大規模修繕の外壁塗装|塗料仕様・下地補修・色・見積の確認ポイント

マンション大規模修繕の外壁塗装は、「シリコン」「フッ素」「無機」といった樹脂名だけでは比較できません。同じ樹脂分類でも、製品、下塗り材、塗装対象、仕上げ、標準施工量、施工条件によって仕様が異なります。
最初に確認したいのは、現在の外壁がどのような仕上げで、どこまで塗装するのかです。ひび割れ、コンクリート欠損、タイル浮き、シーリング、漏水などは、塗装とは別の調査・補修が必要になる場合があります。
この記事では、外壁塗装の対象範囲、既存仕上げ、塗料仕様、色・艶、施工工程、見積、保証を、管理組合や一棟オーナーが資料から確認する方法を整理します。
目次
- 大規模修繕の外壁塗装は、樹脂名より先に対象面と既存仕上げを確認する
- 外壁塗装・下地補修・タイル補修・シーリングの違い
- 塗装対象面を図面と数量表で確認する
- 塗り替え時期は固定年数ではなく、仕様・履歴・調査結果から確認する
- 既存塗膜と下地の状態を確認する
- 外壁仕上げ材を改修する場合は、石綿事前調査の範囲を確認する
- 塗料はシリコン・フッ素・無機などの樹脂名だけで順位づけしない
- 必要な性能を工事目的から整理する
- 下塗り・中塗り・上塗りを商品名と工程で確認する
- 標準施工量・希釈・乾燥条件を仕様書で確認する
- 色選びは、カラーシミュレーションだけで決めない
- 色・艶・塗り分けの決定手順を先に決める
- 外壁塗装の見積は、㎡単価より対象範囲と仕様を比較する
- 足場費用と外壁塗装費を分けて確認する
- 施工中は材料・天候・工程・検査記録を確認する
- 保証は年数より対象・開始条件・免責を確認する
- 引渡し時に材料・数量・施工記録を残す
- 外壁塗装の色・仕様を決める8つの手順
- 足場施工会社を母体とする視点で確認したいこと
- 相談前に用意したい資料
- 大規模修繕の外壁塗装に関するよくある質問
- まとめ|外壁塗装は、塗料名ではなく対象面・下地・仕様・記録で確認する
大規模修繕の外壁塗装は、樹脂名より先に対象面と既存仕上げを確認する
外壁塗装の仕様は、塗料の樹脂分類だけでは決まりません。塗装仕上げ面、タイル面、コンクリート打放し面、軒天、金属部などを分け、既存仕上げと新しい材料の適合性を確認します。
外壁塗装は、既存仕上げの保護や外観の更新などを行う工事です。建物全体を防水する工事ではなく、ひび割れ、欠損、タイル浮き、シーリング劣化、漏水原因は別項目として確認します。
- どの建物面・部位を塗装するか
- 現在の仕上げ材と下地は何か
- 塗装前に必要な下地補修は何か
- 下塗りから上塗りまで何を使用するか
- 色、艶、保証、引渡し資料をどう確認するか
大規模修繕全体の対象範囲は、大規模修繕の工事範囲と修繕方法の決め方で確認できます。
外壁塗装・下地補修・タイル補修・シーリングの違い
外壁に関係する工事を、すべて「外壁塗装」としてまとめると、見積の数量や追加費用の条件が分かりにくくなります。
塗装仕上げ面に材料を施工し、既存仕上げを更新・保護する工事です。
ひび割れ、欠損、浮きなどを、状態と部位に応じた工法で補修します。
目地、取り合い、屋上・床などを、それぞれの仕様で修繕します。
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| 工事項目 | 主な対象 | 主な目的 | 見積数量 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 外壁塗装 | 塗装仕上げ面 | 既存仕上げの更新・保護 | ㎡ | ひび割れ等を塗料だけで処理しない |
| コンクリート補修 | ひび割れ、欠損、爆裂等 | 下地の補修 | m、箇所、㎡等 | 工法と数量を分ける |
| モルタル補修 | 浮き、欠損、ひび割れ等 | 下地の補修 | ㎡、箇所等 | 塗装前に補修範囲を確認する |
| タイル補修 | 浮き、ひび割れ、欠損等 | タイル・下地の補修 | 枚、㎡、箇所等 | 塗装面積と混同しない |
| シーリング | 外壁目地、サッシまわり等 | 目地・取り合いの修繕 | m | 打替え・増し打ち等を確認する |
