30戸マンションの大規模修繕|費用・工事範囲・進め方の確認ポイント

30戸マンションの大規模修繕は、戸数だけで費用や進め方を決めることはできません。同じ30戸でも、延べ面積、階数、棟数、建物形状、外壁・防水面積、設備、足場条件、過去の修繕履歴によって、今回検討する工事は異なります。
最初に確認したいのは、建物・設備の概要、長期修繕計画、前回工事の記録、修繕積立金の現在残高です。その後、建物調査、工事範囲、概算費用、発注方式、住民説明、総会までの順番を整理します。
この記事では、30戸前後の分譲マンション管理組合が、大規模修繕の検討開始から契約、工事、記録までに確認したい資料と手順を解説します。
目次
- 30戸という戸数だけでは費用・工事範囲・進め方は決まらない
- 最初にマンションの建物・設備概要を整理する
- 長期修繕計画・修繕履歴・現在残高を確認する
- 大規模修繕の検討段階を分ける
- 建物調査は工事範囲を決めるための一資料として使う
- 工事範囲を「今回・次回・追加調査・別工事」に分ける
- 30戸マンションの費用は戸数ではなく数量と条件から確認する
- 長期修繕計画額と現在見積の差を確認する
- 修繕積立金が足りるかは年度別収支で確認する
- 発注方式と支援者の役割を検討する
- 見積依頼前に各社へ渡す資料をそろえる
- 見積比較では総額より先に範囲・数量・仕様をそろえる
- 管理組合内の検討体制を決める
- 住民説明会では確定事項と未確定事項を分ける
- 総会では決める事項と参考資料を分ける
- 工事中は工程・実数清算・変更を記録する
- 工事完了後に次回へ残す資料を整理する
- 30戸マンション大規模修繕・計画整理表
- 30戸マンションの大規模修繕を進める12の手順
- 足場施工会社を母体とする視点で確認したいこと
- 30戸マンションの大規模修繕に関するよくある質問
- まとめ|30戸という戸数ではなく、建物・工事・資金・体制を整理する
30戸という戸数だけでは費用・工事範囲・進め方は決まらない
30戸は住戸数を示す情報であり、大規模修繕における技術上の工事区分ではありません。管理組合運営の難易度、工事費、施工効率、住民の意見のまとまりやすさを戸数だけから判断することもできません。
同じ30戸でも、1住戸当たりの広さ、専有面積合計、延べ面積、階数、棟数、建物外周、バルコニーや共用廊下の構成が異なります。外壁、防水、鉄部、設備の施工数量も建物ごとに確認が必要です。
国土交通省の長期修繕計画標準様式でも、住戸数だけでなく、敷地面積、建築面積、延べ面積、専有面積合計、構造、階数、棟数、設備、附属施設等を整理する形式が示されています。対象マンションの形態、形状、仕様、立地条件に合わせて確認項目を追加します。
最初にマンションの建物・設備概要を整理する
最初に、図面、管理規約、面積表、設備資料、現地確認をもとに、建物と設備の基本情報を一覧にします。不明な情報は推測せず「未確認」として残します。
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| 建物・設備項目 | 対象マンション | 確認資料 | 大規模修繕での確認用途 | 状態 |
|---|---|---|---|---|
| 住戸数 | 30戸 | 管理規約、住戸一覧等 | 参考情報、平均額計算の分母 | 確認済み |
| 敷地面積・建築面積 | 配置図、面積表 | 建物配置、仮設、屋上規模 | 未確認 | |
| 延べ面積 | 図面、確認関係資料等 | 建物規模の確認 | ||
| 専有面積合計 | 面積表 | 負担、計画、建物規模の比較 | ||
| 階数・棟数・構造 | 配置図、断面図 | 足場、工程、施工区分 | ||
| 外壁仕上げ | 仕上表、立面図 | 塗装、タイル、下地補修範囲 | ||
| 防水部位 | 屋上・各階平面図 | 屋上、廊下、バルコニー等の確認 | ||
| 共用廊下・階段 | 平面図、現地 | 床、壁、天井、鉄部数量 | ||
| エレベーター・給排水・消防設備 | 設備図、点検記録 | 設備更新、保守、別工事の検討 | ||
| 機械式駐車場・附属建物 | 配置図、設備資料 | 別工事、仮設、搬入条件 | ||
| 道路・隣地・駐車場 | 配置図、現地確認 | 足場、資材搬入、住民動線 |
足場計画に関係する道路、隣地、駐車場、住民動線は、足場計画図・道路・住民動線・工程の確認ポイントも参考にしてください。
長期修繕計画・修繕履歴・現在残高を確認する
建物概要と合わせて、現在の長期修繕計画、過去の工事記録、修繕積立金収支を集めます。長期修繕計画に記載された予定工事と、前回工事で実施した範囲、現在確認されている建物状態を照合します。
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| 資料 | 確認する内容 | 現在計画への使用 | 状態 |
