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大規模修繕の欠損補修とは?外壁コンクリートの欠け・補修範囲・工法・見積数量の確認ポイント

工事項目・診断・配管 2026.09.14 (Mon) 更新

大規模修繕の欠損補修とは?外壁コンクリートの欠け・補修範囲・工法・見積数量の確認ポイント

 

今回は

『大規模修繕の欠損補修とは?外壁コンクリートの欠け・補修範囲・工法・見積数量の確認ポイント』

をご紹介させて頂きます!

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大規模修繕の欠損補修では、外から見えている欠けだけをそのまま埋めるとは限りません。

欠損部の周囲や内部の状態を確認し、脆弱な部分等を含めて補修範囲を決め、必要な断面を復旧します。

そのため、事前に見えていた欠損の大きさと、実際に施工する補修範囲・数量が異なる場合があります。

先に結論

欠損補修で確認するのは「穴の大きさ」ではなく、
【どこまでを補修するのか】です。

欠けた部分から少しずつ外側へ確認する

① まず確認する部分 外から見えている欠け
② 次に確認する部分 欠けている部分の端
③ さらに周囲を見る 欠けの周りに浮き・ひび割れ等がないか
④ 表面だけでなく内側を見る 欠けの奥行き・深さと内部の状態
⑤ 補修する範囲を決める 傷んでいる部分と、傷んでいない部分の境目
⑥ 最後に仕上げを戻す 塗装・タイル等をどこまで復旧するか

最初に目に入るのは、外壁の「欠けている部分」です。

しかし、補修範囲を決めるには、見えている欠けだけでは足りません。

欠けの端、その周囲、内部の深さまで確認し、最後に「どこから先なら傷んでいないのか」を見つけます。

この記事では、単に「どこまで欠けているか」ではなく、「どこまで補修する必要があるのか」へ視点を移していきます。

目次

大規模修繕でいう「欠損補修」とは?

欠損補修は、コンクリートやモルタル等の一部が欠けたり失われたりしている部分について、周囲・内部の状態を確認し、必要な範囲を修復する工事です。見えている欠けだけをそのまま埋める工事とは限りません。

まず、欠けている部分そのものを見ます。

外壁表面には、

  • 角が欠けている
  • 一部がくぼんでいる
  • 材料が失われて穴状になっている
  • 以前補修した部分の一部が欠けている

など、さまざまな見え方があります。

ただし、「何かが欠けている」という外観だけで、原因・内部状態・採用する補修方法まで断定しません。

欠損を確認したら、次に欠けている部分の端と、その周囲へ視点を移します。

ひび割れ・浮き・欠損・爆裂・剥落は同じ状態?

同じ状態ではありません。ただし実際の外壁では、ひび割れ・浮き・欠損・爆裂等が一つの箇所で重なって確認される場合もあるため、完全に切り離して見るのでもありません。

外壁に見られる主な5つの状態

ひび割れ

線のような割れが見えている状態です。

浮き

表面は残っていても、下地等から離れている可能性がある状態です。

欠損

コンクリート・モルタル等の一部が失われている状態です。

爆裂

内部の鉄筋周辺等の状態と関係し、欠損や鉄筋露出等を伴う場合があります。

剥落

材料が外壁面から離れ、落下する・した状態等を指します。

欠損があるからといって、すべて爆裂とは限りません。

また、欠損と剥落も同じ意味ではありません。

一方で、爆裂によってコンクリートが欠損している場合や、ひび割れの周辺が欠けている場合など、複数の状態が続いていることはあります。

欠損補修では「4つの範囲」を分けて考える

欠損補修では、最初に見えている欠けの範囲、周囲を確認して分かった傷みの範囲、実際に補修する範囲、最後に塗装やタイル等を戻す範囲を分けて考えます。この4つが必ず同じ形・大きさになるとは限りません。

欠損補修で確認する4つの範囲

1
外から見えている欠けの範囲

最初に目で確認できる「欠けている部分」です。

2
実際に傷んでいる範囲

欠けの周囲や内部を確認して分かる、浮き・ひび割れ・脆弱部等を含む範囲です。

3
実際に補修する範囲

傷みの状態を確認したうえで、施工対象として決める範囲です。

4
塗装・タイル等を復旧する範囲

断面を補修したあと、外壁表面の仕上げを戻す範囲です。

欠損補修で重要なのは、見えている欠けの形そのものではなく、「実際にどこまでを補修するのか」を明確にすることです。

欠損の周囲まで補修することがあるのはなぜ?