| 防水工事 | 屋上、床、立上り等 | 防水層の修繕 | ㎡、m等 | 外壁塗装とは別仕様で確認する |
| 洗浄 | 塗装面、タイル面等 | 汚れ・付着物等の除去 | ㎡ | 方法と対象面を確認する |
下地補修数量が工事中に変わる場合の確認方法は、下地補修が実数清算になる理由と数量確認をご覧ください。防水工事との違いは、大規模修繕の防水工事の種類と修繕範囲で整理しています。
塗装対象面を図面と数量表で確認する
見積書に「外壁塗装一式」と記載されていても、どの建物面を塗るのかは分かりません。立面図、施工範囲図、仕上表、数量表、現地写真を照合します。
外壁の塗装仕上げ面だけでなく、バルコニー内壁、共用廊下側、階段室、軒天、庇、塔屋、外構壁などを分けます。タイル面、金属部、サッシ、設備などの対象外部位と施工境界も明示します。
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| 建物面・部位 | 既存仕上げ | 今回の対応 | 数量 | 対象外・施工境界 |
|---|---|---|---|---|
| 南面外壁 | ||||
| 北面外壁 | ||||
| 東面外壁 | ||||
| 西面外壁 | ||||
| バルコニー内壁 | ||||
| 共用廊下・階段室 | ||||
| 軒天・上裏 | ||||
| 塔屋・外構壁 |
塗装面積と足場面積は算出対象が異なるため、同じ数量として扱いません。
塗り替え時期は固定年数ではなく、仕様・履歴・調査結果から確認する
長期修繕計画上の周期は、検討を始める目安の一つです。個別マンションの工事時期は、前回使用した材料、施工範囲、立地条件、建物調査、過去の補修履歴を確認して整理します。
色あせやチョーキングだけで全面塗装の時期を確定せず、塗膜の剥がれ、膨れ、付着状態、ひび割れ、下地の状態、方位や雨掛かりによる差を確認します。メーカー資料に記載された期待耐用年数も、個別建物の確定寿命や保証期間とは分けて扱います。
大規模修繕の周期を判断する考え方は、大規模修繕は何年ごとかを判断する考え方をご覧ください。
長期修繕計画に関する参考資料
公開時点で最新版を確認し、参考周期を個別建物の確定寿命として使用しないでください。
既存塗膜と下地の状態を確認する
新しい塗料を選ぶ前に、既存仕上げ材、既存塗膜の付着状態、剥がれ、膨れ、割れ、チョーキング、汚れ、藻・かび、過去の部分補修などを確認します。
ひび割れ、欠損、モルタル浮き、漏水履歴などがある場合は、塗装仕様だけでなく下地補修や原因調査を分けて検討します。管理組合が外観だけで工法を決めるのではなく、施工会社へ次の内容を確認します。
- 既存仕上げをどの資料・調査で確認したか
- 既存塗膜の付着性をどのように確認するか
- 残す塗膜と除去する脆弱部分をどう区分するか
- 既存塗膜と下塗り材の適合性をどう確認したか
- 下地補修箇所の模様や仕上がりをどう整えるか
- 試験施工や付着確認を行うか
建物調査の範囲は、大規模修繕前の建物調査と劣化診断をご確認ください。
外壁仕上げ材を改修する場合は、石綿事前調査の範囲を確認する
建築物の解体・改修工事では、石綿含有建材の有無を事前に調査する制度があります。外壁仕上塗材の改修では、実際に取り扱う仕上塗材だけでなく、研磨や除去によって下地調整塗材まで削る可能性がある場合、その範囲も確認が必要になることがあります。
上から塗装する予定であっても、下地処理、脆弱塗膜の除去、研磨などの作業内容によって確認範囲が変わるため、工事内容と事前調査結果を照合します。
- 書面調査・現地目視調査の対象範囲
- 仕上塗材と下地調整塗材の確認結果
- 分析調査の要否と調査者
- 研磨、切削、除去を行う範囲
- 事前調査結果の報告・掲示等の要否
- 作業方法、養生、廃棄物処理、記録方法
築年数や目視だけで石綿の有無を判断せず、資格要件を満たす調査者、施工会社、行政機関等へ確認します。
石綿事前調査に関する参考資料
塗料はシリコン・フッ素・無機などの樹脂名だけで順位づけしない