|---|---|---|---|
| 最新の長期修繕計画 | 工事項目、予定年度、計画額、収支 | 今回計画との比較 | 確認済み未確認 |
| 過去の長期修繕計画 | 計画変更の経緯 | 工事時期・金額変更の確認 | |
| 前回工事の見積・契約書 | 契約範囲、数量、仕様 | 今回の再施工・未施工確認 | |
| 追加・減額・最終精算書 | 最終数量、最終費用 | 前回工事の実績確認 | |
| 工事完了報告書・写真台帳 | 実施工範囲、施工中の状況 | 今回対象部位との照合 | |
| 保証書 | 対象部位、期間、窓口、条件 | 補修・再調査の確認 | |
| 設備点検記録 | 指摘事項、修理・更新履歴 | 設備工事の検討 | |
| 修繕積立金収支表 | 現在残高、収入、将来支出 | 今回工事後の収支確認 | |
| 決算書・予算書 | 実際の収入・支出、未収金等 | 資金計画の前提確認 |
過去資料が見つからない場合も、工事を実施していない証拠とは限りません。確認先と代替資料を整理し、未確認事項として記録します。
大規模修繕の検討段階を分ける
検討開始時の情報収集から、建物調査、工事範囲、資金確認、見積比較、総会、工事、記録までを段階に分けます。初期の概算や工事候補を確定事項として扱わないことが重要です。
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| 段階 | 主な作業 | この段階で決めること | まだ決めないこと |
|---|---|---|---|
| 情報収集 | 図面、計画、履歴、収支の確認 | 検討体制、資料不足 | 施工会社、契約額 |
| 建物・資料確認 | 建物概要、過去工事の整理 | 追加確認先 | 最終工事範囲 |
| 建物調査 | 外壁、防水、鉄部、設備等の確認 | 追加調査候補 | 最終数量、契約額 |
| 工事範囲案 | 今回、次回、別工事等の区分 | 見積条件案 | 契約先 |
| 概算・資金確認 | 概算費用、年度別収支の確認 | 資金案 | 最終負担額 |
| 見積依頼・比較 | 同一条件での見積取得 | 候補会社、確認事項 | 契約 |
| 住民説明・総会 | 工事、費用、資金、工程の共有 | 議案記載事項 | 議案外の変更 |
| 契約・工事 | 施工、検査、実数確認 | 契約に基づく変更承認 | 無断の範囲・仕様変更 |
| 引渡し・記録 | 最終精算、保証、完了資料の受領 | 次回確認事項 |
一般的な準備期間や工事工程は、大規模修繕の準備期間・説明・総会・工事工程をご覧ください。
建物調査は工事範囲を決めるための一資料として使う
建物調査では、調査目的、対象部位、調査方法、確認できた範囲、確認できなかった範囲を記録します。調査結果は工事範囲を検討する資料ですが、それだけで最終仕様や施工数量が自動的に決まるものではありません。
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| 調査項目 | 確認された状態 | 数量・位置 | 今回の候補 | 追加確認 |
|---|---|---|---|---|
| 外壁下地 | ||||
| タイル | ||||
| シーリング | ||||
| 外壁塗装 | ||||
| 屋上・バルコニー防水 | ||||
| 鉄部 | ||||
| 給排水・その他設備 |
調査結果には、調査時点、調査可能範囲、劣化位置、数量、推奨された対応、判断者を記載します。調査機器を使用したことだけで、すべての劣化や工事数量が確定したとは判断しません。
調査の詳しい内容は、大規模修繕前の建物調査と劣化診断で確認できます。
工事範囲を「今回・次回・追加調査・別工事」に分ける
工事項目は「必要・不要」の二択だけでなく、今回実施する工事、次回計画へ継続する工事、追加調査後に決める工事、設備等の別工事、今回対象外へ分けます。
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| 工事項目 | 今回実施 | 次回確認 | 追加調査 | 別工事 | 判断資料 |
|---|---|---|---|---|---|
| 外壁下地 | |||||
| タイル | |||||
| シーリング | |||||
| 外壁塗装 | |||||
| 屋上防水 | |||||
| バルコニー・共用廊下 | |||||
| 鉄部 | |||||
| 給排水設備 | |||||
| その他設備 |
今回実施しない部位も、次回確認時期、追加調査、応急対応の有無を記録し、長期修繕計画へ反映します。
工事範囲の詳しい決め方は、大規模修繕で今回実施する工事範囲の決め方をご覧ください。
