なぜ下地工事は実数清算になるのか|足場設置後に費用が変動する本当の理由
マンション/アパートの事なら ワンリニューアル☆

『なぜ下地工事は実数清算になるのか|足場設置後に費用が変動する本当の理由』
をご紹介させて頂きます!
目次
なぜ下地工事は実数清算になるのか|足場設置後に費用が変動する本当の理由
大規模修繕の見積を見たとき、多くの管理組合・オーナーが最も警戒する言葉が「実数清算」です。
特に下地工事に実数清算が付いていると、こう感じるはずです。
「見積を出したのに、あとから増える前提なのか」
「結局、いくらになるか分からないのではないか」
「施工側に都合の良い仕組みではないか」
この疑問は正当です。判断責任を負う立場からすれば、金額が確定しない項目は不安の中心になります。
ただし結論から言えば、下地工事が実数清算になりやすいのは、業者の都合というより、足場を掛けて初めて「確定情報」が揃う工事領域だからです。
・なぜ下地工事は見積段階で確定しにくいのか
・なぜ「足場設置後」に費用が動きやすいのか
・上階層ほど変動しやすい構造的理由
・見積提出側の正当性(増える理由の筋道)
・管理組合が「判断できる状態」を作るための事前設計
この記事は、実数清算を肯定するためではなく、増減の理由を理解し、判断できる状態を作るために整理します。
下地工事が実数清算になりやすい理由は「見えないこと」ではなく「確定できないこと」
下地工事は、外壁の仕上げ(塗装・タイル等)の前に、躯体や下地を補修する工事です。
浮き、欠損、爆裂、ひび割れ、鉄筋露出、モルタル劣化などが対象になります。
ここで重要なのは、下地工事の数量が「見えないから」ではなく、見積時点では確定できない性質を持っている点です。
見積前調査で分かるのは、あくまで調査可能範囲の情報です。
足場が無い状態では、調査精度と調査範囲に限界があり、特に上階層ではその差が顕著になります。
つまり、見積は「確定数量」ではなく、「推定数量」を置くしかない。ここが実数清算の出発点です。
なぜ「足場設置後」に費用が変動するのか|変動を生む3つの現場条件
足場を掛けると、現場では情報量が一段階変わります。
「近づける」ことが最大の変化であり、近づけることで、初めて確定できることが増えます。
費用が変動する主因は、次の3つに整理できます。
| 変動要因 | 足場設置後に何が起きるか | 下地数量に与える影響 |
|---|---|---|
| ① 調査精度の上昇 | 高所を至近距離で確認できる/打診が安定する/微細な浮きや欠損を拾える | 「想定外に多い」が出やすい |
| ② 仕上げ材の下が見える | タイル目地・躯体の状態、過去補修の劣化、浮きの連続性が見える | 補修範囲が「点」から「面」に変わる |
| ③ 安全上の判断が確定する | 落下・剥離リスクが確定し、「やらない」という選択が現実的に消える | 緊急性の高い補修が追加されやすい |
この3つは、施工側が「増やしたい」から起きるのではありません。
足場が掛かったことで、工事責任の視点から「確定したリスク」を放置できなくなるために起きます。
上階層ほど変動しやすいのはなぜか|劣化が激しい「構造」と調査が薄い「現実」
現場で繰り返し確認される傾向として、下地数量の増減は上階層で起きやすくなります。
これには「劣化が進みやすい構造」と「見積前調査が薄くなりやすい現実」の両方が絡みます。
劣化が進みやすい構造 🌬️
上階層は風雨・紫外線・温度差の影響を受けやすく、外壁の微細な動きも蓄積しやすくなります。
結果として、ひび割れ、目地の破断、浮きの連続などが起きやすい。
調査が薄くなりやすい現実 🔎
足場が無い状態では、高所は近づけません。遠目確認や限られた打診になり、どうしても情報が粗くなります。
つまり見積段階で置いた数量は、低層よりも上階層で「推定の誤差」を含みやすい。
この誤差が、足場設置後の詳細調査で顕在化します。
上階層で見積と実数がズレやすいのは、偶然ではありません。