同じ樹脂分類でも、水系・溶剤系、1液・2液、適用下地、下塗り材、標準施工量、色、艶、施工条件は製品ごとに異なります。「無機」「フッ素」などの名称だけでは、今回の建物への適合性を判断できません。
見積比較では、メーカー名、正式な製品名、対象下地、下塗りから上塗りまでの組合せを同じ表へ整理します。
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| 比較項目 | A仕様 | B仕様 | C仕様 | 確認内容 |
|---|---|---|---|---|
| メーカー | 正式なメーカー名 | |||
| 製品名 | 樹脂名だけにしない | |||
| 対象下地 | 既存仕上げとの適合 | |||
| 下塗り材 | 付着・吸込み等への対応 | |||
| 中塗り・上塗り材 | 製品名と組合せ | |||
| 水系・溶剤系 | 臭気・施工条件 | |||
| 1液・2液 | 混合比・可使時間等 | |||
| 標準施工量 | ㎡当たりの使用量 | |||
| 標準工程 | 工程数と工程間隔 | |||
| 色・艶 | 選択範囲と制限 | |||
| 機能 | 低汚染、透湿等の仕様 | |||
| 保証 | 対象部位、症状、免責 | |||
| 見積単価 | 含まれる工程・費用 |
必要な性能を工事目的から整理する
複数の機能が付加されていればよいとは限りません。既存仕上げ、建物面、居住中の施工条件、外観計画に必要な項目を選びます。
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| 確認する機能 | 検討する場面 | 資料で見ること | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 既存下地への適合 | 既存仕上げを残す場合 | 適用下地、下塗り材 | 樹脂名だけで判断しない |
| 耐候性 | 屋外の塗装面 | 製品仕様、試験条件 | 試験値を実建物の寿命へ直結させない |
| 低汚染性 | 汚れが目立つ面 | 製品仕様、試験条件 | 汚れないことを保証するものではない |
| 透湿性 | 下地水分を考慮する場合 | 製品仕様、適用条件 | 漏水解消とは別に確認する |
| 防藻・防かび性 | 日陰・湿潤面等 | 製品仕様 | 発生を完全に防ぐとは限らない |
| ひび割れ追従性 | 特定の工法を検討する場合 | 下地条件、工法 | ひび割れ補修の代替にしない |
| 臭気への配慮 | 居住中、店舗等 | 水系・溶剤系、工程 | 水系でも無臭とは限らない |
| 色・艶 | 外観、補修、塗り分け | 色見本、艶設定 | 印象だけで性能を評価しない |
下塗り・中塗り・上塗りを商品名と工程で確認する
塗装工程は、材料、既存仕上げ、下地状態、採用工法によって異なります。「3回塗り」という回数だけで判断せず、メーカーの標準仕様と現場で採用する仕様を照合します。
下塗り材は、既存下地への付着、吸込み調整、既存塗膜との適合などを考慮して選定されます。中塗りと上塗りが同じ製品の場合もありますが、製品名、施工回数、標準施工量、工程間隔を確認します。
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| 工程 | 使用材料 | 主な確認内容 | 施工記録 |
|---|---|---|---|
| 洗浄・清掃 | 対象面、方法、乾燥確認 | 作業写真、日報 | |
| 下地補修 | 工法、位置、実数量 | 位置図、施工写真 | |
| 素地調整 | 脆弱部、旧塗膜、汚れ | 施工写真、確認記録 | |
| 下塗り | 製品名、対象面、施工量 | 材料写真、日報 | |
| 中塗り | 製品名、色、工程間隔 | 日報、施工写真 | |
| 上塗り | 製品名、色、艶 | 日報、施工写真 | |
| 検査・補修 | 仕上がり、塗り残し、汚損等 | 検査・是正記録 |
大規模修繕全体の施工順序は、仮設から引渡しまでの大規模修繕工事の流れをご覧ください。
標準施工量・希釈・乾燥条件を仕様書で確認する
メーカー仕様書や施工要領書には、標準施工量、希釈条件、混合比、可使時間、工程間隔、施工できない気象条件などが記載されています。
