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大規模修繕では専有部分も工事する?共用部分・専有部分・専用使用部分の違いと管理組合の確認ポイント

共用部分・対象範囲 2026.09.03 (Thu) 更新

大規模修繕では専有部分も工事する?共用部分・専有部分・専用使用部分の違いと管理組合の確認ポイント

 

今回は

『大規模修繕では専有部分も工事する?共用部分・専有部分・専用使用部分の違いと管理組合の確認ポイント』

をご紹介させて頂きます!

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マンションの大規模修繕では、外壁や屋上など建物全体に関わる部分だけでなく、バルコニー、窓・サッシ、玄関ドア、配管など住戸に近い部分を工事する場合があります。そのため、「自分が日常的に使っている場所は専有部分ではないのか」と疑問を持つ区分所有者も少なくありません。

マンションの大規模修繕は主に共用部分を対象として行われますが、バルコニーや窓・サッシなど、区分所有者が日常的に使用していても管理規約上は共用部分や専用使用部分として扱われる箇所があります。実際の工事対象は、管理規約・建物構造・今回の工事仕様を確認して判断します。

対象範囲を考えるときは、次の4項目を分けて確認します。

  • ① 管理規約上の区分
  • ② 共用・専有・専用使用部分の違い
  • ③ 今回の大規模修繕の工事範囲
  • ④ 住戸側で必要な準備・協力
管理区分を確認する軸

管理規約、使用細則、建物構造等から、その部位を誰が管理するのか確認します。

  • 共用部分
  • 専有部分
  • 専用使用部分
今回の工事を確認する軸

工事仕様書、見積書、図面等から、今回どこまで施工するのか確認します。

  • 今回の施工対象
  • 対象外・別途対応
  • 将来対応・経過確認
管理区分と今回の工事範囲は、別の情報として照合する

 

大規模修繕では専有部分も工事する?

大規模修繕は主に共用部分を対象としますが、工事内容によっては専用使用部分への立入りや、住戸内部からの確認、専有部分との境界付近の作業が必要になる場合があります。

例えば、窓・サッシ周辺の漏水確認、玄関ドアの調整、配管工事、設備の交換などでは、住戸内での確認や作業が必要になる可能性があります。反対に、住戸内の内装や個人所有の設備等は、大規模修繕の工事対象外となる場合があります。

「住戸内へ入るか」「どこまで作業するか」は工事項目と工事仕様によって変わります。管理組合は対象部位、立入りの有無、作業時間、住戸側の準備を工事前に整理し、対象住戸へ案内します。

 

マンションの共用部分と専有部分は何が違う?

専有部分は区分所有者が独立して所有・使用する部分で、共用部分は建物全体または複数の区分所有者が共同で使用・管理する部分です。ただし、具体的な境界は見た目や使用者だけでは決まりません。

住戸の内側に見える部分でも、建物全体の構造・外観・機能に関係し、管理規約上は共用部分として扱われる場合があります。一方、住戸内部の仕上げや設備など、専有部分として管理される箇所もあります。

個別マンションでは、区分所有法だけでなく、管理規約、使用細則、建物図面、過去の総会決議や改修履歴等も確認します。本記事の一般例だけで所有・管理区分を確定しないことが大切です。

 

専用使用部分とは?

専用使用部分とは、共用部分でありながら、特定の住戸が通常専用して使用することを認められている部分を指す場合があります。専用使用しているからといって、その部分が区分所有者の専有部分になるとは限りません。

バルコニー、専用庭、特定住戸が使用する玄関まわり等について、専用使用権が設定されているケースがあります。ただし、対象となる場所、使用方法、日常管理、修繕時の協力、費用負担等はマンションごとの規約や細則で確認します。

使用する人と管理する主体を分ける:特定住戸が日常的に使っていることと、その住戸の所有物であることは同じとは限りません。専用使用部分では、通常の使用や清掃と、大規模修繕等の計画修繕を分けて確認します。

 

バルコニーは共用部分?専有部分?