ズレが起きる条件が最初から揃っているというだけです。
見積提出側の正当性|なぜ「見積時に確定させない」方が誠実な場合があるのか
管理組合側から見ると、金額が確定しないのは不安です。
ただし施工側から見ると、下地工事を見積時点で確定させることには、別の不誠実が入りやすくなります。
確定させる方法は2つしかありません。
① 最悪ケースで数量を盛る
足場後に増える可能性を見越して、最初から多めに入れる方法です。
ただしこの場合、実際に劣化が少なければ、管理組合は不要だった補修分まで支払うことになります。
「増えない代わりに、最初から高い」構造です。
② 低めに置いて、後で別途扱いにする
見積を安く見せるために数量を抑え、工事中に追加工事として提示する方法です。
これは管理組合が最も嫌うパターンで、判断を急がされ、説明も追いつかず、信頼を崩します。
実数清算は、本来この二択を避けるための枠組みです。
増える可能性を隠さず、増減のルールを先に置き、確定情報が揃った段階で精算する。
「確定できないものは確定できない」と言える方が、誠実な場合があるということです。
実数清算が危険になる条件|「ルールが無い」「根拠が無い」「期限が無い」
ここまで読むと、実数清算は合理的に見えるかもしれません。
ただし、実数清算が危険な仕組みに変わる条件があります。
それは、次の3つが欠けているときです。
| 欠けているもの | 具体的に何が起きるか | 結果 |
|---|---|---|
| ルール | どこからが追加か、承認が必要かが曖昧 | 言い値に見え、理事会判断が止まる |
| 根拠 | 数量の算定根拠が写真・位置・範囲で共有されない | 説明できず、住民不信が増える |
| 期限 | いつ判断するかが決まっていない | 現場が待ちになり、工程と費用が膨らむ |
実数清算は、ルール・根拠・期限が揃って初めて「管理可能」になります。
逆に言えば、ここが欠けた実数清算は、管理組合が最も避けるべき状態です。
ワンリニューアルの実務|「増えるかどうか」より「増えた理由を説明できるか」を先に作る
ワンリニューアルは、下地工事を机上論で扱いません。
足場職人・現場管理起点で、最初から「増減する可能性」を前提に、判断が止まらない設計を組みます。
・上階層ほど変動しやすい箇所を先に言語化し、理事会の想定に入れる
・見積の想定数量の根拠(調査方法・範囲・前提)を明確にする
・足場設置後の詳細調査で「確定するタイミング」を設計する
・実数清算の承認フローを事前に決め、工事中の判断停止を防ぐ
・数量変動の提示は、写真・位置・範囲で共有し、説明可能性を担保する
実数清算で管理組合が困るのは、「増えた」こと自体より、「なぜ増えたのか」を住民に説明できない状態です。
だからワンリニューアルは、増減をゼロにするのではなく、増減しても説明できる形を最初から作ります。
最後に|実数清算は「不安の種」ではなく「判断の設計対象」
下地工事が実数清算になる理由は、足場設置後に確定情報が揃い、品質と安全の観点から放置できないリスクが見えるからです。
上階層ほど劣化が進みやすく、見積前調査も薄くなりやすい。だから変動しやすい。
この構造を理解すれば、実数清算は「不透明な仕組み」ではなくなります。
本当に重要なのは、ルール・根拠・期限を持ち、管理組合が判断できる状態にしておくことです。
足場が掛かってから慌てるのではなく、足場が掛かる前に判断の枠を作る。
それが、下地工事の実数清算と付き合う最も実務的な方法です。
町田市相模原市の大規模修繕専門店ワンリニューアルでは、
大規模修繕の悩むオーナー様の不安・疑問を専門ショールームで解説しております。
「大規模修繕の費用を抑えたい」と考えられるオーナー様はぜひ一度お問い合わせください!
さらに大規模修繕について知りたい方は
無料資料をご覧ください!
ワンリニューアルは建物診断を無料で行っています。
無料建物診断はこちらから






