在写真から、点検対象と不足資料を整理できます。

工事範囲、写真、補修番号、保証条件を対応させ、足場解体後に確認できる範囲と追加確認が必要な範囲を分けます。

症状の原因や保証対象は、現地確認と契約資料に基づき、必要に応じて施工会社、設計監理者、メーカー等と確認します。

 

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