多くの分譲マンションでは、バルコニーを共用部分として扱い、特定住戸へ専用使用権を設定しているケースがあります。ただし、実際の区分と使用・管理条件は、そのマンションの管理規約や使用細則で確認してください。

大規模修繕では、バルコニーの床防水、外壁、手すり、シーリング、排水まわり等が工事対象になる場合があります。区分所有者が普段使用している場所でも、建物全体の工事として一定期間利用できなくなる可能性があります。

「自分が使っている場所だから工事を断れる」「共用部分だから自由に立ち入ってよい」といった単純な扱いにはなりません。工事内容、立入り方法、利用制限、区分所有者の協力事項を事前に説明します。

 

バルコニーの荷物はなぜ撤去する必要がある?

バルコニーを施工する場合は、作業場所と避難経路を確保し、荷物の汚損や破損を防ぐため、植木鉢、収納物、物干し用品等の移動が必要になる場合があります。

何を、いつまでに、どこへ移動するかは、施工範囲と工程によって異なります。大型物や区分所有者だけでは動かしにくい物、固定されている物、室外機周辺の対応は、自己判断で外さず管理組合や施工会社へ確認します。

工事中の洗濯、窓、騒音、バルコニー利用等の具体的な生活影響は、50~70戸マンションの大規模修繕中はどう生活する?洗濯・窓・騒音・バルコニー利用の注意点をご覧ください。

 

窓・サッシは共用部分?専有部分?

窓枠、窓ガラス、サッシ等の管理区分は、個別マンションの管理規約で確認する必要があります。一般的な考え方だけを根拠に、「窓は必ず共用部分」「交換費用は必ず管理組合負担」と判断しないことが重要です。

大規模修繕では、サッシまわりのシーリング、外壁との取合い、漏水箇所の調査等が工事へ含まれる場合があります。一方、ガラスや戸車、クレセント等の扱い、区分所有者が過去に交換した窓、内窓等は、工事範囲と管理区分を個別に確認します。

工事前には、どの部材を施工するのか、住戸内からの作業があるか、カーテンや窓際の荷物を移動する必要があるかを案内します。

 

玄関ドアはどこまで大規模修繕の対象?

玄関ドアは、扉本体、外側・内側の仕上げ、錠、ドアクローザー等で管理上の扱いが異なる場合があります。ドア全体を一つの区分として決めつけず、管理規約と今回の工事仕様を照合します。

大規模修繕では、玄関ドア外側や枠の塗装等が対象になる場合がありますが、すべてのマンションで同じ工事を行うわけではありません。錠や付属部品の交換、内側仕上げ、過去に個別交換した部材等は、別の扱いになる可能性があります。

塗装や調整で扉を開ける必要がある場合は、在宅の要否、作業時間、防犯上の対応、私物の移動等を事前に対象住戸へ伝えます。

 

給水管・排水管はどこから専有部分?

給水管・排水管の共用部分と専有部分の境界は、配管方式、建物構造、管理規約等によって異なります。共用立管、住戸へ分岐する枝管、住戸内配管などの名称だけで、境界を一律に決めることはできません。

確認するときは、管理規約、配管図、竣工図、過去の修繕履歴、漏水・更新履歴を照合します。配管のどこに不具合があり、誰が管理する範囲なのかを確認したうえで、調査方法や修繕方法を検討します。

さらに、管理区分と設備の更新時期は別の判断です。大規模修繕と給排水設備等の更新を同時に行うかは、設備状態、履歴、工事上の関連性、資金計画等から検討します。

 

室内に不具合があれば大規模修繕で直してもらえる?

室内に漏水跡、水染み、ひび等があっても、それだけで大規模修繕の工事対象になるとは限りません。まず現象の発生場所や時期を整理し、原因と共用部分との関連、管理区分を確認します。

例えば室内の水染みでも、外壁、屋上、窓・サッシ、配管、専有部分内の設備など複数の原因が考えられます。原因によって調査対象、修繕主体、工事方法、室内仕上げの扱いが変わる可能性があります。

建物の劣化状態を専門的に確認する流れは、大規模修繕の建物診断とは?管理組合が工事前に確認すべき劣化状況と判断ポイントも参考にしてください。

 

共用部分なら修繕費はすべて管理組合負担?