管理組合が現場で施工量を直接測定するのではなく、施工面積、材料使用予定表、納品書、使用量記録、日報、天候記録、施工写真を施工会社から受け取って確認します。
- 対象となる塗装面積
- 製品ごとの予定使用量
- 材料搬入数量・納品書
- 実際の使用量と材料ロット
- 希釈量、混合比、可使時間の管理方法
- 施工日の天候、気温、湿度等
- 工程間隔と作業変更の記録
空缶写真だけで施工品質を証明できるとはせず、複数の記録を照合します。
色選びは、カラーシミュレーションだけで決めない
カラーシミュレーションは、建物全体の配色や塗り分け案を比較する資料です。画面や印刷物と実際の塗装色は完全には一致せず、光、天候、面積、艶、周囲の色によって見え方が変わります。
メーカーの色見本、大型塗板、実際の外壁面での試験塗りを組み合わせ、既存タイル、サッシ、手すり、屋根、外構との関係も確認します。
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| 確認方法 | 分かること | 分かりにくいこと | 使用時の注意 |
|---|---|---|---|
| 小型色見本 | 色番号、候補色 | 建物全体の印象 | 最終判断だけに使用しない |
| 大型塗板 | 色・艶・質感の比較 | 建物形状全体 | 屋外の光でも確認する |
| カラーシミュレーション | 配色、塗り分け案 | 実際の発色・質感 | 参考画像であることを共有する |
| 試験塗り | 実壁での色・模様・艶 | 建物全体の見え方 | 場所、面積、承認色を記録する |
| 既存施工例 | 一定期間経過後の見え方 | 自物件での結果 | 下地・環境が同じとは限らない |
色・艶・塗り分けの決定手順を先に決める
候補色を誰が選び、誰が承認するかを着工前に整理します。理事会で候補を絞るのか、住民アンケートを行うのか、総会等の手続きが必要かは、管理規約と工事内容に応じて確認します。
- 施工会社が提示する配色案の数
- 色見本、大型塗板、試験塗りの実施時期
- 艶あり、艶調整、艶消し等の設定
- 建物面・部位ごとの塗り分け
- 自治体の景観計画・条例等の確認
- 最終承認者と承認記録
- 現場変更時の再承認方法
- 追加調色・試験塗りに関する費用条件
色を特定の印象や資産価値と直接結びつけず、建物全体の配色、既存部材、周辺条件から比較します。
外壁塗装の見積は、㎡単価より対象範囲と仕様を比較する
外壁塗装の固定的な㎡単価だけでは、見積の高低を判断できません。塗装対象面、既存仕上げ、下塗り材、上塗り材、施工工程、洗浄、養生、色分けなどの条件をそろえます。
下地補修、シーリング、足場、諸経費、消費税が外壁塗装単価へ含まれているかも確認します。
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| 見積項目 | A社 | B社 | C社 | 確認する差 |
|---|---|---|---|---|
| 塗装対象面積 | 同じ建物面・部位か | |||
| 既存仕上げ | 調査結果が一致しているか | |||
| 下塗り材 | 商品名、適用下地 | |||
| 中塗り・上塗り材 | 商品名、樹脂分類、色 | |||
| 標準工程 | 施工回数、施工量、工程間隔 | |||
| 洗浄 | 方法、対象面、排水 | |||
| 下地補修 | 想定数量、単価、実数清算 | |||
| シーリング | 対象目地、工法、延長 | |||
| 養生 | 窓、設備、共用部 | |||
| 色・艶・塗り分け | 調色、追加色、施工境界 | |||
| 試験塗り | 実施面積、回数、再施工 | |||
| 足場 | 塗装費とは別項目で確認する | |||
| 保証 | 対象部位、症状、免責 | |||
| 引渡し資料 | 材料、数量、写真、検査記録 |
見積全体を比較する方法は、大規模修繕の見積内訳を同じ条件で比較する方法をご覧ください。見積が高くなる条件は、大規模修繕の見積が高くなる理由と見直し方、費用調整前の確認事項は、大規模修繕の費用を抑える前に確認したい項目で整理しています。