30戸マンションの費用は戸数ではなく数量と条件から確認する
30戸という住戸数だけから工事費を算出することはできません。工事対象棟、延べ面積、足場面積、外壁施工面積、防水面積、シーリング延長、下地補修数量、設備工事等を確認します。
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| 費用区分 | 主な数量・条件 | 確認資料 | 詳細記事 |
|---|---|---|---|
| 足場・仮設 | 設置する建物面、面積、期間、付帯仮設 | 足場計画図、配置図 | 30戸マンションの費用記事 |
| 外壁 | 塗装面積、タイル面積、補修数量 | 立面図、仕上表、調査報告 | 30戸マンションの費用記事 |
| 防水 | 対象部位、面積、既存・改修工法 | 平面図、仕様書 | 30戸マンションの費用記事 |
| 鉄部 | 対象部位、数量、補修・交換の範囲 | 部位一覧、現地確認 | 30戸マンションの費用記事 |
| 設備 | 対象設備、更新・補修範囲 | 設備図、点検記録 | 設備別の記事で確認 |
| 設計・監理等 | 調査、設計、見積支援、監理の委託範囲 | 業務委託契約案 | 発注方式の記事 |
| 追加・実数清算 | 想定数量、契約単価、承認方法 | 見積条件、契約案 | 追加費用の記事 |
階数、延べ面積、外周長、外壁・防水数量、足場条件から費用を確認する方法は、30戸マンションの大規模修繕費用を階数・面積・数量から確認する方法で詳しく解説しています。
長期修繕計画額と現在見積の差を確認する
長期修繕計画の計画額と現在の見積額が異なる場合は、価格時点だけでなく、工事範囲、施工数量、仕様、足場、設備、設計監理、消費税等を比較します。
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| 比較項目 | 長期修繕計画 | 現在見積 | 差の理由 | 再確認 |
|---|---|---|---|---|
| 価格時点・工事予定年度 | ||||
| 足場・仮設 | ||||
| 外壁工事 | ||||
| 防水工事 | ||||
| 鉄部工事 | ||||
| 設備工事 | ||||
| 設計・監理・調査等 | ||||
| 税・諸経費 |
長期修繕計画額は計画時点の推定額です。現在見積の上限や、個別工事の適正価格として扱わないようにします。
修繕積立金が足りるかは年度別収支で確認する
現在の修繕積立金残高だけではなく、今回工事後の残高、その後に予定される設備更新、次回大規模修繕までの年度別収支を確認します。
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| 資金項目 | 現在計画 | 今回案 | 確認事項 |
|---|---|---|---|
| 現在残高 | 金額の基準日 | ||
| 年間積立収入 | 計画額と実収入 | ||
| 未収金・借入残高等 | 収支への反映 | ||
| 今回総事業費 | 含まれる費用 | ||
| 工事後残高 | 次回支出との関係 | ||
| 次回設備更新 | 年度と概算額 | ||
| 次回大規模修繕 | 予定年度と計画額 | ||
| 不足年度・最大不足額 | 計算の前提条件 |
資金不足が見込まれる場合の年度別収支、1戸当たり負担、値上げ、一時金、借入等は、30戸マンションの修繕積立金不足と1戸当たり負担の確認方法で確認してください。
発注方式と支援者の役割を検討する
責任施工方式、設計監理方式等の名称だけで判断せず、調査、工事範囲、仕様書、見積条件、施工会社選定、工事監理、追加工事確認を誰に依頼するかを整理します。
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| 業務 | 管理組合 | 管理会社 | 設計者等 | 施工会社 | 未定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 資料整理 | |||||
| 建物調査 | |||||
| 工事範囲案作成 | |||||
| 仕様・見積条件作成 | |||||
| 施工会社選定 | |||||
| 工事監理・検査 | |||||
| 追加・実数清算確認 | |||||
| 管理組合への報告 |
各方式の特徴は、責任施工方式と設計監理方式の違いで整理しています。実際の役割は委託契約、工事契約、管理委託契約を確認してください。
見積依頼前に各社へ渡す資料をそろえる
見積依頼先ごとに異なる図面や工事範囲を渡すと、総額の比較条件がそろいません。建物概要、調査報告、工事範囲、数量・仕様、仮設条件、見積提出様式を統一します。
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| 提示資料 | A社 | B社 | C社 | 同一条件か |