共用部分の修繕は管理組合が主体となって行う場合が多いものの、共用部分という区分だけで個別の費用負担を断定することはできません。管理規約、使用細則、損傷原因、個別に行った変更、専用使用部分の管理責任等を確認します。

経年劣化に対する計画修繕と、区分所有者の使用や個別工事に起因する損傷では、扱いが異なる可能性があります。また、管理組合が一括施工する場合でも、費用の会計区分や個別負担の有無は工事内容と決議によって確認が必要です。

費用負担について疑問がある場合は、工事見積だけでなく、管理規約、総会議案、工事仕様、原因調査等の資料を照らし合わせてください。

 

区分所有者が自分で窓や玄関ドアを交換してよい?

窓や玄関ドア等が共用部分に該当する場合、区分所有者が自由に交換・変更できないことがあります。一方で、管理規約や細則に、一定の条件や申請手続きのもとで改良工事等を認める規定が設けられている場合もあります。

交換を検討するときは、管理規約、使用細則、管理組合への申請・承認、外観、色、寸法、性能、工事方法、既存部分との取合い等の条件を確認します。大規模修繕が近い場合は、今回工事との重複や保証への影響も整理します。

区分所有者が既に交換した部材がある場合も、直ちに撤去や再交換を決めるのではなく、承認記録、仕様、今回工事との関係を確認します。

 

管理規約と工事仕様書の両方を確認する

管理規約では「誰が管理する部分か」を確認し、工事仕様書や見積書では「今回どこを施工するか」を確認します。この二つは関連しますが、同じ情報ではありません。

共用部分であっても、状態や優先順位、予算、将来計画等によって今回の大規模修繕では施工しない場合があります。反対に、共用部分の工事に伴って、専有部分との境界付近の確認や住戸内作業が必要になっても、管理区分そのものが変わるわけではありません。

  • 管理規約・使用細則:管理区分、専用使用、日常管理、改修手続きを確認する
  • 建物図面:部位の構造、配管経路、境界付近の納まりを確認する
  • 診断結果:現在の劣化状態、不具合原因、修繕の必要性を確認する
  • 工事仕様書・見積書:今回の施工場所、工法、数量、対象外を確認する
  • 住民向け資料:立入り、利用制限、私物移動、在宅等の協力事項を確認する

今回の大規模修繕で何を実施するかは、50~70戸マンションの大規模修繕はどこまで工事する?対象範囲・優先順位・予算の決め方で詳しく整理しています。

管理規約と今回の工事範囲を整理できていない管理組合へ

バルコニー、窓・サッシ、玄関ドア、配管等について、管理規約上の区分、建物状態、今回の工事仕様を照合すると、住民へ説明すべき内容が明確になります。個別の法律判断ではなく、工事対象と協力事項を整理するための資料をそろえましょう。

大規模修繕の管理区分・工事対象範囲について相談する

 

大規模修繕前に管理組合が整理しておきたい境界部分

管理組合では、住民から質問が出やすく、管理区分と工事対象を混同しやすい部位を事前に整理します。マンションごとに構造や規約が異なるため、共通一覧だけで結論を出さず、自分たちの資料へ当てはめます。

1.バルコニー・専用庭 専用使用の条件、工事範囲、私物移動、利用制限
2.窓・サッシ 部材ごとの管理区分、シーリング、住戸内作業
3.玄関ドア 外側・内側仕上げ、扉、錠、付属部品の扱い
4.給排水管 配管方式、境界、配管図、過去の修繕履歴
5.室外機・配管周辺 移動の要否、施工スペース、設備停止、復旧方法
6.室内との境界 漏水等の原因、立入り、内装復旧、別途工事

整理結果は、工事仕様書、質疑回答、住民説明資料で食い違いがないようにします。判断が未確定の部位は、確認担当者と回答時期を決めて保留事項として管理します。

 

住民へ説明するときは「所有」と「工事」を分けて伝える

住民説明では、その部位の管理区分と、今回の工事内容、利用制限、住民側の準備を分けて伝えます。「バルコニーは共用部分です」と説明するだけでは、いつ、何を工事し、何を片付けるのかは分かりません。

  1. 管理区分:共用部分、専有部分、専用使用部分のどこに当たるか
  2. 工事対象:今回施工する部位、工法、対象外・別途対応
  3. 工事時期:対象住戸や場所ごとの予定と変更時の案内方法
  4. 利用制限:バルコニー、窓、玄関等を使えない時間や期間
  5. 住民の準備:私物移動、在宅、立入り、施錠・解錠等の協力事項
  6. 問い合わせ先:管理区分、施工内容、個別事情ごとの窓口

