2回目の大規模修繕|事例を比較するときの建物条件・費用・確認資料

2回目の大規模修繕では、1回目と同じ工事を繰り返すとは限りません。前回実施した部位、前回対象外だった部位、その後の個別修繕、現在の建物状態、設備更新の予定を確認し、今回の工事範囲を整理します。
また、他のマンションの事例費用は、住戸数だけでは比較できません。延べ面積、階数、棟数、外壁・防水面積、足場条件、設備工事、追加・減額の含有範囲を確認する必要があります。
この記事では、2回目の大規模修繕事例を、1回目の修繕履歴、今回の調査、見積、契約、最終精算から読み解く方法を解説します。
本記事の表は、事例を確認するための記入用フォーマットです。実在物件の資料を掲載する場合は、建物条件、工事範囲、金額の段階、掲載許諾を確認し、次の区分を明記します。
目次
- 2回目の大規模修繕事例は「成功・失敗」ではなく条件と資料を見る
- 本当に2回目の大規模修繕か修繕履歴から確認する
- 事例の建物条件を最初に整理する
- 2回目大規模修繕・事例確認シートを作る
- 1回目の契約・工事・最終精算資料を集める
- 1回目と2回目の工事範囲を部位別に比較する
- 前回対象外・前回部分補修・前回全面改修を分ける
- 今回の建物調査で確認できた範囲と限界を整理する
- 今回・次回・追加調査・別工事に分ける
- 設備更新は外装工事と分けて時期・範囲を確認する
- 長期修繕計画額と現在見積の条件差を確認する
- 事例の費用は見積・契約・追加減額・最終精算を分ける
- 見積は工事範囲・数量・仕様をそろえて比較する
- 下地補修は想定数量・単価・実施工数量を確認する
- 発注・説明・決定の経緯を資料で確認する
- 工期と居住者への影響を事例条件として示す
- 工事完了後の資料から事例を確認する
- 事例と自分たちのマンションの違いを一覧にする
- 2回目の大規模修繕事例を確認する12の手順
- 足場施工会社を母体とする視点で確認したいこと
- 2回目の大規模修繕事例に関するよくある質問
- まとめ|成功の共通点ではなく、事例条件と工事記録を確認する
2回目の大規模修繕事例は「成功・失敗」ではなく条件と資料を見る
2回目の大規模修繕事例を確認するときは、工事後の写真や総額だけで評価しません。建物条件、1回目の工事履歴、今回の調査範囲、見積条件、追加・減額、最終精算、完了資料を順番に確認します。
- 住戸数だけでなく、延べ面積、外壁面積、防水面積、棟数
- 見積総額だけでなく、工事範囲、数量、仕様、設備工事
- 契約額だけでなく、追加・減額、実数清算後の最終精算額
- 工事直後の外観だけでなく、検査、是正、保証、次回確認事項
2回目の大規模修繕で起こり得る問題の整理は、2回目の大規模修繕で着工前に確認したい問題をご覧ください。
本当に2回目の大規模修繕か修繕履歴から確認する
築年数や工事名称だけで、今回が2回目の大規模修繕であると判断しません。過去に建物全体を対象とした工事が何回行われたかを、契約書、施工範囲図、完了報告書等から確認します。
外壁だけ、防水だけ、特定棟だけを対象とした工事は、建物全体の大規模修繕とは別に記録します。
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| 過去工事 | 実施年度 | 対象棟・部位 | 足場範囲 | 契約・完了資料 | 大規模修繕として数えるか |
|---|---|---|---|---|---|
| 工事A | 確認中 | ||||
| 工事B | 未確認 | ||||
| 工事C |
過去資料が不足している場合は、工事が行われていないと断定せず、「資料なし」「未確認」として整理します。
1回目・2回目・3回目の工事項目の確認は、大規模修繕の1回目・2回目・3回目で確認する工事項目も参考にしてください。
事例の建物条件を最初に整理する
事例を自分たちのマンションへ当てはめる前に、建物規模、外壁仕上げ、防水部位、設備、敷地条件を比較します。
同じ住戸数でも、棟数、階数、外壁面積、共用廊下、バルコニー、設備、足場条件が異なれば、工事範囲と費用は変わります。
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| 建物条件 | 事例マンション | 対象マンション | 比較できるか | 確認資料 |
|---|---|---|---|---|
| 構造・竣工時期 | 建物概要、図面 | |||
| 階数・棟数 | 配置図、立面図 | |||
| 住戸数・延べ面積 | 建物概要 | |||