|---|---|---|---|---|
| 建物概要 | ||||
| 配置図・平面図・立面図等 | ||||
| 長期修繕計画・修繕履歴 | ||||
| 建物調査報告書 | ||||
| 工事範囲案 | ||||
| 数量表・仕様条件 | ||||
| 道路・隣地・足場条件 | ||||
| 住民・施設上の制約 | ||||
| 見積提出様式 | ||||
| 追加費用・実数清算条件 |
見積比較では総額より先に範囲・数量・仕様をそろえる
各社の見積総額を比較する前に、対象部位、施工数量、材料・工法、足場、設備、対象外、追加費用条件を確認します。
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| 比較項目 | A社 | B社 | C社 | 確認事項 |
|---|---|---|---|---|
| 工事範囲 | 同じ部位か | |||
| 足場面積 | 算出根拠 | |||
| 外壁施工数量 | 対象面・控除条件 | |||
| 防水範囲 | 部位、面積、工法 | |||
| 下地補修 | 想定数量、実数清算 | |||
| 材料・施工工程 | 同等条件か | |||
| 設備工事 | 含む・別途 | |||
| 工期 | 工区、予定期間 | |||
| 保証 | 対象、期間、免責 | |||
| 追加費用 | 対象項目、承認方法 | |||
| 税込総額 | 条件統一後に比較 |
見積内訳は、大規模修繕見積を数量・単価・仕様で確認する方法、相見積もりの条件統一は、相見積もりで工事範囲・数量・仕様をそろえる方法をご覧ください。
30戸マンションの大規模修繕を整理するときは、建物概要、長期修繕計画、調査結果、工事範囲、見積、修繕積立金収支を同じ確認表へまとめます。現在の図面、計画、見積がある場合は、確認済み・未確認・追加調査の項目を整理できます。
管理組合内の検討体制を決める
理事会、修繕委員会、管理会社、外部専門家等の役割を整理します。30戸だから修繕委員会が必須、または不要とは決めず、理事会の任期、検討期間、業務量、現行規約等を確認します。
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| 業務 | 担当 | 確認者 | 決定者 | 期限 |
|---|---|---|---|---|
| 資料収集・保管 | ||||
| 建物調査の手配 | ||||
| 工事範囲案の作成 | ||||
| 見積依頼・比較 | ||||
| 資金試算 | ||||
| 住民質問の受付 | ||||
| 住民説明会 | ||||
| 総会議案の作成 | ||||
| 施工会社との窓口 | ||||
| 契約・変更承認 |
管理組合と理事会の役割は、大規模修繕で管理組合・理事会が決めること、修繕委員会の体制は、大規模修繕を検討する修繕委員会の体制で確認できます。
住民説明会では確定事項と未確定事項を分ける
住民説明会では、工事目的、調査結果、工事範囲案、総事業費、修繕積立金収支、工期、生活制限等を共有します。その時点で確定している事項と、総会・契約後・工事中に確定する事項を分けます。
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| 説明項目 | 現在の内容 | 状態 | 確定予定 | 根拠資料 |
|---|---|---|---|---|
| 工事範囲 | 案 | 工事範囲表 | ||
| 施工会社 | 確認中 | 見積比較表 | ||
| 工事費・総事業費 | 確認中 | 見積書、資金表 | ||
| 資金案 | 案 | 年度別収支 | ||
| 工期 | 確認中 | 工程案 | ||
| 追加・実数清算 | 確認中 | 契約条件案 | ||
| 今回対象外 | 対象外 | 工事範囲表 |
説明会を開催したことだけで正式な決定が完了したとは扱いません。説明資料の作り方は、大規模修繕の住民説明会で準備する資料をご覧ください。
総会では決める事項と参考資料を分ける
総会議案では、今回決議する工事、契約先、契約金額、契約条件、工事期間、資金、追加変更の承認方法等を明確にします。
建物調査報告書、工事範囲表、見積比較表、資金計画、工程案、質問回答表は、議案を検討するための参考資料として整理します。
- 今回の議案で決める工事範囲
- 契約候補と契約予定額
- 工事費の支払方法
- 追加・減額・仕様変更の承認方法
- 今回の決議対象外となる事項
- 議案書と参考資料の版番号・更新日
具体的な決議事項、議決要件、招集手続きは、対象マンションの現行管理規約と公開時点の法令等を確認します。総会前の整理は、大規模修繕の総会前に理事会が整理する論点も参考にしてください。