表面上は残っている部分でも、欠損の周囲に脆弱な部分・浮き・ひび割れ等が確認される場合があるためです。ただし、欠損があれば必ず周囲を大きく取り除くという意味ではありません。

欠けの端から、さらに一段外側へ視点を進めます。

欠損部の周囲には、

  • もろくなっている部分
  • 浮いている部分
  • ひび割れ
  • 下地の劣化
  • 以前補修した部分
  • 鉄筋周辺の問題

等が確認される場合があります。

そのため、表面の穴だけを見て補修範囲を決めるのではなく、周囲を確認した結果に基づいて、実際に施工する範囲を決めます。

管理組合が「欠けから何センチ広げて取り除く」と技術判断する必要はありません。施工会社や工事監理者等から、どのような状態を確認し、なぜその補修範囲になったのかを説明してもらうことが重要です。

同じ大きさの欠けでも補修内容が違うことがある?

あります。欠損は正面から見た大きさだけではなく、横の広がり・縦の広がり・奥行きや深さ、さらに周囲や内部の状態によって必要な補修内容が変わる場合があります。

欠損は「表面の大きさ」だけで見ない

横方向 どのくらい横へ広がっているか

表面から見た横方向の範囲を確認します。

縦方向 どのくらい縦へ広がっているか

上下方向にどの程度の範囲があるか確認します。

内部方向 どのくらい深く傷んでいるか

表面から内側へ、どの程度影響しているか確認します。

外から見た欠けの大きさが似ていても、内部の状態まで同じとは限りません。

ただし、具体的な寸法だけから「この大きさならこの工法」と自動的に決めるものでもありません。

欠損の大きさや深さは、補修方法を決めるための情報の一つとして扱います。

鉄筋が見えていたら、欠損補修ではなく爆裂補修?

鉄筋が見えている、または鉄筋周辺まで欠損している場合は、爆裂等を含めた状態確認が必要になる場合があります。ただし、欠損の深さだけで爆裂かどうかを決めるものではありません。

欠損の内側まで確認したときの考え方

欠損を確認する
内部・深さを確認する
鉄筋周辺まで影響しているか確認する
鉄筋周辺まで影響している場合 爆裂・鉄筋露出等を含めて状態を確認し、補修仕様を検討します。
鉄筋周辺まで影響していない場合 欠損の状態・下地・施工部位等に応じて欠損補修の仕様を確認します。

欠損そのものを確認したあと、鉄筋周辺まで詳しく見る必要がある場合は、別記事「大規模修繕の爆裂補修とは?鉄筋露出・コンクリート欠損・補修範囲と見積数量の確認ポイント」で詳しく確認できます。

欠損がすべて爆裂というわけではありません。一方で、爆裂によって欠損が発生している場合もあるため、内部状態に応じて分けて考えます。

ひび割れの周囲が欠けている場合は、どちらを補修する?

ひび割れと欠損を、必ず別々の箇所として機械的に処理するとは限りません。ひび割れの位置、欠損範囲、周囲・下地の状態、今回の補修仕様等を合わせて整理します。

確認するのは、

  • ひび割れの位置・状態
  • 欠損している範囲
  • 周囲の状態
  • 下地
  • 考えられる原因
  • 今回採用する補修仕様

です。

線状のひび割れ補修が中心となる場合は、別記事「大規模修繕の外壁ひび割れ補修費用はどう決まる?クラックの状態・補修方法・数量と見積の確認ポイント」をご確認ください。