| 外壁仕上げ | 仕上表、調査資料 | |||
| 屋上・防水部位 | 屋根伏図、仕様資料 | |||
| 共用廊下・階段・バルコニー | 平面図、立面図 | |||
| 給排水・昇降機等の設備 | 設備図、点検資料 | |||
| 機械式駐車場・店舗等 | 配置図、設備資料 | |||
| 道路・隣地・足場条件 | 配置図、現地確認 |
大規模修繕事例全般の読み方は、大規模修繕事例の建物条件・工事範囲・費用の見方をご覧ください。
2回目大規模修繕・事例確認シートを作る
事例に記載された情報と、未掲載・未確認の情報を一つのシートへ整理します。金額や工事範囲が掲載されていても、その根拠資料が確認できるとは限りません。
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| 確認項目 | 事例の記載 | 根拠資料 | 状態 | 対象マンションとの差 |
|---|---|---|---|---|
| 掲載区分 | 実在事例/確認例/架空例 | 掲載許諾、作成資料 | 確認中 | |
| 建物規模・構造 | 建物概要 | |||
| 1回目の実施時期・工事範囲 | 契約書、完了報告書 | |||
| 1回目の契約額・最終精算額 | 契約書、精算書 | |||
| 前回対象外部位 | 施工範囲図 | |||
| 今回までの個別修繕 | 修繕履歴 | |||
| 今回の建物調査 | 調査報告書 | |||
| 調査できなかった範囲 | 調査報告書、注記 | |||
| 今回・次回・追加調査・別工事 | 工事範囲表 | |||
| 設備更新 | 設備点検、計画資料 | |||
| 見積・契約・追加・最終精算 | 見積書、契約書、精算書 | |||
| 工期・居住者影響 | 工程表、工事案内 | |||
| 完了資料・次回確認事項 | 完了報告書、保証書 |
事例に掲載されていない項目は、問題がなかったと推測せず、確認できない情報として扱います。
1回目の契約・工事・最終精算資料を集める
2回目の工事範囲を整理するには、1回目に何を予定し、何を契約し、実際に何を施工したかを分けて確認します。
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| 1回目の資料 | 受領状況 | 確認する内容 | 2回目への使用 |
|---|---|---|---|
| 建物調査報告書 | 未確認 | 当時の状態、未調査範囲 | 現在の状態との比較 |
| 見積書・数量表 | 工事範囲、想定数量、単価 | 現在見積との条件比較 | |
| 仕様書 | 材料、工法、施工工程 | 既存仕様・保証の確認 | |
| 工事請負契約書 | 契約金額、範囲、変更条件 | 契約内容の確認 | |
| 施工範囲図 | 施工面、対象外部位 | 今回範囲との比較 | |
| 追加・減額資料 | 変更理由、金額、承認 | 実績工事の確認 | |
| 最終精算書 | 実績費用、数量増減 | 契約額との差の確認 | |
| 施工写真・検査記録 | 実施箇所、検査、是正 | 部位別の履歴確認 | |
| 保証書 | 対象、期間、免責 | 保証状況の確認 | |
| 工事完了報告書 | 工事全体、残事項 | 次回引継ぎ |
前回資料が残っていない場合は、管理会社、施工会社、設計・監理者、議事録、会計資料、保証書等を確認します。資料が見つからない項目は、未確認として記録します。
修繕履歴の保管方法は、修繕履歴・工事報告書・写真・保証書を引き継ぐ方法をご覧ください。
1回目と2回目の工事範囲を部位別に比較する
1回目と2回目の違いは、回数だけでは説明できません。部位ごとに、前回の施工内容、今回案、変更理由、確認資料を並べます。
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| 工事項目 | 1回目 | 2回目案 | 変更理由 | 確認資料 |
|---|---|---|---|---|
| 外壁下地補修 | ||||
| タイル補修 | ||||
| シーリング | ||||
| 外壁塗装 | ||||
| 屋上防水 | ||||
| バルコニー・廊下防水 | ||||
| 鉄部・共用部 | ||||
| 建具等 | ||||
| 給排水設備 | ||||
| その他設備 |
「2回目だから工事項目が増えた」とまとめず、前回の対象外、現在の調査結果、設備履歴、仕様変更等の個別理由を記載します。