外壁塗装の見積を比較するときは、樹脂名や㎡単価だけでなく、塗装対象面、既存仕上げ、下塗り材、上塗り材、標準施工量、色・艶、保証範囲を同じ表へ整理します。現在の見積書や仕様書がある場合は、各社の条件差を確認できます。
足場費用と外壁塗装費を分けて確認する
足場面積と塗装面積は、算出する対象が異なるため一致しない場合があります。足場費用を外壁塗装の㎡単価へ含めると、材料・工程と仮設条件のどちらが差額理由か分かりにくくなります。
足場は外壁塗装だけでなく、下地補修、シーリング、防水端部、高所鉄部などで使用する場合があります。同時施工できることだけを理由に工事を追加せず、建物状態と修繕計画から対象範囲を確認します。
足場の存置期間には、塗装後の検査、是正、足場解体前確認も含めて工程を照合します。
足場費用は、大規模修繕の足場費用と見積内訳、足場範囲と住民動線は、足場計画図・住民動線・工程の確認ポイントをご覧ください。
施工中は材料・天候・工程・検査記録を確認する
管理組合は塗装職人へ直接施工指示を出すのではなく、元請施工会社や現場責任者から、使用材料、施工面、工程、天候、検査結果の報告を受けます。
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| 確認時期 | 主な確認内容 | 記録資料 |
|---|---|---|
| 材料搬入時 | 製品名、数量、色、艶、ロット | 納品書、材料写真 |
| 下地補修時 | 工法、位置、想定・実数量 | 位置図、施工写真、数量表 |
| 下塗り時 | 対象面、使用材料、施工状況 | 日報、施工写真 |
| 中塗り・上塗り時 | 材料、工程間隔、色、艶 | 日報、材料使用記録 |
| 工程変更時 | 理由、対象面、費用・工期への影響 | 変更・承認記録 |
| 中間確認時 | 塗り残し、模様、汚損等 | 検査記録 |
| 足場解体前 | 高所面、補修跡、是正箇所 | 是正一覧、完了写真 |
| 引渡し時 | 使用材料、施工範囲、保証 | 完了報告書、保証書 |
洗浄、研磨、下地処理に伴う騒音・粉じんは、洗浄・研磨・下地処理の騒音と粉じん対策をご確認ください。工事中の生活制限は、大規模修繕工事中の生活制限と住民対応、近隣への案内は、大規模修繕の近隣説明と仮設足場の確認点で整理しています。
保証は年数より対象・開始条件・免責を確認する
外壁塗装の保証内容は、施工会社、メーカー、採用仕様、下地状態、部位、契約によって異なります。保証期間の長さだけでは比較しません。
塗装面の剥離や膨れなどが対象となるのか、色あせ、汚れ、漏水、既存下地に起因する症状がどのように扱われるのかを確認します。
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| 保証確認項目 | 記載内容 | 確認理由 |
|---|---|---|
| 保証発行者 | 施工会社、メーカー等 | 問い合わせ先と責任範囲を確認する |
| 対象部位 | 外壁、軒天、特定建物面等 | 塗装した全箇所が対象とは限らない |
| 対象症状 | 剥離、膨れ等 | 汚れ、退色、漏水等を分ける |
| 開始日・期間 | 開始日、終了日 | 契約日、完成日、引渡日を混同しない |
| 免責事項 | 下地、漏水、外力、改造等 | 保証対象外となる条件を確認する |
| 点検条件 | 時期、担当、申出方法 | 点検が保証条件か確認する |
| 対応方法 | 調査、補修、費用範囲 | 無償対応の範囲を確認する |
| 引継ぎ | 保証書、連絡先、工事記録 | 次期理事会へ承継する |
保証期間が長いことだけを、塗料仕様や施工会社を選ぶ根拠にはしません。
引渡し時に材料・数量・施工記録を残す
今回の工事資料は、保証対応だけでなく、次回大規模修繕で既存仕上げと前回仕様を確認する資料になります。
- 工事完了報告書、施工範囲図
- 施工前・施工中・施工後の写真
- 使用材料一覧、メーカー名、製品名
- 色番号、艶、塗り分け位置
- 材料ロット、納品数量、使用量記録
- 下地補修の位置図、最終数量表
- 追加・実数清算・変更承認資料
- 試験塗りと色承認の記録
- 検査・是正記録