タイルが欠けている場合と、タイルの下が欠損している場合は分ける

外壁タイルそのものの割れ・欠け・浮きと、その下にあるモルタル・コンクリート等の欠損は同じものではありません。外壁のどの部分に問題があるのかを分けて確認します。

外壁を表面から順番に見る

表面|外壁タイル・塗装等
その下|モルタル等の下地
さらに内側|コンクリート等

タイルそのものの補修と、タイルの下にある下地・コンクリートの欠損補修では、対象となる材料や施工内容が異なります。

外壁タイルの浮き・剥離・張替え等については、大規模修繕のタイル補修|浮き・剥離・張り替え・補修数量の確認をご覧ください。

コンクリートが欠損する原因は一つではない

コンクリートやモルタル等の欠損は、一つの原因だけで発生するとは限りません。欠損の形だけから原因を断定せず、周囲・内部の状態や過去の補修履歴等を含めて確認します。

欠損に関係する可能性があるものとして、

  • 以前からあるひび割れ
  • 鉄筋周辺の状態
  • 過去から続く劣化
  • 以前補修した部分の状態
  • 施工時の状態
  • 物理的な衝撃や損傷
  • 水分等の影響

などがあります。

ただし、「この形の欠けだから原因はこれ」と一つに決めることはできません。

原因を確定できない場合に、無理に原因名を付ける必要もありません。

今度は反対に、傷んでいない側から欠損部を見る

欠損補修では「どこまで傷んでいるか」だけでなく、「どこから先なら残せるか」という見方も重要です。必要な補修範囲を確認し、傷んでいる部分と傷んでいない部分の境目を決めます。

ここまで、欠けている部分から少しずつ外側へ視点を広げてきました。

今度は反対側から見ます。

傷んでいない部分から欠けた部分へ戻って見る

傷んでいない部分
ここから先を補修するという境目
欠けの周囲
欠けている部分の端
外から見えている欠け

修繕工事は、傷んでいるように見える部分を無条件に大きく取り除くこと自体が目的ではありません。

「どこまで取り除くか」だけではなく、「どこから先なら残せるのか」も含めて補修する範囲を決めます。

欠損補修はどんな工法・材料で直す?

欠損補修の工法や使用材料は、欠損範囲・深さ・下地・施工位置・既存仕上げ・設計仕様・メーカーの施工要領等によって異なります。特定の補修材や工法を、すべての欠損に共通する正解とはしません。

一般的には、次のような順番で補修を進めます。

欠損補修の基本的な考え方

欠けている部分の状態を確認
欠けの周囲・内部を確認
実際に補修する範囲を決める
必要な範囲を処理する
下地の状態を確認する
決めた補修仕様に沿って断面を復旧する
塗装・タイル等の仕上げを戻す

ここで重要なのは、「欠損補修なら必ずこの材料を使う」と固定しないことです。

管理組合が材料の細かな性質まで理解する必要はありません。

確認したいのは、

どこが欠けていた?

どこまで補修する?

どのような仕様で直す?

表面をどう戻す?

どの資料へ記録する?

という流れです。

欠損カルテで「欠損・補修・数量・写真」を一つにつなぐ

欠損補修では、一つの補修箇所へ共通の位置番号を付け、見えていた欠損・周囲の状態・補修範囲・施工数量・写真番号まで一つの記録としてつなぐと管理しやすくなります。

管理組合が補修方法を決めるための表ではありません。

目的は、「どの欠損を、どこまで補修し、何箇所・何平方メートル等を施工し、どの写真で確認できるのか」を一つの番号で追えるようにすることです。

※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。

位置番号建物面・階部位表面仕上げ見えている欠損周囲の状態内部・鉄筋周辺補修範囲補修仕様仕上げ復旧施工数量写真番号
共通管理番号南面・5階等梁・庇・外壁面等塗装・タイル等欠けの外観を記録浮き・ひび割れ等を記録確認結果を記録実際に施工した範囲採用した仕様を記録塗装・タイル等の復旧内容箇所・平方メートル等施工写真番号
欠損カルテの目的

欠損箇所 → 補修内容 → 施工数量 → 工事写真を、同じ位置番号で一つにつなげることです。

外壁の欠損補修は、見えている欠けの大きさだけでは施工数量を決めにくい場合があります。周囲の状態や補修範囲、仕上げ復旧まで含めて見積内容を整理したい場合は、外壁工事全体と合わせて確認できます。

外壁の欠損・下地補修について相談する →

見積書の欠損補修数量は、工事前に確定している?