2回目の工事範囲と費用の基本は、2回目の大規模修繕で確認する費用・工事範囲、費用差の確認は、1回目と2回目の大規模修繕費用を比較する方法をご覧ください。
2回目の大規模修繕を整理するときは、1回目の工事範囲、最終精算、施工写真、保証書と、今回の建物調査・見積を同じ表へまとめます。前回資料と現在資料がある場合は、今回実施・次回確認・追加調査の項目を整理できます。
前回対象外・前回部分補修・前回全面改修を分ける
前回の資料では、「施工済み」という記載だけでなく、対象外、部分補修、全面改修、追加施工を分けます。
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| 部位 | 前回対象外 | 前回部分補修 | 前回全面改修 | 今回の確認 |
|---|---|---|---|---|
| 外壁下地 | ||||
| タイル | ||||
| シーリング | ||||
| 防水 | ||||
| 鉄部 | ||||
| 設備 |
前回工事を行った部位が今回不要とは限りません。反対に、前回対象外だった部位が今回必ず必要とも限りません。現在の状態と資料を照合します。
今回の建物調査で確認できた範囲と限界を整理する
建物調査は、調査方法、確認できた範囲、確認できなかった範囲を分けて読みます。足場設置前の調査だけで、すべての施工数量や最終費用が確定するとは限りません。
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| 調査部位 | 調査方法 | 確認結果 | 未調査範囲 | 次の確認 |
|---|---|---|---|---|
| 外壁下地 | ||||
| タイル | ||||
| シーリング | ||||
| 屋上・バルコニー防水 | ||||
| 鉄部・共用部 | ||||
| 給排水・その他設備 |
建物調査の役割は、2回目の大規模修繕前に行う建物調査・劣化診断で詳しく解説しています。
今回・次回・追加調査・別工事に分ける
調査結果と修繕履歴を確認したら、すべてを一括して今回工事へ入れるのではなく、今回、次回、追加調査、別工事へ分けます。
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| 工事項目 | 今回実施 | 次回確認 | 追加調査 | 別工事 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 外壁下地・タイル | 今回 | ||||
| シーリング・塗装 | 次回 | ||||
| 屋上・バルコニー防水 | 追加調査 | ||||
| 鉄部・共用部 | 別工事 | ||||
| 給排水設備 | |||||
| その他設備 |
すべてを今回実施することを成功とは評価しません。次回へ回す判断についても、工事の関連性、状態、調査範囲、資金、将来の工事条件を確認します。
工事範囲の区分方法は、今回・次回・追加調査・別工事を分ける方法をご覧ください。
設備更新は外装工事と分けて時期・範囲を確認する
2回目の大規模修繕で設備更新を行うかどうかは、回数だけでは決まりません。設備の種類、更新履歴、点検結果、長期修繕計画、外装工事との関連を確認します。
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| 設備 | 現在の状態 | 更新履歴 | 今回実施 | 別工事・次回 | 資金計画 |
|---|---|---|---|---|---|
| 給水管・排水管 | |||||
| 給水ポンプ等 | |||||
| エレベーター | |||||
| 機械式駐車場 | |||||
| 受変電・消防設備 | |||||
| インターホン・オートロック |
外装工事と同時に実施するか、別工事にするかは、技術条件、工期、資金、居住者への影響等を確認します。
長期修繕計画額と現在見積の条件差を確認する
長期修繕計画上の推定工事費と、現在の見積額は、価格時点、工事範囲、数量、仕様が異なる場合があります。
長期修繕計画額を、現在見積の適正価格や契約上限額として扱わず、条件差を確認します。
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| 比較項目 | 長期修繕計画 | 現在見積 | 差の理由 | 再確認 |
|---|---|---|---|---|
| 価格時点・予定年度 | ||||
| 足場・仮設 | ||||
| 外壁・シーリング | ||||
| 防水 | ||||
| 鉄部・共用部 | ||||