管理区分に関する質問と、工事日程・生活制限に関する質問では回答者が異なる場合があります。誰が回答するかを決め、同じ質問に異なる説明が行われないよう資料を統一します。

 

50~70戸マンションで対象範囲を整理する流れ

50~70戸程度のマンションでは、一定数の区分所有者へ同じ基準で工事範囲を説明できるよう、管理規約から住民案内までを一つの流れで整理します。

代表部位の区分確認から住民説明まで
バルコニー
窓・サッシ
玄関ドア
配管・設備
管理規約・使用細則を確認
建物図面・構造・修繕履歴を確認
建物診断で現在状態を確認
共用・専有・専用使用部分を整理
今回の工事仕様・見積と照合
施工対象・対象外・住戸協力事項を決定
住民へ管理区分と工事内容を説明

この順序で整理すると、「共用部分だから工事する」「専有部分だから対象外」と先に決めるのではなく、管理区分、建物状態、今回工事、施工条件をつなげて判断できます。

 

大規模修繕の共用部分・専有部分に関するよくある質問

Q.大規模修繕では専有部分も工事しますか?

主に共用部分を対象としますが、工事内容によって専用使用部分への立入り、住戸内からの確認、専有部分との境界付近の作業が必要になる場合があります。

Q.バルコニーは共用部分ですか?

共用部分に専用使用権が設定されているケースがあります。ただし、具体的な区分、使用条件、管理責任、修繕時の扱いは個別マンションの管理規約等で確認します。

Q.窓やサッシは区分所有者が自分で交換できますか?

管理区分や管理規約によって、自由に交換できない場合があります。交換前に管理規約、使用細則、申請・承認、外観・性能・工事方法等の条件を確認してください。

Q.玄関ドアは共用部分ですか?

扉本体、外側・内側仕上げ、錠、付属部品等で扱いが異なる場合があります。管理規約と今回の工事仕様を部材ごとに確認します。

Q.室内に雨漏り跡がある場合、大規模修繕で直しますか?

雨漏り跡だけで工事対象とは決められません。原因を調査し、外壁、屋上、サッシ、配管等の共用部分との関連と管理区分を確認して修繕方法を検討します。

Q.共用部分なら修繕費は必ず管理組合負担ですか?

管理規約、使用細則、損傷原因、個別変更、専用使用部分の管理責任等によって扱いが異なる可能性があります。個別の資料と状況を確認してください。

Q.給水管・排水管はどこまで共用部分ですか?

配管方式、建物構造、管理規約によって境界が異なります。管理規約、配管図、竣工図、過去の修繕履歴等を照合して確認します。

Q.専用使用部分とは専有部分のことですか?

同じとは限りません。共用部分でありながら、特定住戸が通常専用して使用することを認められている部分を専用使用部分として扱う場合があります。

Q.大規模修繕前に管理組合は何を確認すればよいですか?

管理規約、使用細則、建物図面、診断結果、住民からの不具合情報、工事仕様書、見積書を整理し、管理区分と今回の工事対象を分けて確認します。

 

管理区分と今回の工事範囲を分けて確認する

大規模修繕は主に共用部分を対象としますが、住戸の内外だけで共用部分と専有部分を判断することはできません。バルコニー、窓・サッシ、玄関ドア、配管等は、管理規約、使用細則、建物構造、図面等から管理区分を確認します。

そのうえで、診断結果と今回の工事仕様を照合し、どこを施工するのか、住戸内への立入りがあるか、住民が何を準備するかを整理します。「共用部分=今回必ず工事する部分」「専用使用している=専有部分」という二つの誤解を避けることが重要です。

大規模修繕全体の工事内容、費用、進め方は、大規模修繕工事とは?工事内容・費用・成功のポイントを徹底解説もあわせてご確認ください。

管理区分・工事対象・住民の協力事項を一つの説明へまとめる

管理規約上の共用・専有・専用使用部分を確認し、建物状態と今回の工事仕様を照合しましょう。さらに、立入り、利用制限、私物移動等を整理することで、住民へ工事対象範囲を具体的に説明できます。

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