事前調査の段階では、確認できる範囲から補修数量を想定して見積へ反映する場合があります。その後、足場設置後の近接確認や施工前確認によって実際の補修範囲・数量が変わる場合があります。

数量が変わる4つの段階

第1段階 見積時の数量
第2段階 調査で確認した数量
第3段階 実際に施工した数量
第4段階 最終的に精算する数量

この4つは、同じ意味の数字ではありません。

見積時には想定数量だったものが、近接調査や施工時の確認によって変わる場合があります。

重要なのは、「数字が変わったこと」ではなく、どの段階で、なぜ変わったのかを追えることです。

欠損補修○箇所という見積だけで比較できる?

同じ「1箇所」でも、補修範囲・深さ・位置・下地状態・仕上げ復旧等が異なる場合があるため、箇所数だけで見積金額を比較することはできません。

例えば、

A社:10箇所
↓ 比較 ↓
B社:15箇所

と書かれていても、それだけで10箇所の見積のほうが安い、15箇所の見積のほうが高いとは判断できません。

管理組合が確認したいのは、「1箇所を、どのような範囲として数えているのか」です。

  • 補修範囲の考え方
  • 欠損の深さ
  • 施工位置
  • 下地状態
  • 仕上げ復旧
  • どこまでを同じ1箇所として扱うか

を確認します。

欠損補修はどの単位で見積する?

欠損補修の見積単位は、契約・仕様により箇所、平方メートル、その他の単位等で整理される場合があります。一つの単位だけを正解とせず、単位・単価・数量の数え方がセットになっているかを確認します。

数量比較の基本

単位 + 単価 + 数量の数え方を一つのセットで見ます。

「平方メートルだから適切」「箇所だから不透明」とは判断しません。

また、異なる単位で作られた見積を、数量だけ横並びにして比較することも避けます。

欠損補修だけでなく大規模修繕全体の見積項目を確認したい場合は、マンション大規模修繕の見積内容・内訳を確認する記事も併せてご覧ください。

大規模修繕の欠損補修費用はどう決まる?

欠損補修の費用は、補修数量だけでなく、補修範囲・深さ・下地状態・鉄筋周辺の状態・補修仕様・施工位置・仕上げ復旧・施工条件等によって変わります。

費用へ影響する主な条件は、

  • 補修数量
  • 一箇所ごとの補修範囲
  • 欠損の深さ
  • 下地状態
  • 鉄筋周辺の状態
  • 補修仕様
  • 施工位置
  • 既存仕上げ
  • 仕上げ復旧
  • 施工条件

などです。

したがって、全国共通の「欠損補修1箇所○円」といった固定単価だけで妥当性を判断することはできません。

外壁補修費用全体については、別記事「大規模修繕の外壁補修費用はどう決まる?下地・タイル・シーリング・塗装と見積数量の確認ポイント」をご確認ください。

欠損補修の数量が増えた場合は追加費用になる?

欠損補修の数量が増えたからといって、すべてが新しい追加工事になるとは限りません。契約時の想定数量、実数清算の対象か、契約単価、数量増減ルール、当初工事範囲、変更承認方法を確認します。

まず分けるのは、

数量が増えたときに確認する2つの違い

① もともと契約していた工事の数量が増えた
② もともとの契約にはなかった工事が新たに必要になった

という点です。

契約時から下地補修を実数清算する条件であれば、実際に施工した数量に基づいて増減精算する場合があります。

一方、当初工事範囲外の工事が新たに必要になった場合は、追加・変更工事として別の確認が必要になる場合があります。

下地補修の数量増減・実数清算については、大規模修繕の下地工事と実数清算とは?想定数量・単価・最終精算の確認方法をご覧ください。

実施工数量が見積より減った場合はどうする?