| 設備工事 | ||||
| 調査・設計・監理等 | ||||
| 追加費用条件 | ||||
| 税・諸経費 |
長期修繕計画の基本は、長期修繕計画と大規模修繕時期・工事項目の関係、年度別の資金推移は、長期修繕計画の年度別収支・残高推移の見方をご覧ください。
事例の費用は見積・契約・追加減額・最終精算を分ける
「工事費〇円の事例」と記載されていても、その金額が当初見積額、契約額、最終精算額のどれかによって意味が異なります。
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| 費用区分 | 金額 | 含まれる内容 | 確定時期 | 根拠資料 |
|---|---|---|---|---|
| 当初見積額 | 見積提出時 | 見積書 | ||
| 契約額 | 契約締結時 | 工事請負契約書 | ||
| 追加工事 | 変更承認時等 | 変更見積、承認資料 | ||
| 減額 | 数量・範囲確定時等 | 減額資料 | ||
| 実数清算 | 実施工数量確定時 | 数量表、施工記録 | ||
| 最終精算額 | 工事完了・精算時 | 最終精算書 |
費用事例を掲載するときは、どの段階の金額か、設備工事や設計・監理費を含むか、税込かを明記します。
見積は工事範囲・数量・仕様をそろえて比較する
複数社の見積総額を比較する前に、工事範囲、数量、材料、工法、設備、追加条件、保証がそろっているかを確認します。
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| 比較項目 | A社 | B社 | C社 | 選定時の確認 |
|---|---|---|---|---|
| 工事範囲・対象外 | ||||
| 足場面積・条件 | ||||
| 外壁施工数量 | ||||
| 防水範囲 | ||||
| 材料・工法 | ||||
| 下地補修条件 | ||||
| 設備工事 | ||||
| 工期・居住者対応 | ||||
| 追加・実数清算条件 | ||||
| 保証 | ||||
| 税込総額 |
見積の内訳は、大規模修繕見積の数量・単価・仕様を確認する方法、相見積もりは、相見積もりで工事範囲・数量・仕様をそろえる方法をご覧ください。
下地補修は想定数量・単価・実施工数量を確認する
外壁下地やタイル補修では、契約時の想定数量と、足場設置後に確認した実施工数量が異なる場合があります。
数量が増減した理由、施工位置、写真、承認者、精算方法を確認します。
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| 補修項目 | 契約時想定数量 | 契約単価 | 実施工数量 | 増減 | 承認・記録 |
|---|---|---|---|---|---|
| 外壁下地補修 | |||||
| タイル補修 | |||||
| シーリング等 | |||||
| その他補修 |
追加費用が発生したことだけで、調査や見積が不適切だったとは断定しません。事前に確認できた範囲、想定数量の根拠、契約単価、承認方法を確認します。
追加・減額の手続きは、追加費用・減額・仕様変更の承認ルール、実数清算は、下地補修の想定数量と実施工数量を確認する方法をご覧ください。
発注・説明・決定の経緯を資料で確認する
事例では、「総会で承認された」「反対が少なかった」という結果だけでなく、何を比較し、どの資料を使用し、何を未確定として残したかを確認します。
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| 検討事項 | 使用資料 | 検討日 | 決定内容 | 未確定事項 |
|---|---|---|---|---|
| 工事範囲 | ||||
| 施工会社 | ||||
| 工事費 | ||||
| 資金 | ||||
| 工期・生活影響 | ||||
| 追加変更 |
議論が短かったことや反対意見が少なかったことを、成功の証拠とはしません。
住民説明資料は、大規模修繕の住民説明会で準備する資料、総会前の確認は、総会前に議案・見積・資金・契約条件を照合する方法をご覧ください。
工期と居住者への影響を事例条件として示す
工期の長短や苦情件数だけで事例を評価せず、足場期間、バルコニー制限、停電・断水、駐車場移動等の条件を確認します。
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| 生活影響 | 対象期間 | 対象者 | 事前案内 | 変更記録 |