工事中は工程・実数清算・変更を記録する
工事中は、週間工程、作業範囲、住民案内、検査、実施工数量、追加・減額、仕様変更、工程変更を記録します。
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| 変更・確認事項 | 契約内容 | 実施内容 | 増減 | 承認 | 記録 |
|---|---|---|---|---|---|
| 下地補修 | 写真、位置図、数量表 | ||||
| タイル補修 | 写真、位置図、数量表 | ||||
| 防水 | 範囲図、仕様変更書 | ||||
| 仕様変更 | 変更理由、承認記録 | ||||
| 工程変更 | 更新工程、住民案内 | ||||
| 未施工・是正 | 検査記録、是正写真 |
追加費用や仕様変更の承認は、追加費用・仕様変更・実数清算の承認ルール、下地補修数量は、下地補修の想定数量と実施工数量の確認方法をご覧ください。
工事完了後に次回へ残す資料を整理する
工事完了後は、契約書や保証書だけでなく、最終施工範囲、実施工数量、追加・減額、検査・是正、今回対象外とした部位を保存します。
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| 完了資料 | 作成者 | 保管先 | 次回使用する内容 | 未受領 |
|---|---|---|---|---|
| 工事請負契約書・最終見積 | 契約範囲、仕様、金額 | |||
| 追加・減額資料・最終精算書 | 最終費用、数量増減 | |||
| 実施工範囲図 | 施工済み・未施工部位 | |||
| 実施工数量表 | 次回の想定数量 | |||
| 仕様書・使用材料一覧 | 材料、工法、施工工程 | |||
| 写真台帳 | 施工前・施工中・施工後 | |||
| 検査・是正記録 | 確認部位、是正内容 | |||
| 保証書 | 保証対象、期間、窓口 | |||
| 工事完了報告書 | 工事履歴全体 | |||
| 次回確認事項一覧 | 対象外部位、確認時期 |
保存した資料は、更新後の長期修繕計画や次回の建物調査、見積依頼へ引き継ぎます。
30戸マンション大規模修繕・計画整理表
検討開始時の情報を一つの表へまとめると、確認済み、未確認、追加調査、担当、期限を整理できます。
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| 分類 | 確認項目 | 現在の内容 | 状態 | 担当者 | 確認期限 |
|---|---|---|---|---|---|
| 建物 | 建物・設備概要 | 確認中 | |||
| 履歴 | 前回大規模修繕時期・施工範囲 | 未確認 | |||
| 計画 | 現在の長期修繕計画・予定年度 | ||||
| 調査 | 建物調査の実施状況 | 追加調査 | |||
| 調査 | 現在確認されている不具合 | ||||
| 範囲 | 今回実施候補 | 案 | |||
| 範囲 | 次回確認・別工事候補 | ||||
| 費用 | 概算工事費・総事業費 | 確認中 | |||
| 資金 | 現在の修繕積立金残高 | ||||
| 資金 | 工事後の見込残高・不足年度 | ||||
| 発注 | 発注方式・支援者 | 未確認 | |||
| 発注 | 見積依頼先・提示資料 | ||||
| 体制 | 理事会・修繕委員会等の担当 | ||||
| 日程 | 住民説明会・総会予定 | ||||
| 日程 | 契約・着工予定 | ||||
| 記録 | 未確認事項・工事後に残す資料 |
30戸マンションの大規模修繕を進める12の手順
20戸から50戸程度のマンションを含む一般的な全体の流れは、20戸~50戸マンションの大規模修繕全体の流れも参考にしてください。
足場施工会社を母体とする視点で確認したいこと
足場条件は、30戸という住戸数から推定せず、配置図、立面図、断面図、現地条件から確認します。どの建物面へ足場を設置するか、道路、隣地、駐車場、資材搬入、住民動線へどのように関係するかを整理します。
足場面積と外壁施工面積は、算出目的と対象範囲が異なります。足場計画図と、塗装、タイル、シーリング、下地補修等の工事範囲を照合します。
契約前に確認できる範囲と、足場設置後に近接確認する高所部を分けます。下地補修等は想定数量と実施工数量を区別し、写真、位置図、数量表、承認記録を残します。
足場解体前には、高所部の施工状況、未施工、残工事、是正の確認記録を整理します。
ワンリニューアルでは、足場施工会社を母体とする視点から、建物図面、足場設置面、本体工事範囲、実数清算、足場解体前の確認内容を照合します。
30戸マンションの大規模修繕に関するよくある質問
30戸マンションの大規模修繕費用はいくらですか?