実数清算の契約条件で数量が当初想定より減った場合は、増額側だけでなく減額側の扱いも確認します。実数清算は「追加費用を請求する仕組み」と同じ意味ではありません。

例えば、

想定数量100

実際の施工数量80

となった場合、契約条件に応じて数量減少分をどのように精算するのかを確認します。

数量が増えたときだけ確認するのではなく、増減の両方向を同じルールで確認することが重要です。

欠損補修は完成後だけ見ても工事内容が分かりにくい

欠損補修後は塗装・タイル等の仕上げによって内部や補修範囲が見えなくなる場合があります。そのため、補修前から施工途中、断面復旧、仕上げ完了までを写真等でつなげて記録します。

施工が終わると、補修した内部は見えなくなります。

完成後の外観写真だけでは、

  • 最初にどの程度欠けていたか
  • 周囲をどこまで確認したか
  • 実際にどこまで補修したか
  • 内部の状態はどうだったか

が分かりにくくなる場合があります。

一つの欠損箇所を5つの場面で追う

写真① 補修前

工事前にどのように欠けて見えていたか。

写真② 補修範囲を決めた後

周囲を確認し、どこまで施工対象としたか。

写真③ 下地・内部の確認

内部や下地にどのような状態があったか。

写真④ 断面を復旧した状態

決めた補修仕様でどこまで復旧したか。

写真⑤ 仕上げ完了

塗装・タイル等を含め最終的にどう復旧したか。

これは、一箇所につき必ず5枚撮影するという意味ではありません。

重要なのは、同じ施工箇所を工事前から完成まで追えることです。

工事写真・施工記録については、大規模修繕の工事写真は何を残す?施工記録・作業日報の確認方法をご覧ください。

調査・施工・写真で位置番号を途中で変えない

調査・見積・施工・写真・検査・精算で同じ欠損箇所を別々の番号だけで管理すると、後から記録を追いにくくなります。可能な範囲で共通の管理番号を使い、各資料をつなげます。

例えば、調査時と施工時、完成写真で異なる番号しか使われていないと、同じ場所なのかを後から照合する作業が必要になります。

そこで、

一つの管理番号で最後までつなぐ

共通の位置番号
調査結果
見積・数量
施工内容
工事写真
検査結果
最終精算

という流れにすると、管理組合側でも数量や施工内容を追いやすくなります。

仕上げで隠れる前に、どこで確認する?

欠損補修には、仕上げ復旧後では確認しにくくなる工程があります。施工計画や品質管理体制に応じて、施工範囲・下地状態・補修状況等を次の工程へ進む前に確認する場合があります。

管理組合自身が、補修部を触ったり叩いたりして技術判定する必要はありません。

確認したいのは、

  • 予定した範囲が施工されているか
  • 下地・内部状態を必要な段階で確認したか
  • 施工仕様どおり進めているか
  • 必要な施工写真が残っているか
  • 次の工程へ進むための確認が行われているか

です。

工程途中の品質確認については、大規模修繕の工程間検査に関する記事も参考にしてください。

欠損を補修したあと、仕上げはどう戻す?

欠損した断面を復旧しても、外壁工事全体が完了したとは限りません。その上に塗装・タイル等の仕上げがある場合は、今回の工事仕様に応じて表面仕上げを復旧します。

欠損部分を埋め戻して終わりではありません

断面を補修する → 塗装・タイル等の仕上げを戻す → 外壁として完成する

欠損補修で断面を復旧した後は、

  • 塗装
  • タイル
  • その他の仕上げ

など、その外壁の仕様に応じた仕上げ工程へ進みます。

欠損補修だけを外壁工事全体から切り離して考えず、大規模修繕の外壁工事とは?下地補修・タイル・シーリング・塗装の確認方法と合わせて全体工程を確認してください。

補修箇所の色や模様が違えば、欠損補修の施工不良?