|---|---|---|---|---|
| 足場設置期間 | ||||
| バルコニー・洗濯物制限 | ||||
| 騒音・臭気等 | ||||
| 停電・断水 | ||||
| 駐車場・駐輪場 | ||||
| 店舗・事務所等 | ||||
| 工程変更 |
事例を比較するときは、居住者への影響を工事条件の一つとして示し、満足度や苦情件数だけで工事全体を評価しません。
足場計画と住民動線は、足場計画図・道路・隣地・住民動線の確認ポイントをご覧ください。
工事完了後の資料から事例を確認する
工事直後の写真だけでは、契約範囲どおり施工されたか、追加・減額がどう精算されたか、次回へ何を引き継ぐかを確認できません。
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| 完了資料 | 主な内容 | 受領状況 | 次回使用する情報 |
|---|---|---|---|
| 最終精算書 | 契約額、追加、減額、最終額 | 未確認 | 費用実績 |
| 実施工数量表 | 想定数量と実施工数量 | 次回の数量検討 | |
| 施工範囲図 | 実際に施工した面・部位 | 対象外部位の確認 | |
| 材料・仕様資料 | 使用材料、工法、製品 | 既存仕様の確認 | |
| 施工写真 | 施工前、施工中、施工後 | 施工位置の確認 | |
| 検査・是正記録 | 検査内容、未施工、是正結果 | 完了確認 | |
| 保証書 | 対象、期間、免責、手続き | 保証対応 | |
| 工事完了報告書 | 工事全体、残事項、対象外 | 3回目への引継ぎ | |
| 更新後の長期修繕計画 | 実績と将来予定 | 次回工事計画 |
足場解体前には、高所部、未施工、是正箇所等を確認します。詳しくは、足場解体前に確認する高所部・未施工・是正をご覧ください。
事例と自分たちのマンションの違いを一覧にする
事例の共通点だけを探すのではなく、建物規模、前回履歴、設備、工事範囲、足場、資金、工期の相違点を先に整理します。
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| 比較条件 | 事例 | 自分たちのマンション | 参考にできる内容 | そのまま使えない内容 |
|---|---|---|---|---|
| 建物規模・棟数 | ||||
| 外壁・防水条件 | ||||
| 1回目の修繕履歴 | ||||
| 設備・附属施設 | ||||
| 足場・敷地条件 | ||||
| 今回の工事範囲 | ||||
| 見積・契約条件 | ||||
| 資金・工期 |
事例は、同じ工事を行うための答えではありません。確認方法、資料の整理方法、比較項目のうち、自分たちのマンションに利用できる部分を抽出します。
2回目の大規模修繕事例を確認する12の手順
足場施工会社を母体とする視点で確認したいこと
1回目と2回目の事例を比較するときは、前回の足場設置面と今回の足場設置面を確認します。建物全周に足場を設置したのか、一部の面・棟だけだったのかを施工範囲図や写真から照合します。
足場面積と、塗装、タイル、シーリング等の外壁施工面積は同じ数量ではありません。前回と今回で数量が異なる場合は、足場範囲、建物形状、施工範囲、算出方法を確認します。
前回足場を設置しなかった建物面や、前回対象外だった高所部がある場合は、今回の調査・工事範囲へどのように反映されているかを確認します。
今回の足場を使用する本体工事項目も整理します。外壁、シーリング、防水、鉄部等を同じ足場で施工する場合と、足場を使用しない設備工事は分けて記録します。
足場設置後に確認する下地補修やタイル補修は、契約時の想定数量、足場上から確認した実施工数量、増減額を分けます。追加・減額がある場合は、施工位置、写真、承認資料、最終精算まで確認します。
足場解体前には、高所部の未施工、是正箇所、仕上がり、今回対象外の部位を誰が確認したかを記録します。
ワンリニューアルでは、足場施工会社を母体とする視点から、1回目と2回目の足場範囲、本体工事範囲、実施工数量、解体前確認を照合します。
2回目の大規模修繕事例に関するよくある質問
2回目の大規模修繕は築何年頃ですか?
固定した築年数だけでは判断できません。1回目の実施時期、その後の修繕履歴、現在の建物状態、長期修繕計画を確認します。
1回目と同じ工事を行いますか?
前回の工事範囲、仕様、対象外部位、その後の個別修繕、現在の調査結果を照合して決めます。
2回目は1回目より費用が高くなりますか?