戸数だけでは算出できません。延べ面積、階数、棟数、外壁・防水数量、足場、設備、工事範囲を確認します。詳しくは、30戸マンションの大規模修繕費用を階数・面積・数量から確認する方法をご覧ください。
30戸は小規模マンションですか?
本記事では、30戸を全国共通の技術上の区分として扱いません。住戸数を示す情報の一つとして、建物面積、階数、棟数、設備等と合わせて確認します。
いつから準備を始めればよいですか?
固定年数だけで決めず、長期修繕計画、前回工事、現在の建物状態、発注方式、説明会・総会予定から必要な準備期間を確認します。
長期修繕計画があれば建物調査は不要ですか?
長期修繕計画は将来の工事項目や収支を整理する資料であり、現在の建物状態を示す調査とは役割が異なります。今回計画に必要な調査範囲を確認します。
最初に施工会社へ見積を依頼してよいですか?
依頼前に工事範囲、数量・仕様条件、図面、調査結果、仮設条件を整理し、各社へ同じ資料を提示します。
修繕委員会は必要ですか?
30戸だから必須または不要とは決めません。理事会の任期、業務量、検討期間、現行規約、管理組合内の体制から判断します。
管理会社にすべて任せてよいですか?
管理委託契約と今回依頼する業務範囲を確認し、管理組合が決める事項と、管理会社等が支援する事項を分けます。
責任施工方式と設計監理方式のどちらがよいですか?
方式名だけで決めず、調査、設計、見積条件、施工会社選定、工事監理を誰へ委託するかを確認します。
修繕積立金が足りるかはどう確認しますか?
現在残高だけでなく、今回工事後の残高、その後の設備更新、次回大規模修繕までの年度別収支を確認します。
今回行わない工事はどうしますか?
次回確認時期、追加調査、応急対応の有無を記録し、長期修繕計画と次回の検討資料へ反映します。
住民説明会は何回必要ですか?
固定回数ではなく、検討段階、未確定事項、質問内容、総会予定に応じて開催時期と共有資料を検討します。
工事後に何を残せばよいですか?
最終精算書、実施工範囲、施工数量、材料・仕様、写真、保証、検査記録、未施工部位、次回確認事項を保存します。
まとめ|30戸という戸数ではなく、建物・工事・資金・体制を整理する
30戸は住戸数を示す情報であり、大規模修繕の技術区分や、管理組合運営の難易度を決める数字ではありません。
検討開始時には、延べ面積、専有面積合計、階数、棟数、建物形状、外壁、防水、共用部、設備、道路・隣地条件を整理します。
長期修繕計画、修繕履歴、前回工事の最終精算、保証、設備点検記録、修繕積立金収支を集め、現在の建物状態と照合します。
建物調査は工事範囲を検討する資料の一つとして使い、今回実施、次回確認、追加調査、別工事、対象外へ分けます。
費用は戸数だけで算出せず、足場面積、外壁施工面積、防水面積、シーリング延長、下地補修、設備、工期、設計監理等の条件から確認します。
長期修繕計画額と現在見積は、価格時点、工事範囲、数量、仕様、足場、設備、税等をそろえて比較します。修繕積立金は現在残高だけでなく、今回工事後から次回大規模修繕までの年度別収支で確認します。
発注方式と支援者の役割を整理し、見積依頼先へ同じ資料を提示します。総額を比較する前に、工事範囲、数量、仕様、対象外、追加費用条件をそろえます。
理事会、修繕委員会、管理会社等の担当を決め、住民説明では確定事項と未確定事項を分けます。総会議案と参考資料も分けて整理します。
工事中は実施工数量、追加・減額、仕様変更、工程変更、検査・是正を記録し、工事後は最終精算、施工範囲、数量、写真、保証、次回確認事項を保存します。