完成面の色・模様が周囲と異なるからといって、それだけで欠損補修内部の施工不良とは判断できません。断面補修の品質と、表面仕上げの色・模様・既存部分との取り合いは分けて確認します。

欠損補修は内部・下地側を修復する工程を含みます。

一方、完成時の色・模様・艶等は、仕上げ工事側の仕様にも関係します。

したがって、

  • 内部・下地側の補修が仕様どおりか
  • 仕上げ復旧が仕様どおりか
  • 完成後の外観に問題がないか

を分けて確認します。

欠損補修が終わるまで「4つの範囲」を追う

欠損補修では、最初に見えていた欠けから、実際の劣化範囲、施工した補修範囲、最後に仕上げを復旧した範囲までを一つの流れとして記録します。

1
最初に見えていた欠け

工事前に外から確認できた範囲です。

2
実際に傷んでいた範囲

周囲・内部を確認して分かった影響範囲です。

3
実際に補修した範囲

施工対象として決め、補修した範囲です。

4
仕上げを復旧した範囲

塗装・タイル等を最終的に戻した範囲です。

そして、この4つを位置番号・施工数量・工事写真へ結び付けます。

欠損補修では「位置・数量・写真」の3つを一致させる

管理組合が工事完了時に確認したいのは、どこを補修したか、何箇所・何平方メートル等を施工したか、その施工箇所をどの写真で確認できるかの3つが対応している状態です。

欠損補修で最後に確認する3つ

① 位置 建物のどこを補修した?
② 施工数量 何箇所・何平方メートル等を施工した?
③ 工事写真 その施工箇所をどの写真で確認できる?

位置・施工数量・工事写真の3つをつなげることで、「欠損補修○箇所」という見積上の数字を、実際の施工箇所まで戻って確認できます。

ワンリニューアルでは「欠損補修○箇所」という数字だけで工事を管理しません

欠損補修では、見えている欠けと実際の補修範囲が同じとは限りません。

ワンリニューアルでは、欠損位置・周囲の状態・補修範囲・施工仕様・実際の施工数量・工事写真・検査・精算までを一つの位置番号でつなげ、「どこが欠損し、どこまで補修したのか」を管理組合が追える状態にすることを重視しています。

まとめ|欠損補修は「欠けを埋める」のではなく補修する範囲を決める

大規模修繕の欠損補修では、外壁に見えている欠けだけを見て、工法・数量・費用を決めません。

欠損補修を確認する流れ

外から見える欠損を確認する
欠けている部分の端を見る
その周囲を見る
内部・深さを見る
傷んでいない部分との境目を見る
実際に補修する範囲を決める
補修工事を行う
塗装・タイル等の仕上げを戻す
実際の施工数量を確定する
位置図・工事写真へ記録する

管理組合が、補修材料や取り除く範囲を専門技術者と同じように判断する必要はありません。

一方で、見積書の「欠損補修○箇所」だけで確認を終わらせるのでもありません。

工事前から完成まで、

どこが欠けていた?

どこまで補修した?

実際の施工数量はいくつ?

どの写真で確認できる?

を追える状態にします。

欠損補修で確認するのは「穴の大きさ」だけではありません。「どこまでが傷んでいて、どこまでを補修したのか」を確認することが重要です。

マンション大規模修繕の外壁工事や工事内容全体を確認したい方は、マンション大規模修繕の工事内容や全体の進め方も併せてご覧ください。

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大規模修繕の欠損補修に関するよくある質問

Q.大規模修繕の欠損補修とは何ですか?

A.欠損補修は、コンクリートやモルタル等の一部が欠けている箇所について、周囲や内部の状態を確認し、必要な範囲を修復する工事です。見えている欠けだけをそのまま埋めるとは限りません。

Q.欠損補修と爆裂補修は同じですか?

A.同じ意味とは限りません。欠損は材料の一部が失われている状態を表し、爆裂では内部の鉄筋周辺の状態等と関係してコンクリート欠損や鉄筋露出が生じる場合があります。鉄筋周辺を含む状態を確認したうえで補修仕様を決めます。

Q.欠損補修の数量が見積より増えることはありますか?

A.事前調査では見えていなかった周囲の脆弱な部分等が、足場設置後の近接確認や施工時に分かり、実際の補修範囲・数量が変わる場合があります。契約時の想定数量、単価、実数清算条件と照合して確認します。

Q.欠損補修はいくらかかりますか?

A.欠損補修の費用は、補修箇所数だけでなく、範囲・深さ・下地状態・鉄筋周辺の状態・補修仕様・施工位置・仕上げ復旧等によって変わります。単価だけでなく、施工数量と補修内容を合わせて確認します。

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