回数だけでは判断できません。工事範囲、数量、設備、足場、仕様、価格時点、関連費用を同じ条件で比較します。
事例の戸数と同じなら費用も近くなりますか?
住戸数だけでは比較できません。延べ面積、外壁面積、防水面積、棟数、設備、足場条件、工事範囲を確認します。
2回目では設備更新が必要ですか?
設備の種類、更新履歴、点検結果、現在の状態、長期修繕計画を確認します。2回目という回数だけで同時実施を決めません。
1回目の資料が残っていません
管理会社、前回施工会社、設計・監理者等の保管資料、理事会・総会議事録、会計資料、保証書を確認します。見つからない項目は未確認として整理します。
1回目と同じ施工会社へ依頼すべきですか?
前回の施工会社かどうかだけで決めず、今回の工事範囲、数量、仕様、施工体制、追加条件、保証、契約内容を比較します。
追加工事が出た事例は失敗ですか?
追加理由、事前調査で確認できた範囲、契約時の想定数量、単価、承認方法、実施工数量、最終精算を確認します。
工事費が予算内なら参考にできますか?
予算内かどうかだけでなく、実施した工事範囲、実施工数量、対象外部位、検査、是正、完了資料を確認します。
反対意見が少なかった事例は参考になりますか?
意見数だけでは評価できません。提示資料、比較案、未確定事項、決定内容、議事録を確認します。
施工直後の写真で品質を判断できますか?
写真だけでは判断できません。仕様書、施工記録、検査記録、是正記録、保証書等も確認します。
事例を自分たちのマンションへどう活用しますか?
建物条件、1回目の履歴、工事範囲、数量、設備、資金、足場条件、工期の相違点を整理し、参考にできる部分だけを抽出します。
まとめ|成功の共通点ではなく、事例条件と工事記録を確認する
2回目の大規模修繕の工事内容は、回数や築年数だけでは決まりません。まず、過去の修繕履歴から、建物全体を対象とした大規模修繕が実際に何回行われたかを確認します。
事例を掲載・確認するときは、実在事例、確認例、架空の整理例を区別します。実在事例の場合は、建物条件、工事範囲、見積・契約資料、最終精算、掲載許諾を確認します。
事例の費用は、住戸数だけで比較しません。延べ面積、棟数、外壁面積、防水面積、設備、足場条件、工事範囲を確認します。
1回目の調査報告書、見積書、契約書、施工範囲図、追加・減額資料、最終精算書、施工写真、保証書、完了報告書を集めます。
1回目と2回目の工事範囲は、外壁、防水、シーリング、鉄部、建具、設備等の部位別に比較し、変更理由を記録します。
前回対象外、前回部分補修、前回全面改修を分けます。前回施工済みであることだけで今回不要とは判断せず、前回対象外であることだけで今回必要とも判断しません。
今回の建物調査では、確認できた範囲と未調査範囲を分けます。建物調査だけで全施工数量や最終費用が確定するとは限りません。
工事範囲は、今回、次回、追加調査、別工事へ分けます。すべてを今回実施することや、工事を次回へ回すことを、成功・失敗として評価しません。
設備更新は外装工事と分け、更新履歴、点検結果、工事時期、資金計画を確認します。
長期修繕計画額と現在見積は、価格時点、工事範囲、数量、仕様、設備、足場、関連費用をそろえて比較します。
工事費は、当初見積額、契約額、追加、減額、実数清算、最終精算額を分けます。「工事費〇円」という事例では、どの段階の金額かを確認してください。
下地補修等は、契約時の想定数量、契約単価、足場設置後の実施工数量、承認、増減額を確認します。
総会での議論の長さや反対意見の数、工期、苦情、追加費用の有無だけで事例を評価しません。使用した資料、未確定事項、決定内容を確認します。
工事完了後は、最終精算書、実施工数量、施工範囲図、写真、検査・是正記録、保証書、完了報告書、更新後の長期修繕計画を次回へ引き継ぎます。
2回目の大規模修繕事例は、そのまま同じ工事を行うための答えではありません。事例と自分たちのマンションの相違点を確認し、参考にできる資料整理や比較方法を活用することが大切です。