- 保証書、メーカー仕様書
- 対象外部位、経過観察箇所
- 次回点検時期と連絡先
追加工事が発生した場合の承認方法は、大規模修繕の追加費用と承認ルールをご覧ください。
外壁塗装の色・仕様を決める8つの手順
外壁塗装を含む大規模修繕全体の予定は、大規模修繕の準備期間・工事工程・住民対応も参考にしてください。
足場施工会社を母体とする視点で確認したいこと
外壁塗装の見積では、足場面積、塗装面積、下地補修数量を分けて確認します。足場計画図と施工範囲図を照合し、塗装面、シーリング、下地補修、高所鉄部の対象範囲を整理します。
足場設置後に確認する下地補修数量は、塗装面積とは別に記録します。塗装工程が完了した後は、高所部の色、艶、塗り残し、補修跡、是正箇所を確認する期間を設けたうえで、足場解体の予定を整理します。
ワンリニューアルでは、足場施工会社を母体とする視点から、足場範囲、塗装範囲、下地補修範囲、足場解体前確認を照合します。自社足場であることを、塗装費の削減や塗膜品質を保証する根拠とはしません。
相談前に用意したい資料
- 前回工事仕様書、使用材料一覧
- 前回の施工範囲図、写真台帳
- 前回工事の保証書
- 建物調査・劣化診断報告書
- 立面図、仕上表、数量表
- 現在取得している見積書
- 塗料メーカーの製品仕様書・施工要領書
- カラーシミュレーション、色見本、試験塗り記録
大規模修繕の外壁塗装に関するよくある質問
シリコン・フッ素・無機では、どれが最も長持ちしますか?
樹脂分類だけでは比較できません。製品、下塗り、対象下地、標準施工量、施工条件、保証を確認します。
高価な塗料を選べば、次回の大規模修繕を遅らせられますか?
塗装仕様だけで次回修繕時期は決まりません。外壁下地、防水、シーリング、鉄部、設備、調査結果を含めて確認します。
外壁塗装でひび割れや雨漏りも直りますか?
塗装だけで解消できるとは限りません。原因調査と下地補修、防水、シーリングなどを分けて確認します。
3回塗りなら品質は高いですか?
回数だけでなく、製品仕様、下地、標準施工量、工程間隔、施工条件を確認します。
塗料の耐用年数は何年ですか?
メーカー資料等の数値は参考であり、個別建物の確定寿命ではありません。立地、下地、施工条件、点検結果も確認します。
カラーシミュレーションどおりの色になりますか?
画面、印刷、実際の塗装では見え方が異なります。大型塗板や試験塗りを組み合わせて確認します。
色は理事会だけで決められますか?
管理規約、決議事項、工事内容、過去の運用を確認します。決定権限を施工会社の記事だけで一律に判断することはできません。
外壁塗装の㎡単価はいくらですか?
材料、工程、対象面、下地補修、養生、足場等の含有範囲が異なるため、固定単価だけでは判断できません。
足場込みの㎡単価で比較してよいですか?
足場面積と塗装面積が異なる場合があるため、足場、塗装、下地補修を分けて確認します。
保証期間が長い施工会社を選べばよいですか?
期間だけでなく、対象部位、対象症状、免責、開始日、点検条件、補修方法を確認します。
外壁塗装でも石綿事前調査が必要ですか?
改修する仕上材、下地、作業方法によって確認範囲が変わります。事前調査の対象、調査者、報告要否を施工会社へ確認します。
まとめ|外壁塗装は、塗料名ではなく対象面・下地・仕様・記録で確認する
大規模修繕の外壁塗装は、シリコン、フッ素、無機などの樹脂名だけで選ぶものではありません。塗装する建物面、既存仕上げ、下地状態、下塗りから上塗りまでの組合せを確認します。
外壁塗装と、ひび割れ・欠損の下地補修、タイル補修、シーリング、防水は別の工事項目です。塗装面積、下地補修数量、足場面積を分けて、見積条件を比較します。
塗り替え時期は固定年数だけで判断せず、前回仕様、修繕履歴、建物調査、長期修繕計画を確認します。外壁仕上げの研磨・除去などを伴う場合は、石綿事前調査の対象範囲も施工会社へ確認します。
色はカラーシミュレーションだけで決めず、色見本、大型塗板、試験塗りを組み合わせます。施工中は材料、施工量、天候、工程、検査・是正記録を確認し、引渡し時に材料名、色番号、数量、写真、保証を次回修繕へ引き継ぐことが大切です。






